動画で見るパ6球団の新戦力 球界に新風を吹かせるのは誰だ?

 2月20日に始まったオープン戦が、3月21日で終了、開幕を控え「開幕ムード」も高まってきた。このそわそわした妙な空気感は、プロ野球ファンの方々にとっては春の風物詩と言えるだろう。

 パ・リーグでは今年、3連覇を目指す福岡ソフトバンクの再びの独走となるか、あるいはそれ以外のチームはソフトバンクの「王朝」到来に待ったをかけ、再び「混パ」の展開とできるか。既存選手の期待通りの活躍はもちろんだが、行方を占うカギとなるのは、やはり新加入、あるいは新たな戦力となる選手たちだ。今回は「パ」に大きな刺激と、ファンに興奮を与えてくれるであろう選手たちを、動画とともに紹介していきたい。

【動画】日本ハム、楽天、西武の新戦力

日本ハム:バース、マーティンは速球が武器

 すでにリーグ屈指の面々を誇る北海道日本ハムの投手陣には、即戦力の選手が多数加入した。ドラフト1位左腕・上原健太のオープン戦登板はなかったものの、新日鉄住金かずさマジックから入団の2位・加藤貴之は、貴重な左腕としてブルペン陣に加わることが期待される。またドラフト3位・井口和朋は独特のフォームから投じる力強いストレートの印象を強く植え付けている。

 新外国人は先発候補のアンソニー・バースと、リリーフ候補のクリス・マーティンの2投手。いずれもメジャー登板が豊富で、150キロ台を計測する速球が武器という共通点がある。またプロ3年目を迎える高梨裕稔の評価が急上昇中。伸びのあるストレートを武器に先発ローテ入りをアピール。まずはローテの谷間で結果を残したいところだ。

 野手ではドラフト6位・横尾俊建がキャンプ途中から1軍に帯同。バントや、守備でもセカンドにも挑戦するなど、スラッガーでならした慶応大時代から一変、さまざまな役割ににチャレンジしている。

楽天:ドラ1〜3位新人が持ち味発揮

開幕1軍入りも決定し、活躍が期待される楽天・オコエ 【写真は共同】

 2年連続のリーグ最下位からの巻き返しを狙う東北楽天は野手の補強が目立つ。

 注目はメキシカン・リーグ二冠王のジャフェット・アマダー。ケガのため開幕に間に合うか微妙だが、実戦で強烈な一撃を放つなど、193センチ・135キロという大柄な見た目に違わぬパワーは魅力だ。もう一人の注目は、2013年にレッドソックスのワールドチャンピオンに貢献したジョニー・ゴームズ。来日が2月中旬とまだ日が浅いため環境への適応もまだだが、メジャー通算1203試合・162本塁打の実績が光る。

 ルーキーたちはオコエ瑠偉、吉持亮汰、茂木栄五郎のドラフト1〜3位のトリオがオープン戦を通じて1軍に帯同。いずれも持ち味を発揮し、大きなアピールを見せた。30代の選手がスタメンに名を連ねる傾向があった楽天打線に、新しい風を吹かせることができるだろうか。

 そして忘れてはならないのが、FAで千葉ロッテから移籍してきた今江敏晃。勝負強い打撃力はもちろん、4度のゴールデン・グラブに輝いた守備力、そしてリーダーとしてもチームをまとめることが期待される。

西武:台湾出身右腕が救援の柱に

 埼玉西武はドラフト1位の多和田真三郎をはじめとする全10選手がキャンプB班(2軍)スタート。ピンポイントでの補強と現有戦力の底上げで、2年連続Bクラスからの脱却を狙う。

 大きな補強となったのは、台湾出身のC.C.リー。長年欲していた救援陣の柱となりうるサイド右腕だ。昨年は主にインディアンス傘下のマイナーで大半を過ごしたが、150キロ台を計測するストレートを武器に、一昨年はMLBで37試合に登板した。チームには同じく台湾出身の2年目・郭俊麟と、ルーキー・呉念庭も在籍しており、ふるさとからの視線も熱い。
 先発候補のバンヘッケンは「超打高投低」と言われる韓国球界で一昨年20勝、昨年15勝をマーク。埼玉西武は菊池雄星以外の左の先発が不足しており、その期待にも応えたい。

 野手陣ではFAながらテスト入団となった木村昇吾がショートの定位置を狙う。そしてプロ4年目で公式戦未出場ながら、球界最小の身長163センチ・水口大地もキャンプ、練習試合を通じてアピールを続けた。

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