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川淵チェアマンが評議員らに熱弁振るう
「皆が心を1つにしないと変わらない」
JBA主催の「ガバナンスに関する勉強会」に出席した川淵チェアマン
JBA主催の「ガバナンスに関する勉強会」に出席した川淵チェアマン【©JAPAN 2024 TASKFORCE】

 日本バスケットボール協会(JBA)の改革を行う「JAPAN 2024 TASKFORCE(タスクフォース)」の川淵三郎チェアマンが15日、都内でJBA主催の「ガバナンスに関する勉強会」に出席し、評議員らに熱弁を振るった。川淵チェアマンは、国際バスケットボール連盟(FIBA)から国際大会への出場停止処分を受けた現状について、「62万人という選手登録数があるのに、これほど愚かな競技団体はない」と苦言を呈するとともに、「皆さんが心を1つにやっていこうとしない限り変わらない」と参加者に熱く訴えかけた。


 また当初の予定より1カ月早い5月中旬までに理事の総入れ替えを行う方針を示したほか、都道府県協会の法人化や、財務状況の改善のために選手登録費を200円値上げする改革案を提示した。

これほど愚かな競技団体はない

登壇者:

[JAPAN 2024 TASKFORCE]

川淵三郎(チェアマン/公益財団法人 日本サッカー協会 キャプテン・名誉顧問)

境田正樹(メンバー/四谷番町法律事務所 弁護士)


川淵 今日ここにいる方は、なぜ僕がチェアマンになったかよく分からない方もいると思いますので、簡単にご説明いたします。


 去年の4月に、元日本代表ヘッドコーチ(HC)の小浜(元孝)さんとお会いして、「リーグを一本化するために力を貸してほしい」というお願いがあったんですね。小浜さんは協会や、NBL(日本バスケットボールリーグ)、bjリーグ(ターキッシュエアラインズbjリーグ)でそういう役目をしているわけじゃないのに頼まれるということは、よほど切羽詰まっているんだなと。僕が少しでも力になれるんならと思い、たまたま河内(敏光/bjリーグコミッショナー)さんがbjリーグを作るときに、僕に相談に来られたという関係もありましたし、池田(弘)さんがアルビレックス新潟の社長であったりということもあります。


 それでこれまでのbjリーグやNBL、協会の関係を資料などで確認してみたら、お互いまったく会わずに文書のやりとりだけで、言い合いをしているように感じたんです。それで僕が仲立ちをする形で協会、NBL、bjリーグの3者を一堂に会して、「なんとか1つのリーグにしようじゃないか」という話を5月か6月ころから始めました。延べ7、8時間4人で話をしました。1つのリーグにするためにはbjリーグ株式会社をどうするべきなのか。なかなか解決の目処が立たない状況でした。


 ただ話し合いを進めていく中で、僕は不思議に思いました。「なぜ代表強化のためにわれわれ(bjリーグ)が1つのリーグにならなければならないのか。今エンターテインメントで地域に根ざして一生懸命やっているのだからいいじゃないか。代表の強化はわれわれには関係ない」とおっしゃった方がいて、怒り心頭に発したんです。バスケットボールで地域に根ざしてやってきた方が、なぜ代表強化が関係ないんだと。代表強化に関係ないリーグを作ってどうするんだと。


 日本のあらゆるスポーツはやはり五輪に出ることで、支援を受けているわけです。今日も朝からカーリングの中継がやっていました。カーリングの競技人口は、バスケットボールの競技人口の何十分の一ですよ。それでもカーリングはテレビ中継され、新聞の扱いも大きい。それはなぜか。五輪に出て人気が出たからなんですよ。バスケットボールは、男子は40年近くも五輪に出ていない。bjリーグにしろNBLにしろ、試合の結果は新聞にたった一行しか出ていない。代表がどのチームと対戦するか分からない。62万人という選手登録数があるのに、これほど愚かな競技団体はないなと。バスケットボール発展のためには、リーグを1つにし、心を1つにして、若い良い選手を育て、国際舞台で勝ち、小さな子どもたちに夢を与えて、日本の中で選手層やファン層を広げてやっていかなければならない。世界ではサッカーに次いで、日本でも野球、サッカーに次ぐ競技人口なんですよ。ただそういう存在だとみんな思っていません。真剣に考えなくてはいけない。

発展する大きなチャンス

川淵 (パトリック・)バウマン(FIBA事務総長)もいろいろな話を聞いたうえで「川淵、力を貸してくれないか」と言ってきました。僕も乗りかかった船ですからね。Jリーグで僕はやってきたわけですけれど、僕はサッカーだけ良くなればいいと思っているわけではないんです。日本のスポーツのためにもバスケットボールをなんとしてでも発展させたい。そういう思いでチェアマンを引き受けたし、僕は得することなんて何もありません。


 FIBAが言ったことは、「ガバナンス」「リーグを統一すること」「代表強化」の3つだけです。FIBAが無茶な要求をしているわけではない。これが日本バスケットボール界の改善しなければならないことですよね。日本バスケットボール協会が強烈な競争力を持って、そして都道府県協会の支持を得ながら、日本で本当に人気のある素晴らしいプロリーグを作って、その中で選手を育て、強い代表チームを作っていこうということなんですよ。だからこの機会こそが、日本バスケットボール界が発展する大きなチャンスと皆さんが捉えないと、変わりようがないです。


 その中で協会のガバナンスということで言うと、地方協会との関係は無視できないわけです。bjリーグを作るときに、協会の意思に反してプロ化をしたということで、除名処分を受け、苦しんだ方もいるでしょう。そういった怨念をすべて忘れて、この機会に日本バスケットボール界を発展させようと皆さんが心を1つにやっていこうとしない限り変わりません。1番大きな問題は2つのバスケットボールリーグをどう1つにまとめるということに尽きると僕は思うんですね。これが解決すればあとの2つ「協会のガバナンス」と「代表チームの強化」は自然の流れの中でうまくいくと思います。

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