立川理道が語るラグビーW杯への決意 エディージャパンの司令塔が復活
エディーHC「2013年のハルが戻ってきた」
韓国戦で突進する立川(中央)。「W杯ではスコットランド、サモアに勝ちたい」 【斉藤健仁】
そして迎えた4月の宮崎合宿では、精力的にBK(バックス)陣を引っ張る立川の姿があった。「ポジション的にも指示を出す機会も多いですし、すでにBKの中ではキャップ数(4月18日時点で29キャップ)も多い方なのでリードしていかないといけないし、新しい選手をサポートしていきたい」。そんな立川を見て、ジョーンズHCも「2013年春のハルが戻ってきた」と目を細めていた。
9月のワールドカップに向けて、今の思いは――。「まず、ここまで来たら、自分ができることをしっかりやって、メンバーに残ってワールドカップに出たいという気持ちが強いです。大会まで格上の相手とはほとんど試合ができないですが、その中で、どういう準備をするかが大事。そして、(予選プールで対戦する)南アフリカ代表は難しいかもしれないけど、良い試合をしてスコットランド代表、サモア代表に勝ちたい」(立川)
また立川は2009年に日本で行われたU20世代の世界大会で一緒に戦った同世代の代表選手も意識している。「優勝したニュージーランド代表にはSOアーロン・クルーデンがいましたし、あの大会ではイングランド代表のSHベン・ヤングスとも対戦しましたね。ワールドカップではスコットランド代表とも対戦し、LOリッチー・グレイと再戦することができるので力が入りますね!」
「エディーさんを信じて、頑張りたい」
4月の宮崎合宿に臨む立川(左)。ハードなトレーニングを行った。 【斉藤健仁】
初めて桜のジャージーに袖を通してから、すでに5キロ以上、身体は大きくなったという。「長いか短いかと言えば、短く感じていますね」と、この3年間を振り返り、「成長していると思いますが、何ができて何ができていないか考えて、もう一伸びしないといけない。昨シーズンはエディーさんの期待を裏切った形なので、今シーズンは、エディーさんを信じて、覚悟と姿勢を持って頑張りたい」と続けた。
15年、19年W杯で主力として活躍を
「2019年は29歳なので、年齢的にも日本代表の中心としてやっていきたい気持ちもあります」 【斉藤健仁】
「松田(力也/帝京大3年)とか山沢(拓也/筑波大3年)とか下の世代にもうまい選手がたくさんいます。でも2019年は29歳なので、年齢的にも日本代表の中心としてやっていきたい気持ちもありますし、個人的には花園ラグビー場でプレーしたいですね! ただ、2015年大会の成功がないと、2019年にはつながらない。それは今の代表選手たちみんなが思っていることです」と、まずは秋に向けて気持ちを集中している。
「昨シーズンは大変でしたが良い経験になりました。3年目で良かったです(笑)」というハルは、決しておごることなく「普通のテストマッチよりも重圧がかかると思いますが、1分、1秒でもいいので試合に出たい」と9月のワールドカップ本番を見据え、今日も練習に精を出している。真の司令塔として、もう一皮むけようとしている立川のさらなる成長から目が離せない。