全仏の本命はジョコビッチ ナダルは心配=杉山愛コラム「愛’s EYE」

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充実のジョコビッチ

マスターズ1000を4連勝と、充実の時を過ごしているジョコビッチ。全仏は優勝候補筆頭だ 【写真:ロイター/アフロ】

 5月24日に開幕する全仏オープン(以下全仏)の見どころを紹介します。

 前回(5月12日掲載「タフな全仏OP、日本勢の注目選手は!?」)に続き、今回は優勝争いについてです。

 クレーコートシーズンに入っても、好調をキープしているのが世界ランク1位のノバック・ジョコビッチ選手(セルビア)と錦織圭選手(日清食品)です。

 マスターズ1000(男子ツアーの大会カテゴリー、4大大会に次ぐ規模の大会)で4連覇するなど、ジョコビッチ選手は今年、一番充実しています。充実ぶりがプレーから伝わってくるし、もちろん成績もそれを表しています。

 今回の全仏では優勝候補筆頭と見られています。今までは必ずラファエル・ナダル選手(スペイン)の名前が先に挙がっていましたが、そのナダル選手が足踏み状態で、世界中からジョコビッチ選手が一番優勝に近いと見られているはずです。

 前哨戦の一つであった、ムチュア・マドリード・オープンをスキップしたことからも、全仏にかける意気込みを感じます。初タイトル、そしてキャリア・グランドスラムへの執着心は相当高いと思います。

しっくりきていないナダル

今までにないような敗戦に心配が残るナダル。全仏で“クレーキング”の実力を示せるか? 【写真:ムツ・カワモリ/アフロ】

 一方、心配なのはナダル選手です。これまでは、ケガをしても必ず準備万端で復帰してくるイメージがありましたが、今年は全豪オープンの準々決勝敗退もあり、得意のクレーコートシーズンに入っても、今までにない早いラウンドでの敗退が目立ちます。そういう彼の姿は、私にはしっくりきません。

 これまでは、調子が悪いと言われていても、全仏が開幕すれば決勝までになんとか自分の調子を整えていくのが彼の形でした。でも、今年はそこからも外れているように思うので、少し心配です。

 最後の1週間で、どうもっていくか。これで全仏にピークを合わせてきたら、さすが“クレーキング”ということになるのですが、今までとは何か違うなというのは感じます。

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