「一番追い込んだチーム」でメダル獲得 シンクロ選手、井村HCコメント
シンクロナイズドスイミングチーム決勝で銅メダルを獲得した日本 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
以下は乾、三井、吉田、井村雅代ヘッドコーチ(HC)のコメント。
乾、目標達成に「ホッとしている」
三井 デュエットで取ったときから、みんなで頑張ってきたので、チームでも絶対に取らないと日本に帰れないと思っていました。本当に取れてホッとしていますし、うれしかったです。
乾 (立花)美哉先生がメダルを取ってから12年(編注:2004年、アテネ五輪銀メダル)。日本にメダルを戻すときに、自分が泳ぐことができて幸せですし、私がシンクロをやる上で成し遂げたい目標だったので、それを今、達成できてホッとしている状態です。
――立花先生にはどんな言葉をかけた?
乾 演技が終わってからは私、涙が止まらなかったので、まだ……。(涙が止まらなかったのは)このチームのフリールーティンをたくさん練習してきて、その最後の1回に自分の力を出し切れたというのがあったからですね。
――井村HCからは演技前、どういうことを言われた?
三井 井村先生は(指導者として)五輪に9回出ているんですけど、今までで一番追い込んだチームだということを言われて、練習することはしてきたから、あと1回の通しなんてあっという間だと。「行ってきなさい」と言われたのが自分の自信になりました。
三井「今でも夢みたい」
乾 ロンドン五輪が終わってからは、なかなか目標を見つけられない状態だったんですけど、(井村)先生が戻ってきてくださって、もう一度、五輪のメダルを目指して、絶対にメダルを取りたいという気持ちが自分の中にも戻ってきました。でもそれは想像以上にたくさんの山がありましたし、想像以上にしんどい道のりでした。でも、こうして終わってみて、それがすべて今日につながっていたんだなと思うと、乗り越えてきて良かったと思います。
三井 ロンドンではチームに出場できるか分からないくらいの補欠で、本当に付いていくのが精いっぱいでした。参加するだけで終わってしまった五輪でしたが、この4年間でデュエットにも選ばれました。デュエットがどういうものかも分からずに、乾さんとも差があった自分が、最後にデュエットでもチームでもメダルを取れたことが、今でも夢みたいです。すごく長かったような、あっという間だったような不思議な4年間でした。
――上にはロシアと中国がいるが、その差はどう感じる?
乾 やはり私たちは、他の国と比べると身長も小さいですけど、その差をカバーできるくらいの技術は持っていると思うので、あとはダイナミックスさであったり、他の国に見劣りしないくらいのパフォーマンスをしていかないといけないと思います。
三井 日本人は背も小さいし、足も手も短いですけど、それをカバーできる技術力も精神力も(あり、)日本人ならではの形でできると思います。ロシアと中国も強いですが、そこに向かっていける力はあると思います。