【ZONE】“世界で最も危険な格闘技”選手が来日 ベルト奪取狙う森井洋介は計量を突破

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コーチはミャンマーの国民的英雄

ミャンマーラウェイの選手らが来日。ムエタイのワイクルーのように試合前に行われる儀式「ラウェイダンス」のポーズを取る 【FIGHTING GLOBE】

「ZONE 4」(5月1日、神奈川・横浜文化体育館」)の前日公開計量ならびにミャンマー選手団の記者会見が30日、開催地となる横浜文化体育館で行われた。

 今大会では素手での顔面パンチに加え、頭突きも認めた“世界で最も危険な格闘技”ミャンマーラウェイを2試合実施。2月に現地でラウェイに挑んだ日本人・金子大輝の一戦(ニャンリンアウンvs.金子)と、強い敵対感情を持つミャンマー対タイ(ソーゴームドーvs.プロイタクシン・ノーナクシン)の2カードが行われる。

 計量に先んじて開かれたミャンマー選手団の記者会見には試合に出場する2選手に加え、選手団団長として来日したラウェイ連盟副総裁のウィン・ジン・ウー氏とコーチであるロン・チョー氏も出席。

 ウィン団長は軍政時代からミャンマーラウェイの伝統を守るべく長きに渡り尽力してきた“ラウェイの父”というべき人物で、多くの名チャンピオンを育てた名伯楽。その名声は海を越え、これまで日本をはじめドイツ、オーストリア、タイ、韓国、シンガポール、オーストラリアと多くの国で選手を率いてラウェイの試合を行っており、会見でも流ちょうな英語で選手たちの通訳を務めていた。

 また、ロンコーチはミャンマーラウェイの歴史において“最強”と呼び声の高い名選手で、特に現役生活最後の6年間は無敗を守り、ミャンマーでは国民的英雄として尊敬を集めている。日本でも3度戦い、3戦ともにKO勝ち。現在はプロ・アマ・外国人を合わせ150名以上が所属し、ミャンマー1の名門と言われる「トゥッティ・ジム」で後進の指導に当たっている。現役を退いた今も強者のオーラは色濃く、会見中も迫力を発していた。

「世界がミャンマーラウェイを知るようにしたい」

会見に出席した(左から)ロン・チョー、ソーゴームドー、ニャンリンアウン。試合に臨む直前とは思えないほど和やかな会見となった 【FIGHTING GLOBE】

 試合を明日に控えた両選手だが、ともに「コンニチワ」「アリガトウゴザイマス」とたどたどしいながら日本語を交えて挨拶をし、笑顔の絶えないソーゴームドー(2010年ミャンマーラウェイ王者、41戦21勝3敗17分)、素朴な人柄を感じさせたニャンリンアウン(2014年ミャンマーラウェイ王者、42戦25勝2敗15分)と、2人ともとても“世界で最も危険な格闘技”に挑む直前とは思えない。

 記者との質疑応答ではニャンリンアウンこそ「世界はまだ知らないと思いますが、明日の試合を通して世界がミャンマーラウェイを知るようにしたいと思います」とラウェイ戦士としてのプライドを見せたが、ソーゴームドーはこうした会見に不慣れであるか、「一生懸命頑張ります」と意気込みを語るにとどまった。

 また、対戦相手の印象を問われた両選手は、ニャンリンアウンが「ラウェイのルールをよく把握してテクニックもあるいい選手」と金子を語り、一方ソーゴームドーは「背が高くていい選手なので、ベストを尽くして戦いたい」とムエタイ戦士プロイタクシン(ラジャダムナンスタジアム認定国際式ボクシングSウェルター級8位、通算戦績75戦59勝16敗、183cm)を警戒した。

リベンジを誓う金子はよい仕上がり

リベンジを誓う金子(左)はよい仕上がりを口にした。右は対戦相手のニャンリンアウン 【FIGHTING GLOBE】

 会見の後で行われた計量ではプロイタクシンこそ150gのオーバーが見られたが、2月にミャンマーで喫した2RKO負けのリベンジを日本で狙う金子はよい仕上がりを口にし、明日の白星に期待を持たせた。

 また、大会では消滅した伝説の団体・全日本キックのベルトが復活し、そのスーパーフェザー級王座が4選手によるトーナメントで争われるが、“本命”と目される森井洋介はリミット体重を問題なくクリア。戴冠への第一関門を突破している。

■「ZONE4」
5月1日(日)横浜文化体育館 開場14:00 本戦開始15:00



<メインイベント 全日本スーパーフェザー級王座決定トーナメント決勝3分5R>
第1試合の勝者
第2試合の勝者

<第9試合 ZONEラウェイルール3分5R(インターバル90秒)>
ソーゴームドー (ミャンマー)
プロイタクシン・ノー・ナクシン(タイ)

<第8試合 ZONEラウェイルール 3分5R(インターバル90秒)>
金子大輝(リバーサルジム川口REDIPS)
ニャンリンアウン(ミャンマー)

<セミファイナル(第7試合) バンタム級3分5R>

藤原あらし(バンゲリングベイ・スピリット)
キム・ドンセオン(韓国/”THE GYM”)

<第6試合 スーパーフライ級3分3R(最大延長2R)>
貴・センチャイジム(センチャイムエタイジム)
優吏(真樹ジムオキナワ)

<第5試合 スーパーウェルター級3分3R(最大延長2R)>
安河内将一(和術慧舟會総本部)
小林準(RIKIX横浜)

<第4試合 ライト級3分3R>
錦和道(ゴールデングローブ)
長谷川健(RIKIX)

<第3試合 77kg契約3分3R>
エヴァン・ライト(Banジム)
中村充利(バンゲリングベイ・スピリット)

<第2試合 全日本スーパーフェザー級王座決定トーナメント準決勝3分3R(最大延長2R)>
サックスワン・GTジム(タイ/GTジム)
ダイナモ☆レンジャー(契明ジム)

<第1試合 全日本スーパーフェザー級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(最大延長2R)>
森井洋介(ゴールデングローブ)
カズ☆仲村(真樹ジムオキナワ)
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