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羽生結弦「自分の限界に挑戦したい」
NHK杯出場の日本勢、心境を語る

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦、NHK杯(27〜29日、長野・ビッグハット)の男子で世界最高得点で優勝した羽生結弦(ANA)、同3位の無良崇人(洋菓子のヒロタ)、女子でGPシリーズ初優勝の17歳・宮原知子(関西大中・高スケート部)、同3位の浅田真央(中京大)が29日、取材に応じ、大会を終えた今の思いを語った。


 宮原、浅田とともに、GPファイナル(現地時間12月10日〜12日、スペイン・バルセロナ)行きを決めた羽生は「記録だけではなく、自分の演技を超えられるように今回の試合を反省していきたい」と、合計322.40点をたたき出した今大会からさらなる進化を誓っていた。


 以下は取材に応じた男女4選手のコメント。

羽生「奇跡的な演技ができた」

点数以上に自身の果たしたことに意味を感じたという羽生
点数以上に自身の果たしたことに意味を感じたという羽生【坂本清】

 今日は話短くいきます(笑)。とりあえず初めてに近い形で、ショートとフリー両方をノーミスでいけたことをうれしく思います。(322点という点について)実際に自分も興奮してうまく眠れなかったんですけど、それくらい自分自身にとっては意味のある試合だったし、点数以上に何よりも僕自身が自分の演技を成し遂げられたことに意味を感じた試合でした。


(なぜショートとフリーのプログラム両方が完成した?)例えば、2012年の世界選手権のときのような感覚がありました。それとちょっと違ったのが、コントロールできたのかできなかったのか。そのときはけがもあって、マイナスの状態から皆さんが「頑張れ、頑張れ」と応援してくださったおかげで、奇跡的な演技ができました。今回の演技はプラスからプラスへの道のりだったので、自分との戦いもありましたけど、自分との戦いに勝てる条件、戦える環境が整っていたと感じました。それが応援だったり、自分の練習だったり、サポートしてくださる方々だったりでしたね。


(絶対王者というのはもっと上のレベルなのか?)まず五輪のマークを見たり、フリーの前にショートで良い演技をしたとか、300点取れたりだとかで揺らいでいるようじゃ絶対王者ではないなと自分では思います。ただそれはもっと経験していかないといけない部分だと思いますし、もっと経験できることだとも思うので、ファイナルに向けて一生懸命練習して、ファイナルでも良い演技を求めますけども、その中で答えが見つかればいいなと思います。(理想とする王者はエフゲニー・)プルシェンコさんです。プルシェンコさんの選手像が自分の中では絶対王者であり、憧れのヒーローという存在です。彼になりたいとは思わないですけど、彼のような存在になれるように努力していきたいです。


(昨日の映像は見た?)見ました。ステップに関しては、気持ちというよりも一つ一つの手の動きであったり、体の使い方であったり、もっと洗練させていけるのではないかと思っています。また、ジャンプに関しても後半の4回転は特に「跳ぶぞ」という感覚で入っているので、そこも同じようなステップを踏んでいるようでも、見ている方がハッとならないような感覚にできたらいいなと思いました。(自分が思い描く絶対王者は具体的にどんなものなのか、いつからその言葉は頭の中にあった?)特に絶対王者にこだわりはないし、僕のイメージではプルシェンコさんのイメージが強くて、プルシェンコさんがなぜ絶対王者かというと僕にも分からないです。オーラであったり、その強さであったり、いつも正確にジャンプを跳んでいたり、そういう彼独特のものに僕はあこがれていたので、彼になろうと思っているわけではないけど、彼のような唯一無二の存在になれればいいなと思っています。


(フリーのプログラムの曲を選んだときに特別なインスピレーションがあった?)曲を選ぶときはいつも同じように感じているつもりです。どんな曲を選んだとしても、どんなプログラムを滑ったとしても、僕自身はいつも特別な思いを持って滑っているので、このプログラムが皆さんにとっては印象的なものであっても、そこに差はつけずにショートもフリーも頑張って滑っていきたいと思います。(フリーの4回転+3回転は)演技構成表では4回転+2回転で出していますけど、練習の中では4回転+3回転で練習していて、つらい状況でも練習では発揮できていたので、なんとかなるかなと思って、一生懸命頑張りました。


(ファイナルの顔ぶれの変化について)ロシア勢がいないのは珍しいなと思ったのと、あとは相手がどうであっても、こういう演技をしなきゃいけないというのが今の自分の課題だと思うので、記録だけではなく、自分の演技を超えられるように今回の試合を反省していきたいと思います。(最強のプログラムとは?)分からないです。分からないからこのスポーツは楽しいんだと思います。だって、金博洋選手は4回転4つで十分だと言っていました。でも僕はそうではないと思いますし。それはどうなるか分からないです。今季だって4回転ループをやりたいと言っていたのに、それがまだできていないわけで。本当に日々の成長を楽しみながら、自分の限界に挑戦していきたいと思います。

無良「どれだけ自分が突き詰めていけるか」

NHK杯で3位の無良(右)は、「もっと点数を伸ばしていける」と手応えを口にした
NHK杯で3位の無良(右)は、「もっと点数を伸ばしていける」と手応えを口にした【写真:田村翔/アフロスポーツ】

 今回のNHK杯では、もう少し技術点の加点が付いてくれば、ショートで90点を超える点数を狙っていけるというのを実感しましたし、フリーもスピンやステップでもっと点数を伸ばしていけることが分かりました。ミスがあったので、そこは直していかないといけない部分。あとは最後の部分で、終わるときまで体を目いっぱい使っていけないと思ったので、そこを突き詰めていく必要があると思いました。(目指す具体的な点数は)やはり(合計で)260点以上という点数を狙っていかないといけないし、表彰台を目指していく中ではそれくらいの点数が必要だと思います。


(フリーはジェフリー・バトルの振り付けだが、どういうところを気をつけるように指示された?)緩急の面です。ゆっくりいくところとスピードをつけていくところ、使い分けていくことを言われましたし、曲自体が壮大なので体を大きく使っていくように意識するように言われています。


(ファイナルに日本人が3人出るが、世界選手権は2枠しかない。現在の自分の立場をどう考える?)現段階でユヅ(羽生)が320点以上という点数を出して、抜けちゃっている感じになっていると思うんですけど、もう1枠に入るために、競っていけるようにしていかなければいけないと思います。順位的なことよりも、どれだけ自分が突き詰めていけるかだと思います。


(2種類の4回転を跳びたいと言っていたが)今シーズンはけがの影響もあって、もう1つの4回転の練習ができていないので、実際のところは難しいと思うんですけど、いずれ4回転2つというのは絶対に必要になってくると思うので、そこは目指して練習を続けていくつもりです。(全日本選手権までに何か特別な練習をやる?)自分に今一番必要なのはとにかく数をこなしていくことだと思っています。本当はもっと早い段階でそれをやるべきだったんですけど、けがの影響で休まなければいけない時期があったので、それが狂ってしまいました。そこを早い段階で戻して、細かいところを煮詰めていく必要があると思っています。

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