LUSH BOMUvol.3feat 3150 FIGHT

5/4 13:30 エディオンアリーナ大阪第1競技場

第1試合/西部日本新人王 Lフライ級4回戦

3R・KO

 オーソドックスの金城に対し横山はサウスポー。金城は序盤から右を積極的に振るい、右ストレートで横山をとらえる。横山もしかし接近戦での右フックでとらえる。金城は強打を振るい、右ストレート、左フックと打ちつける。だが横山は打たれ強さを見せ倒れない。

 2R、前に出る横山だが、金城が右ストレートをボディと顔に打ち分け。しかし横山は圧を落とさず、左ストレート、右フックで襲い掛かる。サウスポーに変わる金城だが、被弾が見られる。

 3R、前に来る横山を金城は横にさばきながら右ストレートと左フックで応戦する。金城は右ボディを効かせ、これで下がった横山に顔へのストレートとボディ打ちをフォロー。ここでレフェリーが止め、金城の3R1分39秒TKO勝ちとなった。

 デビュー戦を勝利した金城は「沖縄の看板を背負って、体重計にも計れない思いが乗っているので、みんなの前で戦って勝っていきたい。情熱のある辰吉丈一郎のような選手になっていきたい」と喜びを語った。

第2試合/西部日本新人王 Sバンタム級4回戦

判定

 デビュー戦の田所が積極的にジャブを放っていく。そして早速打ち合いを仕掛ける。やや後手だった金城だが、大きな弧を描いての左フックを連発し、田所をダウンさせる。立ち上がった田所は右ストレートを強振して向かうが、金城はカウンターの左フック。田所はラウンド後半になり左右ワンツーで前に出る。

 2R、田所が前に出ていくが、金城はそこに左フックのカウンターを振るう。田所が前に出て、両者クリンチが多くなる。左ボディ、左フック、右ストレートと金城が攻める。

 3R、金城はバックステップして距離を作り、左フック・右ストレートをまとめ打ち。田所は疲れが見えながら前に出るが、金城はかわして左右のスイングフックを打ち込む。

 4R、金城は距離を作ってジャブでいなす。なお田所が追ってくるとカウンターの右ストレート、左フックで横へのステップと田所を最後まで攻め込ませない。

 判定は3者40-35で金城。戦績を3勝2敗とし、「ダウン取って調子に乗っちゃいました。ガッとやってバッと倒します」と喜びと今後の抱負を語った。

第3試合/ウェルター級4回戦

1R・KO

 両者サウスポーで右ジャブを突き合う。鳥居はガードを上げて前進し、片岡のストレートと右フックを弾く。そして片岡に左ストレートのカウンターを決め、左ストレートを追撃してダウンを奪う。

 立ち上がった片岡に鳥居はジャブのリードから左ストレートを再び突き刺し、これで打ち倒してノックアウトした(1R1分45秒TKO)。

 デビュー戦黒星の後で初勝利を得た鳥居は「勝つと決めていて1RにKOで勝てて最高です。(ジャーボンテイ・)デービスに憧れているのでデービスより迫力ある試合を見せれるよう頑張ります」と今後の抱負を口にした。

第4試合/Sフライ級4回戦

3R・KO

 長身175㎝の鈴木に対し、工藤はサウスポー。フットワークして工藤から距離を作り、ジャブでいなす。工藤がボディストレートを入れれば、鈴木もストレートを伸ばし脅かす。

 2R、鈴木はジャブとストレートを使い、フットワークしてリング上を回る。工藤もしかし、ダッキングで身を低くして懐に入るのを狙う。鈴木がストレートを当てれば、工藤もスイングフックを当て返す。

 3R、ボディストレートを狙っていく工藤だが、鈴木の右ストレートがとらえる。鈴木はジャブとストレートを使い分けていたが、工藤がダッキングの直後に左フックで横殴りにするように倒してダウンを奪う。立ち上がった鈴木をやや攻めあぐねた工藤だが、左ストレートを追加でクリーンヒットし、ここでレフェリーが試合を止めた(3R2分44秒TKO)。

 勝利した工藤は「メキシコにいたんですけどその間に親父が天国に行っちゃって、きっと勝利を喜んでくれてると思います。まだまだ突っ走るけん、親父見守ってててね」とメッセージした。

第5試合/フェザー級4回戦

3R・KO

 サウスポーの佐藤は高校生デビューとなる外村に対し、右ジャブを送っていく。外村はパンチをダッキングしていくがクリンチが多くなってしまう。右手ジャブのモーションで距離を測っていく佐藤。

 2R、佐藤がジャブをヒット。そこから圧力を増し、外村を追い詰める。外村はこのラウンドも身を低くするためクリンチが多くなってしまう。

 3R、外村は下を向きながらパンチを放ち、そのまま組みつく。佐藤はこれにショートのパンチ連打。外村が打ち返して来ても押し返し、ボディを打ち込み外村に片膝をつかせてダウンさせる。立ち上がった外村だが、佐藤が再びボディ連打をまとめレフェリーが試合をストップした。

 勝利した佐藤だが「相手が下に入ってきて(パンチが)入らなくて焦っちゃってダメな試合でした。コンビネーションやパンチを打てなかった。自分から攻める展開と接近戦、攻め方がよくないのでやっていかないと」と反省を口にした。

第6試合/Sバンタム級4回戦

判定

 両者オーソドックスで、これがプロ5戦目の小谷は初勝利を目指し右ストレート、左フックと攻める。先手を取られた増本だが足を使い、ジャブを突き立て直していく。

 2R、両者ジャブを差し合う。増本は左右ストレートを上下に打ち分け様子を探り、小谷から距離を取って左に回っていく。

 3Rも両者ジャブのけん制から次第に手数を増やしていく。鼻血の見られる増本だが、ジャブからストレート、左フックとパンチの種類を増やしていく。小谷は懐に入れない。

 4R、右ストレート、左フックと小谷が出ていく。増本をロープに詰め、小谷がストレートをヒット。小谷はその後も圧力を緩めず連打で迫る。増本も応じて打ち返すが、小谷が右ストレート、左フックを当てて終了する。

 判定は39-37、38-38、38-38で増本に1票入るもドローに終わった。

第7試合/バンタム級8回戦

判定

 テルは身を低くして左ボディフック、右フック。さらに右ストレートも李に決める。2R開始早々、テルは右クロスを中心に攻め出る。前に来るテルに対し李も右クロス、左ボディフックと反撃。3R、テルは左右ボディ打ちから顔へのフックを走らせる。李は体の強さを発揮して前に出る。

 4R、前に来た李をテルは横にかわして連打をまとめる。先手でパンチを放つテルだが、李がブロックしてアッパー、フックと打ち返してくる。5R、李はジャブを突きテルをけん制。そこから右ストレートもつないでテルを阻む。だがテルは攻勢を崩さず前に出る。6Rも李はやはりジャブとストレートを中心に距離を作る。テルを懐に入れず、接近するとアッパーを放って下がらせる。

 7R、李はのっしのっしと歩いて前に出る。テルはジャブから右を振るって攻め李のまぶたをカットする。8R、両者接近戦でジャブとストレートを出し合う。一進一退の打ち合いだが、テルが右ショートストレートを当てて終える。

 判定は78-74(テル)、77-75(李)、76-76でドローに終わり、テルはがっくり膝をついた。

第8試合/IBF世界バンタム級 タイトルマッチ12回戦

判定

 1R、サウスポースタイルの西田は右ジャブを伸ばす。右手をジャブだけでなく伸ばして押さえ、さらにボディジャブ、左ストレートと送っていく。左ストレート、左ボディストレートと打ち分ける西田。

 2R、西田がジャブを突くとロドリゲスはすぐに右ストレートをリターン。西田はしかしリズムを崩さず、ジャブを上下、ボディストレートと入れてロドリゲスを一定の距離に保つ。そしてジャブで先行して左ストレートとロドリゲスを攻める。

 3R、ロドリゲスは体を前後上下に振って西田に迫る。しかし西田はそこに左ストレート。さらに続けて左ストレート、右フックでもロドリゲスをとらえる。西田はロドリゲスが来ても熱くならず自分の戦いをキープする。

 4R、ロドリゲスは右ストレートから距離を詰めてくるが、西田はすぐに距離をあけ、ジャブ、ボディ打ちと攻めて効かせ、左ボディでロドリゲスに苦悶の表情を出させダウンさせる。立ち上がったロドリゲスに西田は右・左とボディフック。しかしロドリゲスも逆に前に出て西田を強打で狙う。西田はボディ打ちを追加して終わる。

 5R、西田は手を畳んでガードを固め、そこからショートのボディパンチを連打。ロドリゲスもしかし体を前屈みにし、ボディをアームブロックで覆いながらボディ打ちを返す。接近戦でロドリゲスのボディを西田もアームブロックして当てさせない。

 6R、ロドリゲスは前に出て西田にコーナーを背負わせる。そして西田に右ストレートを上下で打ち分ける。次第に右のヒットを上げていくロドリゲス。再び西田をロープ・コーナーと下がらせていく。右ノーモーションパンチの被弾が西田は増える。

 7R、ロドリゲスは右から入って距離を詰める。西田は接近戦で展開し左ボディアッパー、右フックとロドリゲスを攻める。ロドリゲスもしかし接近戦でショートの右アッパー。そして距離があいたところで西田にワンツーを打ち込む。

 8Rも両者至近距離で打ち合い。ガードから素早くショートパンチをまとめる。西田の右ボディにロドリゲスも左ボディをお返し。中間距離に戻ると、西田は前に出ながらボディストレート。これでロドリゲスを嫌がらせる。

 9R、西田がフック、ストレートからボディアッパーと攻める。ロドリゲスは苦し気な表情にゆがむ。西田は体を突けて逃がさず、さらにショートの左右ボディ打ちを追加。ロドリゲスもスピードあるショートフックを振るうが西田はブロックでクリーンヒットさせない。

 10R、両者頭をつけた近距離で打ち合う。西田はショートアッパー、ボディブローとの打ち分け。ロドリゲスはボディの打ち合いに応じながら、合間にスピードあるストレート、フックを返す。

 11R、場内が西田コールで後押し。西田は再び左アッパー、右フックでボディを丹念に叩いていく。ロドリゲスは顔へのアッパーからフックを連係するが、西田はガードでクリーンヒットさせない。打ち合いでも西田がロドリゲスを下がらせる。

 12R、西田は歩を進めてロドリゲスに向かい、右ボディフックから左ストレート。頭と胸のつく位置の攻防で西田がロドリゲスを下がらせる。西田は掛け声を発しながらボディ打ちを追加で入れる。

 判定は115-112、115-112、117-110の3-0で西田。世界的にも評価の高いロドリゲスを破りバンタム級新王者となった。

「ありがとうございます。本当に応援の声が力になりました。アマチュアの頃から大して強くないのを武市トレーナーに育ててもらったので感謝したいです。会長も、世界戦を日本で組んでくださった関係者、亀田ファウンダー、スポンサーや妻にありがとうって言いたいです。正直(ダウンを奪ったパンチの)感覚は無くて、まずは自分のボクシングが通用するか、しなかったらボディをひたすら狙うのを練習してきて、したのを出して、ダメなところもありましたがロドリゲス選手に勝てて本当に嬉しいです。
(ロドリゲスは)気持ちが強くてコンビネーションもメチャクチャ速くて見えませんでした。極力プレッシャーを掛けながら下がらないのを心がけていました。
(バンタム級戦線は)もう1回武市トレーナーと練習してもっと強くなります。今回負けたら辞めようと思ってやっていたので、先のことは何も考えてないです。
 声援が力になりました。不利予想の中、会長やトレーナー、応援にきてくれたみなさんの期待に応えられてよかったです。信じてくださってありがとうございました」

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