全仏の本命はジョコビッチ ナダルは心配=杉山愛コラム「愛’s EYE」

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優勝候補3、4番手に挙がる錦織

優勝候補の3、4番手に挙げられる錦織。それだけでもすごいことだ 【写真:アフロ】

 錦織選手はクレー初戦のバルセロナ・オープンで、いきなり優勝。相当追い込んでフィジカルも上げてきていて、様子見というよりは、初めからトップギアに入るように、準備段階からしっかりと練習を積んで、クレーシーズンに入ってきたなと感じました。

 ハードコートと違ってクロスコート(対角線上へのショット)の作り方が慎重で、忍耐強く、我慢しながら戦うスタイルも、クレー用のプラスアルファとして取り入れているのが見られました。もちろん、勝負どころでは攻撃的なプレーでポイントを取っていきます。その後の2大会(マドリード・オープン、イタリア国際)を含め、体全部を使ってパフォーマンスしてくれていると思います。

 世界のファンやメディアが全仏の優勝候補の3、4番目に彼の名前を挙げています。そこに名前が出てくるだけでもすごいことですよね。

女子は実力者が調子を合わせる

女子の優勝候補の一人、前回準優勝のハレップ。 【写真:ロイター/アフロ】

 女子はセリーナ・ウィリアムズ選手(米国)、マリア・シャラポワ選手(ロシア)、シモーナ・ハレップ選手(ルーマニア)といった上位選手、安定感のある選手たちが一番の優勝候補です。

 ハレップ選手は昨年の全仏で準優勝。本当に穴のない選手で、フットワークがよく、安定感のあるグラウンドストロークを持っています。身体バランスが良いのは、体幹が強いからです。また、気持ちの持っていき方もうまいと思います。パワーに対抗できるだけのスマートさを持っているので、今回は優勝のチャンスもあると思います。

 シャラポワ選手は前哨戦の一つ、イタリア国際で優勝しています。

 また、前哨戦ではペトラ・クビトバ選手(チェコ)、アンジェリーク・カーバー選手(ドイツ)、キャロライン・ウォズニアッキ選手(デンマーク)といった実力者たちが優勝に絡みました。

 疲労で休養をとっていたペトラ・クビトバ選手(チェコ)をはじめ、カーバー選手やウォズニアッキ選手のような実力のある選手たちが調子を上げてきたのは楽しみですね。優勝候補の数人だけでなく、多くの選手にチャンスがあるのがクレーコートの戦いです。上位3人だけでなく、トップ10、あるいは10位前後につける選手がどれだけ食い込んでいけるかも見どころです。

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