大仁田が明かすハヤブサさん“幻の復帰計画” 来年5.5川崎球場での復帰を目指していた
ハヤブサのためFMWを復活させたが…
ハヤブサさん急死を受け会見を開いた師匠の大仁田。来年5.5川崎球場でのカムバック計画を明かした 【ミカエル・コバタ】
会見には、ハヤブサさんの師匠である大仁田厚、FMW・山近義幸代表、音楽仲間で親交が深かった雷神矢口が出席。
大仁田は「僕が最初に立ち上げた初期FMW(大仁田社長)、ハヤブサがエースだった新生FMW(故荒井昌一社長)、そして今ある超戦闘プロレスFMW(山近代表)は3つとも会社が違います。今のFMWは山近代表が選手を招へいして興行を行っている団体で、山近代表や高橋(英樹=現・現場監督)が、ハヤブサが戻ってくるリングをつくるためにできた団体です」と説明。
会見では、「来年5.5川崎球場でのカムバックを目指していた。ハヤブサ復活というテーマで、発足した団体ですから」(大仁田)として、秘かにハヤブサさんの復帰プランが進んでいたことが明らかになった。山近代表は「『川崎で復帰してください』とお願いしていました。そのために、『リハビリ、練習してください、酒も控え目にしてください』と伝えていました」とコメント。
「5.5川崎球場」といえば、1995年5月5日、大仁田は引退試合で愛弟子・ハヤブサと電流爆破デスマッチを行った。それと同じ日、同じ会場で、ハヤブサさんの復帰プランが進行していたのだ。大仁田によると、ハヤブサさんの体調は「車イスから降りて、自力で5メートルから10メートル歩けるところまで回復していた」というから、なんとも無念だ。
大仁田「ハヤブサの死を商売にするつもりはない」
愛弟子の急死に、終始沈痛な面持ちだった大仁田は「立ち上げたばかりのFMWに、熊本から、江崎英治、ミスター雁之助が入ってきた。1人の坊主頭の男(ハヤブサさん)は、細い体してたけど、ドロップキックがきれいで、『この選手は伸びるんじゃないかと思った』。ジャイアント馬場さんに、『良かったら使ってもらえませんか?』と頼んで、全日本プロレスの中では一部反対もあったらしいけど、『オマエがそこまで言うなら使ってみよう』と言ってくれて。(当時)メジャーにインディーの選手が上がる例はなかった。期待以上の活躍をしてくれて、業界の評判も良くて、素晴らしい選手に育ってくれた。僕のスタイルはデスマッチだけど、彼はメキシコに遠征したりして、ルチャリブレの路線で、僕とは正反対の選手。一時は僕の付き人してたけど、成長したらライバルになる。大仁田厚を乗り越えようとしてたんじゃないかな。永遠に心の中にハヤブサという名は残る」と、しんみり語った。
矢口は「もう同じリングで相対せない…」と絶句
約10年前からの音楽仲間でもあった雷神矢口は、突然の別れに言葉を詰まらせた 【ミカエル・コバタ】
2.26後楽園大会では、元気な姿を見せ、「お楽しみはこれからだ!」と恒例のマイクパフォーマンスをしたばかりだったハヤブサさん。あまりにも突然の、その死は残念至極。心よりご冥福をお祈りしたい。
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