眩い若さを武器にSTVVが開幕2連勝 小野裕二は先発も災難な日に

中田徹

積極果敢なサッカーで開幕2連勝

ムスクルンとのアウェーマッチに出場した小野だったが、脛(すね)の辺りを痛め途中交代した 【Getty Images Sport】

 ベルギーリーグのシント・トロイデンVV(STVV)は8月1日、ムスクルンとのアウェーマッチを2−0で勝ち、これで開幕2連勝。しかし、小野裕二にとっては災難な日に。12分に相手選手との接触で右足脛(すね)の辺りを痛めた小野は、その後も試合に出続けたが耐え切れず、44分に交代した。

「100%まではいかないかもしれないけれど、1週間あればよくはなると思うから(次の試合は)様子を見て、いけるかどうか決めたいと思う」(小野)

 前節は積極果敢なサッカーを披露し、クラブ・ブルージュを倒した(2−1)ことで注目を浴びたSTVVだったが、ムスクルン戦ではなかなかパフォーマンスが上がらなかった。小野自身、けがを勘案しても14分に見せた華麗なターンだけが「今日の見せ場はあれだけだったね」と嘆く出来に終わった。

19歳のキャプテンと35歳の指揮官

35歳という若さでSTVVを率いるフェレイラ監督 【Getty Images Sport】

 それでも、STVVは“個”の力で勝ち切るすごさがある。1点リードで迎えた77分、右サイドからのスローインを受けたセンターFWヨハン・ボリ(21歳。フランスとコートジボワールの二重国籍)は相手マーカーをドリブルで揺さぶりながら抜き去り、ゴールへ向かってスピードを上げてさらに一人をかわしてから冷静に左足シュートを決めて2−0とした。

 右ウイングを務めるジャンルク・ドンペ(19歳、フランス)は「ベルギーリーグのレベルを超えた選手」という前評判通りのプレーを随所に見せている。クラブ・ブルージュ戦では左サイドアタッカーのエディミルソン(20歳、ブラジルとベルギーの二重国籍)がスーパーゴールを決め、全国に名を知られる存在となった。

 そのエディミルソンはクラブ・ブルージュ戦で退場、右サイドバックのバガヨコ(25歳、コートジボワール)はムスクルン戦で退場と、選手たちに稚拙(ちせつ)な点があるのは否めないが、磨けば光りそうな原石が各ポジションに散らばっている。

 主将として、MFとしてチームに落ち着きをもたらすスホーフス(ベルギー国籍)は、わずか21歳。チームがまだ2部リーグだった19歳の頃からキャプテンを務めているという。ヤニック・フェレイラ監督自身、まだ35歳という若さだ。眩いばかりの若さをスタジアムに振りまきながら、STVVが幸先の良いスタートを切っている。
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著者プロフィール

中田徹

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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