ハリルホジッチ「罠にかからないように」 W杯予選 シリア戦前日会見

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シリア代表戦に向けて、前日会見に臨むハリルホジッチ監督 【スポーツナビ】

 サッカー日本代表は29日、埼玉スタジアム2002でワールドカップ(W杯)アジア2次予選兼アジアカップUAE2019予選のシリア代表戦に臨む。試合を翌日に控えた28日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が会見に臨んだ。

 日本は現在グループEの首位につけており、既にW杯最終予選進出を決めている。しかし、2位のシリアとは勝ち点差1で、この試合の結果次第では1位の座を明け渡すことになる。ハリルホジッチ監督は「彼らがリズムを壊しにくる。その罠に引っかからないようにしなければいけない」とシリアを警戒しつつも、「勝たなくてはならない」と決意を語った。

 また、24日のアフガニスタン戦では、新たに中盤をダイヤモンド型にした「4−4−2」の布陣を試したが、シリア戦に向けても「明日はまた変更がある。もしかしたらみなさんには、また新しいオーガナイズを見せるかもしれない」とシステム変更をほのめかした。

シリアは罠とクオリティーのあるチーム

 こんにちは。(W杯アジア2次予選の)最後の試合で、われわれの決勝戦だと思っている。このグループでは一番強いチーム同士の戦いになる。ファイナルということは、勝たなければいけないということ。簡単な試合ではないし、間違いなく得点率が高いチームと対戦する、リアリストなチームだ。日本には何かを成し遂げるためにくると思う。

 われわれはまず、勝たなくてはならない。特に、彼らの誘いに乗らないようにしなければいけない。彼らがリズムを壊しにくる。その罠に引っかからないようにしなければいけない。シミュレーションもしてくるだろうし、演技もしてくるだろう。レフェリーの方がそういったシチュエーションを理解してくれることを望む。

 こういったことがフラストレーションにならないようにしたい。これは選手にも警告した。「真剣に、真面目に準備しよう」と。昨日の夜はかなり良いトレーニングができた。最終戦の準備ができたと思う。

――最終予選への進出が決まった中で、勝つことが一番だと思うが、明日の試合でテーマにしたいことは?

 まず、勝つということが大前提。だが、さらにほかの目的ももちろんある。あまり喋りたくないが、まずは失点をしないこと。この間も言ったが、まずはそれが目的だ。勝利が大前提で、美しく終わるということ、この2次予選を1位で終えるということが大前提になる。

 そして、その次のことを考えなければならない。国内で2試合連続で試合をすることに関して、2試合連続で勝つのは簡単ではない。引っかかってほしくない小さな罠もある。これは選手たちにも伝えた。ただ、私が楽観的でいられるのは、昨日のトレーニングで丁寧さ、そして強度といったものを彼らは見せてくれたので、今日(の前日練習)もしっかりやってくれると思う。昨日のトレーニングのようなプレーを明日の試合で出してくれれば、私は楽観的でいられるのではないか。

 もう一度言うが、とにかく罠に引っかからないように、シミュレーションに引っかからないように。そして無駄なファウルをしないように。相手のGKだが、必ず演技をしてくるし、リズムを壊しに来る。その準備をしておかなくてはならない。罠と、もちろんクオリティーのあるチームだ。われわれよりも得点能力が高い。われわれよりも得点を多く取っているからだ。つまり、本当にリスペクトして戦わなければいけないということ。そして、勝利を探しにいくということだ。

――「4−4−2」でダイヤモンド型の中盤にするシステムには、幅がないとかサイドMFの負担が大きいとかボランチが1枚だけになるなどの課題もあると思う。具体的にどのようなメリットがあると思い、このシステムを採用したのか? また、将来的にも採用するのか?

 まずオーガナイズには長所と短所があり、われわれがどのような選手を使うかによって決まる。これは人々を楽しませるためにやるわけではない。何人かの選手を試してみたい、疲労を回復させたい、その思いを組み合わせた。今までのところは両サイドと真ん中のスリートップでずっとやっている。(アフガニスタン戦で)われわれが採用したのは真ん中の2トップだった。

 われわれが持っているグループを使って、いろいろなリスクを取りながら、真ん中の選手がどのような組み合わせになるかをトライしてきた。どのようなシステムであっても、適用し、それから自動化するのには時間が必要だ。そしてわれわれは何を見たかということだが、良いものをたくさん見られた。サイドの機能、それから近くのポジション移動、それからサイドのポジション移動、2人の関係が真ん中・サイドとも大事になってくる。

 そして明日はまた変更がある。もしかしたらみなさんには、また新しいオーガナイズを見せるかもしれない。これはわれわれが受け持っている選手を使って、オーガナイズを作るということ。ゲームプランにしても、オーガナイズにしても、とにかくうまく機能するのには時間がかかる。

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