イチロー、本拠地で偉業達成ならず ルーティンの変化は何を意味する?
「スタメンで使えばいい」という声も
7回のファーストフライの後、折れたバットを手にするイチロー 【写真は共同】
「2本になったのだから、ずっとスタメンで使えばいい。これだけ不規則な起用だと、イチローもリズムをつかめない。さらに、こうして長引くことで、チームにとって迷惑になる可能性もある。人の出入りが激しいから、それがストレスになる恐れがあるのだ。打たせてしまえばいい。そうすれば、プレーオフ争いに専念できる」
その考えは理解できる。
今の起用法では、なかなかリズムをつかむのが難しい。また、メディアが増えていることをチームメートはどう感じているか。
イチロー自身が、それに対して考えるところがあるのかもしれない。
30日、マーリンズは打撃練習を中止した。連戦の疲れを考慮した結果で、野手の集合時間は午後4時と遅かった。
通常、こういう場合イチローは1人でグラウンドに出て、キャッチボール、ダッシュなどで軽く汗をかく。そのルーティンを知るメディアは、ダグアウトの前で今か今かと、イチローが出てくるのを待ち構えていたわけだが、出てこなかった。
今日は午後1時10分開始のデーゲーム。やはり通常なら午前11時半前から体を動かすが、その時間になってもクラブハウスでスリッパを履いたまま。まったく外に行くそぶりがなく、結局、外に姿を見せることはなかった。
敵地でのカブス戦で達成か?
「普段見ない顔がここにも何人かいますけど、普段なら外で練習するものをしなかったりという、それは僕にとって必要なことだったのでやったんですけど。だから、それまでの経験によるテクニックになったかどうかは、ちょっとわからない。でも、そういうことをしましたよね」
デーゲームのときに外で練習をするのは彼にとって長年のルーティンだが、逆に今は多くの視線が気になって、ルーティンを崩されるのかもしれない。
いずれにしても、記録は敵地で行われるカブス戦以降に持ち越された。
順当に考えれば、第3戦のカブス先発は、過去イチローが最も対戦し、最多の37安打を放っているジョン・ラッキーなので、この日(現地8月3日)にスタメン出場ということが考えられる。
もっとも、その前に2試合。そこで3000安打に達している可能性も十分にある。