DeNA三浦大輔、引退会見もリーゼント 辞める理由は「勝てなくなったから」
どれもうれしいですけど、150のときは僕自身もうれしかったですけど、それ以上にファンの方が喜んでくれて、それで僕は喜んだ印象が強かったので思い出に残っています。
――150勝も今季、横浜スタジアムの最終戦も巨人戦。最終戦、どんなピッチングをしたいですか?
勝ちたいです。それだけです。
――今後のこと、人生プランは?
特に決めていません。ただ、現役からは卒業しますけど、野球からは卒業しないので、ずっと野球に関わっていきたいと思います。
高校を卒業してドラフト6位で大洋ホエールズに入って、とびきり球が速いわけでもなく、すごい変化球があるわけでもなく、よくやってこられたな、と。球が速くなくてもプロ野球選手ができるということを見せたかったですし、いろんな勝ったり負けたり、負けるほうが多かったですけど、周りの方に支えてられてここまで突っ走ってこられたなという感謝の気持ちでいっぱいですね。
――今後、リーゼントは?
卒業しません。そのままです(笑)。できる限りやり続けたいと思います。
――改めて、横浜のファンに向けて。
本当に25年間、熱い熱いご声援ありがとうございました。いろいろな苦しいとき、本当に助けられましたし、いいときも悪いときもどんなときでも僕たちに声援いただき、応援していただき、背中を押していただき、本当に感謝します。何回かヒーローインタビューでも言ったことがありますけど、三浦大輔を応援していて良かったな、DeNAベイスターズを応援していて良かったなと思ってもらえるようにやってきて、約束していた優勝というのは果たせませんでしたけど、若い選手が出てきて、CSにも進出することができて、チームはどんどん成長してきました。これからも横浜を応援してほしいですし、僕も横浜から離れることはないので、まだシーズン、CSと残っているので、もっともっと上に行けるように頑張っていきたい。本当に25年間ありがとうございました。
背番号18をつけてほしい選手とは?
本当にたくさんの監督の下でやらせていただきましたけど、野球だけでなく人として勉強させていただきました。誰がというのはなかなか言えませんが、まずプロに入った1年目にピッチングコーチの小谷(正勝)さんと知り合ったことが三浦大輔のプロ野球選手としての第一歩だと思いますし、たくさんのことを学ばせていただきました。まず「己を知れ」と言われ、自分がどういうタイプのピッチャーか、この世界で生き残っていくためにはということを教えていただきました。その言葉をずっと胸にやってきましたし、勘違いしないように、自分がどのようなタイプのピッチャーなのか、どうすれば抑えられるかを考えてやってきました。
――若い選手に伝えたいことは?
後悔はあると思います。100パーセント満足ということはないかも知れないですけど、やるだけのことをやって、打たれることももちろんあると思います。でも1人じゃないということは忘れないでほしい。マウンドで苦しくなったときはチームメイトは後ろで守ってくれますし、スタンドにはファンが応援してくれていますし、野手もそうですがしっかりと準備してグラウンドに立つ責任と重さを感じて、毎日試合が続きますが、それを忘れずに、1人で野球をやっているんじゃない、みんなでつないで一つの勝利に向かっていくんだということを思って、グラウンドに立ち続けてほしいです。
――寂しいというたくさんの声がある。ファンに向けてメッセージを。
自分も、寂しいです。まだまだ離れたくないですし、横浜のユニホームを着て投げたいなという気持ちはまだあります。もちろん、もう1試合投げるんですけど。いろんなことがありすぎで、ファンのみなさんの前で投げるのはあと1試合になりますけど、もっともっと投げたい、ずっとユニホームを着続けたいという気持ちはありますが、いつか現役を引退しないといけない。誰もが通る道だと思う。僕も辛いです。
でも、何と言っていいのかわからないですけど、辛いときはいっぱいありました。今年だけじゃなくてもっと前に引退かな、やめないといけないかなと思ったときはいっぱいありました。ダメかなと思って、ファームで1軍の試合を見ているときでも……(言葉に詰まり、目に涙を浮かべながら)18番のユニホームを着て、スタンドで応援しているファンをテレビで見たら絶対にあのマウンドに戻るんだと頑張ってこられました。三浦大輔に力を与えてくれましたし、あの応援があったからここまでやってこられたと思います。辛いですけど、でもまた違うステージでも三浦大輔は頑張っていきますので、そこでも応援してもらえたらと思います。
――18番の背番号は今後どんな選手に託したい?
96年か97年から球団に18番を付けさせてほしいとお願いして、98年から付けさせていただいて、横浜のエースナンバーを18にするとやってきて、18年付けさせてもらいました。背番号の重みを分かってもらえる選手に付けてもらいたいです。