ハリルホジッチ「南野は面白い選手」 シリア戦、イラン戦メンバー発表会見
塩谷はクオリティーを見せるチャンス
ハリルホジッチ監督は選手の選出理由について詳細に説明した 【スポーツナビ】
次にDF。吉田、丹羽、槙野、森重。彼らはいずれもプレーし続けている。右は(酒井)高徳。そして新しく塩谷。彼も時間をかけて追跡している選手だ。けがを抱えていたため中国(での東アジアカップ)には招集できなかったが、今回は自分のクオリティーを見せる良いチャンスだと思う。彼自身が、ここにいる理由を証明してくれることだろう。私にとっても彼は非常に興味深い選手だ。所属クラブでは中央でプレーしているが、われわれがオーガナイズしているシステムとは異なるので、右サイドバック(SB)で競争に加わってほしい。テクニックのクオリティーもパワーも十分にある。私がチャンスを与えるメリットは十分にあるだろう。
そして、長友と米倉は左SB。高徳と長友は、まだ長くプレーしているわけではないが、彼らのプロフェッショナル意識は十分に理解している。普段のトレーニングにプラスのものを取り入れてくれて、自分のパフォーマンスを維持している。ただ、自分の席をまだ確保できているわけではない。彼ら以上のパフォーマンスができる選手を見つけてくれたら、彼らの席はなくなってしまう。だから彼らを勇気づけるために、私はいつもコンタクトを怠らずにいる。
左利きが少ないため柏木は重要
柏木も中国で呼びたかった選手だが、けがのため呼べなかった。彼もまた、時間をかけて追跡している選手だ。ボールを奪ってほしいが、特に後ろからの組み立てに参加してほしい。そしてわれわれのチームには左利きが少ないので、彼の左足は重要だ。塩谷も柏木も、何試合かA代表には参加しているが、また新しいスタートを切ってほしい。自分の責任をもって、クオリティーを見せる時期に来ていると思う。
(柴崎)岳は、けがから復帰したものの本来のパフォーマンスにまでは戻っていない。彼はかなりクオリティーが高く、まだまだ向上できると思うと思うので、私の頭のなかに入っている。(香川)真司は素晴らしいシーズンを送っている。自分が活躍すべきプレーというものを見いだしたのではないか。それは(味方に)得点を取らせるということだ。昨年よりも非常に良くなっていると思う。
清武は2〜3日前に当人と話をした。けがから復帰して3試合目というところで、疲労も溜まっている中、クラブの調子が良くないので試合には出ている。彼もまた、本来のトップパフォーマンスに戻っていないが、本人とディスカッションするためにもここに呼ぶことにした。彼もまたクオリティーが高い。特にビルドアップの部分で。前節にはゴールも決めた。ただしパフォーマンスを戻すには、まだ数試合が必要だろう。まずはチームに帯同してもらい、いつどこでプレーさせるかについて考えることにしたい。
これがディフェンシブな3人と攻撃的な3人だ。いずれもテクニックのある選手であり、われわれのベースとなっているのはテクニックのクオリティーの部分であり、今後も追求し続けていく。彼らよりもフィジカル的に強い選手はいる。遠藤航もリストには挙げたが、今回は見送ることにした。
南野はものすごく効果的な選手になる
初選出となった南野。指揮官も「非常に面白い選手」と期待を寄せる 【スポーツナビ】
南野はさらに新しく、若い選手だが、ザルツブルグでプレーしている。初めてわれわれと一緒にプレーするが、時間をかけて追跡はしている。霜田が一週間をかけて彼を見てくれたし、非常に面白い選手だと思う。右も左もできるし、効果的なプレーもでき、現代フットボールに適した選手だと思う。ゴール前でしっかりとフリーになって、顔を出してくれる選手だ。彼のプレーで一番面白いと思うのは、ボールがないときの動きだ。常に得点を取る、もしくは取らせるポジションにいる。リーグ戦でもカップ戦でも点を取っている。数年後には日本代表にとってものすごく効果的な選手になると考えている。今のところ、われわれはゴール前においてはハイパフォーマンスになってはいないから彼が必要だ。彼にとっても良い機会となる。まだ20歳だし期待している。私は若い世代を信頼して使いたい。若い選手でもうまい選手がいれば、躊躇(ちゅうちょ)なく使いたいと考えている。
左の原口だが、彼も毎節試合に出ている選手だ。どんどん自信をつけている選手だし、彼もチームにとって重要な選手になりつつある。そして宇佐美も当然入っている。良いシーズンを送ってくれたと思う。そして向上もしている。能力がある選手だ。先日彼と話したが、彼は私のメッセージをしっかりと理解しているし、彼の取り組んでいるトレーニングにも満足している。
それから岡崎。彼のクラブは良いスタートを切り、良いシーズンを送っている。ものすごく厳しく、ものすごくパワフルで、デュエル(1対1の勝負)がたくさんあるリーグ戦を戦っているが、彼も何点か取っている。もっと得点を取ってほしいと思う。
武藤も前節試合に出ており、決定的な機会を作っている。ゴール前ではまだまだ冷静さや集中が足りないが、真ん中のところで、岡崎と武藤で競争してほしいと思う。武藤はドイツではツートップでプレーしているが、彼はサイドでもプレーできると思う。
これが今回一緒に行く23人のメンバーだ。欧州の選手はオマーンに直接行ってもらった方が近いのでそうする。バックアップメンバーは8人用意している。彼らにも何かあったときはすぐに来てもらえるように準備をしてもらっている。シリア戦は非常に厳しい戦いなる。強いチームだ。リアリストであり、効果的であると思う。何人かの選手は190センチほどの高い選手もいる。