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ハリルホジッチ「南野は面白い選手」
シリア戦、イラン戦メンバー発表会見

アイデンティティーを探している

「われわれは今アイデンティティーを探している」とハリルホジッチ監督は語る
「われわれは今アイデンティティーを探している」とハリルホジッチ監督は語る【スポーツナビ】

――シリアの印象を具体的に教えてほしい。また、新しいメンバーが多くいるが、テストするなど2試合での戦い方で違いはあるのか?


ハリルホジッチ もちろんシリアの試合は数試合見た。すでに十分に分析は済んでおり、個人個人の長所短所まで分かっている。どのようにプレーするか、そして誰がプレーするかはほぼ予想している。何人か良い選手がいる。特に驚いているのが、ゴール前での効果性、そしてリアリストなところだ。彼らはそんなに多くの決定機が必要ではないと思う。われわれにとっては、自分たちがどのようなレベルにいるのか良いテストになると思う。しっかり戦えるチームを準備しなければいけない。


 そして2試合目だが、何人かの選手をトライしたい。これは親善試合なのでリスクを背負う。そして試した選手に適応してもらいたい。ただ、これはプレゼントではない。資格がある選手にしか機会を与えない。そして皆さんがテレビなどを通してみている私の監督像と、実際の私の監督像は違う。例えばグラウンドでエクササイズをしている姿、そして米倉を左サイドで使ったが、彼は戦える人、デュエルに行ける人だと判断した。さらに米倉は前に行ける姿を見せてくれた。彼はクラブで右サイドをやっているわけだが、私は左サイドでかなりの可能性があると感じた。特にオフェンス面で。戦う意識とスプリントが素晴らしい。おそらくイランでは8万人が入るかもしれないし、プレッシャーもあると思う。そういう環境でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのかを見たいと思う。


――アフガニスタン戦では6点を取ったが、次の試合に向けて攻撃の手応えはどのように感じているか?


ハリルホジッチ 皆さんもご存じの通り、われわれは今アイデンティティーを探している。われわれが持つ長所で勝負しようということだが、今のところロングボールをゴール前へ放り込むというのはわれわれのアイデンティティーではない。できるだけグラウンダーの背後へのパスで仕留めて行こうと話している。そして走り込んで3人目、4人目を使う。いろんなバリエーションを作り、それをグラウンダーのスピードを伴ったプレーで作りたい。まだ何人かの選手がこれにアジャストしていない。また、ブロックをリスペクトしたい。われわれが攻撃している時でさえブロックを高目にしたい。このようなタイプのプレーをするべきだと考えている。例えばシリアはA代表として試合をたくさんしているわけではない。そうすることによって、彼らにかなり問題を起こさせると考えている。多くのアイデアは持っている。


 今、私にある問題は疲労回復をどれだけできるかということだ。シリアは昨日合宿を始めている。そして明日オマーンと親善試合をする。おそらくフィジカル的にはフレッシュな状態でわれわれとの試合に臨んでくるだろう。そして、われわれは火曜の朝に到着する選手がいる。皆さんがこの状況をどのように思うか分からないが、私にとっては非常に大きな問題だ。さらに不安なのが国内リーグにけがを抱えている選手が多いということ。特に筋肉系の問題を抱えている選手が多い。私は何度か警告を叫んでいる。国内リーグの選手にはもっとトレーニングに励んでくれと話している。ラグビー日本代表で指導しているフィジカルトレーナーにフランス人らがいるが、彼らはこう言う。日本のチームがフィジカル的にかなり良い準備ができたと。ちょっとしたけがでも問題は起きる。私はその原因も分かっている。そういった問題を抱えている選手には個人的にもメッセージを送っている。個人トレーニングをしないと自分の立場を失うよ、と。そして移動に関して注意しなさいと話している。私たちは長い距離を移動したときにフィジカルスタッフも協力して、できるだけ早く回復できるように調整している。アイスバスも用意している。

われわれは徐々に前進している

――現在のチームは理想のチーム像にどのくらい近づいたのか? 理想のチームとはどんなチームなのか?


ハリルホジッチ アフガニスタン戦やカンボジア戦から判断するのは難しい。彼らは本当の守備固めをしてきた。カンボジア戦もアフガニスタン戦も、もっと点を取れたのは事実だ。毎試合かなりの決定機を作っている。そこがわれわれの伸びるところだ。ただ、守備面では徐々にではあるが、かなり面白いレベルに来ている。ここ3試合、相手はわれわれの16.5メートル(ペナルティーエリア)の中に到達していない。われわれのプレッシャーのキャパシティーが上がっているということだ。存在感を十分に見せつけている。攻撃面では、もっと効果的にならなければならない。アフガニスタン戦では6点取ったがもっと取らなければならない。だから、ここ2試合の内容で判断するのは難しい。私はシリア戦、イラン戦の後、より正確な情報が得られると思う。なぜなら彼らのほうが強いからだ。おそらくより攻撃を仕掛けてくるし、彼らのほうがわれわれに問題を起こしてくるからだ。この2試合の後、われわれの分析が真実に近づく。


 想像の範囲だが、われわれは徐々に前進している。今はまだわれわれをそこまで強くないと思っているかもしれないし、最終予選のほうが厳しいと思っているだろう。そして本大会はもっと強い相手と戦うことになる。それは正しいことだと思う。この段階を徐々に超えていきたい。これは繰り返しになるが、継続をしたトレーニングがなかなかできないことが問題なのだ。今回、現地に着いてからおそらく1回はトレーニングができると思うが、まずは疲労回復と休息から入らなければならない。向こうでは個人との対話、グループの対話、そして全体のディスカッションが大事になる。そこで私がダイレクトに選手たちにメッセージを伝えられればと思っている。このチームは向上するし、向上しなければならない。


――監督は就任以来、縦に速い攻撃を目指しているが、それは選手たちに浸透したと考えているのか? ビルドアップに求めることをもう少し教えてほしい。


ハリルホジッチ フットボールで一番難しいのは前に行くことだ。ある時、われわれはかなりハイレベルなシチュエーションを作り出している。オフェンスの展開で数人が関わっている時、特にワンタッチを活用した時だ。前を向いた時により多くのパスコースがあり、毎試合かなりの決定機を作っている。その後はゴール前のクオリティーの話をしなければならないが、そこはかなり改善する余地があるし、このことは選手にもたくさん話している。どのゾーンに入っていかなければならないのか。そしてスプリントしながら入ってほしいと伝えているし、最後の動きが大事なんだと言っている。最後はどの足を使い、どの視野を確保するのか。シュートを打つ前にGKの情報はしっかり見ているか。そして、よりアグレッシブになってくれと言っている。もちろん、すべてのデュエルに勝てるわけではない。


 そして、私がまだ理解できていないことがある。日本に来てからずっと言っているのだが、私たちはまだPKを一度ももらっていないということだ。私たちは常に相手のペナルティーエリアの中に入っているが、まだ一度もPKを得ていない。各試合で20回程度のビッグチャンスを作り出している。それからFK。FKのテクニックはかなりあるので、ゴール前で動きながら合わせる選手を見つけてほしい。FKでより得点を取りたい。現代フットボールでは35%がFKからゴールが決まると言われている。われわれは0%だ。それを選手たちに強調したい。それに関して選手たちに説明する時間がほしいのだ。


 私はこういったビジョンを持っているので、日本代表はまだまだ向上できると思っている。ただ、それをグラウンドでトレーニングしなければならない。そしてわれわれの本当の攻撃クオリティーはわれわれよりも強い相手に対してどう通用するのかが大事だ。そうすれば、攻撃的なコンタクトがより多くなるだろう。戦うフィジカル意識ももっと高くなるだろう。そうすることによって、われわれのチームをもっと分析することができる。


――イラン戦について。アウェーでアジアの強豪との対戦となるが、戦い方を変えるつもりはあるのか?(小谷紘友/フリーランス)


ハリルホジッチ やり方は特に変えない。おそらく選手は代えると思う。10万人近い観客が入るので、何かできるのではないかと思う。イランのFIFAランキングはわれわれよりも高い(40位)。この試合でも勝つことにトライするが、こういった試合でこそメンタリティーが見えるのではないかと思っている。親善試合とはいえ、イランは勝ちにくるだろう。勝つ可能性が高いメンバーを選びたいと思う。


 ただ、私が集中したいのは1戦目のシリア戦だ。この1戦は絶対に勝たなければならないからだ。ここで悪い結果がでれば、グループ1位になる可能性がなくなってしまう。シリアはわれわれのグループ1位でここまで無失点だ。われわれよりも効果的にゴールを決めている。つまり相手をリスペクトしなければならない。われわれにとって一番難しい試合、重要な試合だ。まずはこの試合を終わらせてからイラン戦に向けたことを考えたい。シリアについては2週間以上前から分析しているが、すべて理解している。今度はチームとともにトレーニングをして、勝つ準備をしていきたい。ただ、これは簡単な仕事ではないと思う。


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