ハリルホジッチ「方向性をお見せしたい」=チュニジア戦、ウズベク戦メンバー発表
チュニジア戦とウズベキスタン戦に臨む日本代表のメンバーを発表したハリルホジッチ監督 【スポーツナビ】
スクリーンに選手名を表示してメンバーを自ら発表したハリルホジッチ監督。海外組からは、本田や香川、長谷部誠ら常連が選出され、負傷が伝えられる内田篤人や長友佑都も「どんな状態かを見極めたい」(ハリルホジッチ監督)と名を連ねた。国内組は、1月のアジアカップにも出場した柴崎岳や武藤嘉紀らに加え、山口蛍が昨年6月のワールドカップ(W杯)・ブラジル大会以来の復帰。またハリルホジッチ監督が前日に視察した試合でゴールを決めた永井謙佑も選ばれた。一方でW杯とアジアカップに出場した遠藤保仁は選外となっている 。
また柿谷曜一朗や豊田陽平ら12名のバックアップメンバーも、併せて発表された。
ハリルホジッチ監督は「最初の試合はどういった方向性で行くのかを皆さんにお見せしたい」と語っており、「中盤では2つの異なるオーガナイズを準備していきたい」など、いくつか戦術のキーワードも口にした。
リストを作るのは簡単ではなかった
ヴァイッド・ハリルホジッチ(サッカー日本代表 監督)
霜田正浩(日本サッカー協会 技術委員長)
霜田 6月のW杯予選の前に、3月の大事な2試合になります。6月のための大事な2試合を、短い期間ではありますが、新監督に指揮を執ってもらえることを非常にうれしく思っています。良い準備ができるように、あくまでも勝利にこだわった良い試合を2試合やりたいと思いますので、よろしくお願いします。
ハリルホジッチ 日本代表最初のリストになる。東京に着いてまだ間もないので、簡単ではなかった。このリストを作るためには、本来であればもっともっと多くの時間をかけ、もっともっと多くのことを知ってからというのが本来のやり方だと思う。ただし、多くの人と会った。霜田技術委員長と多くの話をした。それから日本でたくさんの経験がある多くの指導者の方たちとも話をした。たくさんの映像を見てきたし、いくつかの試合は直接見に行った。ACL(AFCチャンピオンズリーグ)も映像で見た。霜田技術委員長も言っていたが、この2試合はとにかく勝つためにやる。やはり最初の試合はどういった方向性で行くのかを皆さんにお見せしたいと思う。今回多くの選手を呼びたいと思っている。けがをしてプレーできない選手も呼びたいと思っている。それからバックアップメンバーも準備している。
メンバー発表
川島永嗣(スタンダール・リエージュ/ベルギー)
東口順昭(ガンバ大阪)
西川周作(浦和レッズ)
権田修一(FC東京)
DF:
酒井高徳(シュツットガルト/ドイツ)
酒井宏樹(ハノーファー96/ドイツ)
内田篤人(シャルケ04/ドイツ)
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
水本裕貴(サンフレッチェ広島)
昌子源(鹿島アントラーズ)
森重真人(FC東京)
槙野智章(浦和レッズ)
太田宏介(FC東京)
藤春廣輝(ガンバ大阪)
長友佑都(インテル/イタリア)
MF:
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
柴崎岳(鹿島アントラーズ)
今野泰幸(ガンバ大阪)
青山敏弘(サンフレッチェ広島)
山口蛍(セレッソ大阪)
香川真司(ボルシア・ドルトムント/ドイツ)
清武弘嗣(ハノーファー96/ドイツ)
FW:
本田圭佑(ACミラン/イタリア)
永井謙佑(名古屋グランパス)
小林悠(川崎フロンターレ)
岡崎慎司(マインツ05/ドイツ)
大迫勇也(ケルン/ドイツ)
興梠慎三(浦和レッズ)
乾貴士(フランクフルト/ドイツ)
武藤嘉紀(FC東京)
宇佐美貴史(ガンバ大阪)
<バックアップメンバー>
GK:
林彰洋(サガン鳥栖)
DF:
塩谷司(サンフレッチェ広島)
鈴木大輔(柏レイソル)
千葉和彦(サンフレッチェ広島)
車屋紳太郎(川崎フロンターレ)
MF:
谷口彰悟(川崎フロンターレ)
米本拓司(FC東京)
大森晃太郎(ガンバ大阪)
高萩洋次郎(ウェスタン・シドニー・ワンダラーズFC/オーストラリア)
FW:
柿谷曜一朗(バーゼル/スイス)
川又堅碁(名古屋グランパス)
豊田陽平(サガン鳥栖)
多くの選手に可能性を与えたいと思っている
次にDFについて。バックアップメンバーは塩谷。右サイドを主に担当してもらうことになると思う。鈴木、千葉はセンターバック。車屋は左サイドバックを予定している。
見ていただいて分かるように、2人ほどけがの選手がいる。内田と長友だ。特に長友は長い期間プレーしていないし、内田もひざに問題があるのでプレーするかどうか分からない。彼らがどんな状態にあるのかを知るためにも、話していきたいと思う。最初はわれわれと一緒にいてもらい、われわれの目的も彼らに知ってもらわなければいけないので、そういったコミュニケーションを取りたいと思っている。そういった意味も含めて、けがをしたとしても呼びたい。
次に中盤。高萩はオーストラリアでプレーしているが、これから知っていきたいプレーヤーだ。攻撃的と守備的な布陣とを踏まえたメンバーだ。これは中盤でどのようなオーガナイズを組むかによって変わってくる。中盤では2つの異なるオーガナイズを準備していきたいと思う。今野はけがをしている。日本代表でも多くの経験があると思うが、彼にも来てもらい、けがの状態などについてコミュニケーションを取っていきたいと思う。
次にFW。攻撃も多くの選手を呼んでいる。昨日直接スタジアムに見に行ってきて、面白い選手がいると思った(編注:前日に行われたナビスコカップの川崎フロンターレ対名古屋グランパス戦を視察)。彼らもバックアップメンバーとして呼んでいる。本当に多くの選手に可能性を与えたいと思っているし、FWには多くの選手に入ってきてほしいと思っている。もちろんFWの選手が守備をすることも大事だ。
今回の合宿は日曜日(22日)から、多くのスタッフが準備のために出発していく。選手は23日に着く予定だが、遠くから来る人もいるので日曜日に着く選手もいる。31人選んだが、3人ほどけがしている彼らも含めての人数だ。それから12人ほどのバックアップメンバーも選んでいる。他のけが人が出たときのためだ。バックアップメンバーはこの中に入ってくることができるメンバーということだ。