動画で見るパ6球団の新戦力 球界に新風を吹かせるのは誰だ?

【動画】ロッテ、オリックス、ソフトバンクの新戦力

ロッテ:社会人出身投手が1軍狙う

 昨年は5年に1度の「ゴールデンイヤー」として盛り上がるも、ソフトバンクの高い壁に屈したロッテ。今年はクルーズ、今江の移籍により、内野の定位置をめぐる争いが激化している。

 キャンプ中から注目の的となった平沢大河は、1988年の中日・立浪和義以来となる高卒新人内野手の開幕スタメンかと期待も高まったが、2軍で実戦を積むこととなった。しかし打撃センスは特筆すべきもの。課題をしっかりと克服し、チームに新たな風を呼び込みたいところだ。

 投手陣では過去3度の2桁勝利を達成しているスタンリッジが加入。着実に白星を計算できる投手がローテの3番手として控える。また昨年プロ初登板を果たしたプロ3年目、二木康太も評価を高めている。187センチの長身から繰り出す、低めに決まるストレートは一級品だ。

 さらに、ルーキーの関谷亮太、東條大樹のJR東日本出身コンビ、そして自動車教習所の教官出身という異色の経歴を持つ信樂晃史も、虎視眈々(こしたんたん)と1軍入りを狙う。

オリックス:一発も盗塁もあるボグセビック

走攻守にわたって活躍が期待されるオリックス・ボグセビック 【写真は共同】

 大型補強を施しながらも昨年Bクラスに沈んだオリックスだが、依然として戦力、そして選手のネームバリューはリーグ屈指。それぞれがケガなくシーズンを過ごすことができれば、ソフトバンクに匹敵するだけの戦力は持ち合わせている。

 今年はその戦力に、さらなる補強を敢行。中でもオープン戦から好調を維持しているのは、ボグセビック。一発もあれば、盗塁もありと、ポイントゲッターとしてだけでなく、チャンスメーカーとしても適性を探られている。かつて投手と入団しながらも高い身体能力を生かして野手に転向した同じ境遇を持つ糸井嘉男とともに、打線の軸を担うことになりそうだ。長打力が期待されるモレルは、オープン戦ではコンスタントに安打を重ねた。

 昨年マーリンズでイチローと同僚だったコーディエは、2月中から150キロ台の直球を連発。佐藤達也、平野佳寿らと形成する強力な救援陣に厚みを加えることが期待される。

 ルーキーの中で評価を高めているのは、ドラフト2位の近藤大亮。同僚の佐藤達をほうふつとさせる伸びのあるストレートが武器だ。またドラフト9位ながら1軍に帯同する赤間謙も着実に結果を残し、1軍入りを狙う。

ソフトバンク:忘れてはいけない松坂の存在

 文句なしの成績で連覇したソフトバンク。現有戦力はすでに両リーグ通じてトップクラスであり、昨年のドラフトでも全員高校生を指名。即戦力の補強はほぼない。

 それでも3連覇、そしてさらに上を目指すチームは補強を敢行。その筆頭は、昨年までメジャーに在籍していた和田毅。MLBではケガに泣かされわずか4年間で5勝に終わったが、かつて躍動した地で復活を目指す。

 さらに数年前まで「草野球」でプレーしていたという右腕・スアレスを獲得。150キロ台の速球を何度も披露している剛腕だが、バンデンハーク、サファテ、バリオス、カニザレスとの外国人選手枠争いがあり、さらにまだプロとしての経験は浅いが、伸びしろに期待される「秘密兵器」となりそうだ。

「新戦力」ではないが、松坂大輔も忘れてはならない。昨年は期待されながらもケガのため1軍登板なし。16日、かつてのホーム・西武プリンスドームの登板は2回1失点。最速も140キロ台前半にとどまり、全盛期のような150キロ台のストレートはないが、キレのある大きなスライダーは健在だった。経験に裏打ちされた投球術も絡め、巨大戦力の中でも存在感を示したい。

 プロ1年目からの活躍を目指す者、新天地での活躍を期する者、そして復活を目指す者。もちろんすべての選手が活躍できるわけではないのが、勝負の世界である。しかし、ファンはさまざまな思いを各選手に託し、応援をする。チームはもちろん、プロ野球に新たな風を吹かせてくれることを期待したい。

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