鼓太郎が青木を下しジュニアリーグ2連覇 秋山&大森組が世界タッグ王座V2達成

高木裕美

世界ジュニア王者の青木を倒しリーグ2連覇を達成した鼓太郎 【横田修平】

 全日本プロレス「2015 エキサイト・シリーズ」最終戦となる22日の東京・後楽園ホール大会では、896人を動員した。メインイベントの「Jr.BATTLE OF GLORY」優勝決定戦では、Aブロック1位の青木篤志とBブロック1位の鈴木鼓太郎が激突。先輩の鼓太郎が現世界ジュニアヘビー級王者の青木を破り、リーグ戦2連覇を果たした。

王者・青木撃破で世界ジュニア挑戦をアピール

鼓太郎は師匠・三沢さん譲りのエルボーを乱れ打ち 【横田修平】

 チャンピオンの青木は、徹底した左腕攻めから雪崩式腕十字固め、アサルトポイントなどを繰り出すも、鼓太郎も師匠である三沢光晴さん譲りのエルボーで対抗。エンドレスエワルツは切り返されるも、ブルーディスティニーでダメージを与えると、アッパーエルボーでフィニッシュ。昨年に続き「Jr.BATTLE OF GLORY」2連覇を飾ると、リング上から「次は世界ジュニアのベルトをかけて戦ってもらう」と、青木に再戦を呼び掛けた。
 V2という結果にも「全勝優勝ではないのでまだまだ。もっと強さを求めていきたい」と、さらなる高みを目指す鼓太郎は「自分がジュニアを引っ張っていく」とエース宣言。自分たちにメインの大役を任せてくれた秋山準社長に深い感謝を示した上で、「ヘビー級に存在感で勝ちたい」と、自分が先頭に立って、さらにジュニアを活性化すると宣言した。

王者組が諏訪魔&ドーリング組にリベンジ

諏訪魔&ドーリング組にリベンジし世界タッグV2を達成した秋山&大森 【横田修平】

 セミファイナルの世界タッグ選手権試合では、王者組の秋山準&大森隆男組が、Evolutionの諏訪魔&ジョー・ドーリング組を下し2度目の防衛に成功した。
 両軍は昨年末の「世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦で対戦し、挑戦者組が勝利。約2カ月ぶりの再戦でもEvolutionの暴走っぷりは止まらず。圧倒的な挑戦者組ペースで試合が進む。だが、王者組もラストライド&レボリューションボムをエクスプロイダーとフルネルソンボムで切り返すと、挑戦者組が巧みな連係を発揮。秋山が諏訪魔を場外のフロントネックロックで分断する間に、大森がドーリングにアックスボンバーを乱れ打ちし、スライディング式アックスボンバーでトドメをさした。
「あのチームは助手席と運転席にハンドルが付いている。今日は分断させたオレたちの勝ち」とチームとしての結束力をアピールした大森に対し、早くも曙&吉江豊が次期挑戦者に名乗り。曙組に過去2連勝している秋山は「向こうにしてみれば三度目の正直かも分からないけど、オレらにとっては二度ある事は三度ある」と、返り討ちへ自信をのぞかせた。

15周年KENSOがリングで妻と公開キス

デビュー15周年を迎えたKENSOはリング上で妻・浩子さんと公開キス 【横田修平】

 KENSOデビュー15周年記念試合では、潮崎豪&宮原健斗&ゼウス組vs.曙&KENSO&吉江豊組が激突。00年に新日本プロレス1.4東京ドーム大会でデビューし、その後は米国WWEやメキシコのCMLL、AAA、ハッスルなどの団体を渡り歩いてきたKENSOは、公私共に支えてくれた妻・浩子さんと溺愛する息子に祝福され、思わず笑顔を見せると、浩子さんと熱烈なキス。
 試合では一方的に攻め立てられる不利な状況が続いたが、世界タッグ王座奪取を狙う曙&吉江が大暴れし、三冠ヘビー級王者の潮崎と、次期挑戦者の宮原を戦力外に追いやる大奮闘。お膳立てを受けたKENSOが孤立したゼウスをダイビングエルボードロップで流血KOし、晴れの舞台を勝利で飾った。

 15周年という節目にも「あと30年はやるよ」とまだまだ貪欲に現役続行を宣言したKENSOは、実に波瀾万丈だった15年間の思い出について「一番印象的なのは、今日カミさんとリング上でキスできたこと。鈴木浩子とキスができてよかったね。フフフ。なかなかリングの上でキスできる夫婦なんていないよ」と、愛妻家ぶりを見せ付けた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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