【ノア】鮮血のみのる「高山の命は7月18日まで」=高山「怒らせた報いを受けてもらう」

高木裕美

小川戦に完勝の王者みのる

みのるは乱入してきた高山を返り討ち。血だるまにすると、その返り血でGHC調印書にサイン 【横田修平】

 1日のプロレスリング・ノア「Northern Navig 2015」東京・後楽園ホール大会では、1180人を動員。ノアvs.鈴木軍5大シングルマッチでは、ノアが4勝1敗と大きく勝ち越したものの、最後は予想外の結末を迎えた。

 GHCヘビー級王者の鈴木みのるは、大将戦で小川良成と対戦。かつてはGHC王座を巻いたこともある小川が、いぶし銀のテクニックで腕攻め、丸め込みを仕掛けるも、みのるがフロントネックロックからのゴッチ式パイルドライバーで完勝した。

乱入の高山に馬乗りナックル

メインのみのるvs.小川戦後に姿を現した高山に対して、みのるは馬乗りナックルで流血させた 【横田修平】

「当然だろ」と勝ち誇るみのるの前に現れたのは、18日の後楽園大会で同王座に挑む高山善廣。直前にTAKAみちのくをエベレストジャーマンスープレックスでわずか81秒殺していた高山は、決戦を前にみのるにパンチで先制を試みるも、みのるがすべてかわして逆に馬乗りナックル。高山を血だるまにすると、その鮮血を調印書に押し付けてサイン代わりとした。

「おまえはいけにえじゃない、見せしめなんだよ」と調印書を手に高笑いを浮かべたみのるは「おまえの命は7月18日まで。鈴木軍を裏切った代償を体で思い知れ」と最大級の報復を予告。対する高山は大流血にも「こんなの鼻血が出たようなもん。敵ながらあっぱれって感じだね」と余裕をのぞかせながらも、「オレを本気で怒らせる。大したもんだよ。それなりの報いは受けてもらう。覚悟しとけ!!」と、10倍返しでのベルト奪取を誓った。

丸藤は虎王でタイチを粉砕

タイチの奇襲に苦しめられた丸藤だが、最後はきっちりと虎王で3カウントを奪った 【横田修平】

 かつて「ノアのジュニアは最強です!」と宣言した丸藤正道は、この言葉をパクリ中のタイチを完全粉砕。GHCジュニアヘビー級王者であるタイチは、入場時に背後から奇襲をかけたり、丸藤の不知火を受ける時にレフェリーをつかんで巻き添えにしたり、急所蹴りからのタイチ式外道クラッチを仕掛けたりと、あの手この手を繰り出すも、丸藤が虎王で一蹴。「オレも体小さいけどヘビーでやっている意地がある。あいつ王者か? あれに勝てないノアジュニアも情けない。あんなやつ、うちのジュニア全員勝てるから。あいつに関しては任せた」と、改めてジュニア戦士たちに王座奪回を命じた。

 マイバッハ谷口vs.飯塚高史は、谷口のさすまたと飯塚のアイアンフィンガーフロムヘルが交錯する、凶器&狂気の対決に。飯塚がレフェリー暴行で反則負けを取られるも、直後に地獄突きをかまして溜飲を下げた。また、杉浦貴はエル・デスペラードをオリンピック予選スラムで粉砕。18日のシェルトン・X・ベンジャミン戦へ向け「ようやく組んでもらえた。正面からやり合えばやり合える相手」と腕をぶした。

小峠、原田に「決勝でやろう」

桃の青春タッグ対決は小峠に軍配。小峠は7月18日から開幕するJrリーグ戦決勝で原田との再戦実現を呼びかけた 【横田修平】

 原田大輔vs.小峠篤司による桃の青春タッグ対決は小峠が変形キルスイッチで勝利した。前回の6.19後楽園では両者KOとなったため、互いに再戦を熱望して実現したこの一戦。開始早々、原田の片山ジャーマンスープレックスが炸裂し、小峠がいきなりの大ピンチに陥るも、得意のキックや頭突きで流れを引き戻し、キルスイッチからの変形キルスイッチで勝負を決めた。

 18日からは6年ぶりの「グローバル・ジュニア・ヘビー級リーグ戦」が開幕となるが、小峠は「オレは必ず決勝に行く。原田、おまえも上がって来い。決勝でやろう!」と最高の舞台での再戦実現を呼び掛けた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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