――役員で会議が開かれたそうだが、何時からどれくらい行われ、誰が参加して、どんな結論になったのか？

大仁　今朝９時から田嶋（幸三）副会長、原（博実）専務理事以下、幹部が集まりました。受理されたことが確認されたため、今後の対応について説明しました。皆さんからご意見をいただいたのですが、特に異論はありませんでした。やむを得ないという結論になりました。

――役員への処分ということだが、このような結論に至ったことについて、会長自身の責任はどう考えるか？

大仁　先ほど申し上げましたように、アギーレ監督を選んだことは間違いではなかったと思います。彼の高い能力からすれば、あの監督を選任したのは間違いではなかったと思っています。こういう結果になったことで、選手、ファン、サポーター、スポンサーの皆さま、サッカー関係者の皆さまには大変心配をおかけしたということで、責任は感じております。

――今回の件で、今後の代表監督選びが大きく変わってくると思う。今後、監督を選ぶことに関してどのような教訓があったと思うか？

大仁　これからも技術委員会で検討してもらうことですが、この先、短い準備期間しかない。Ｗ杯予選に向けて日本代表をどう強いチームにしていくかという観点から、技術委員会で今までの経緯も含めて全力を挙げて取り組んでもらいたいと思っています。

――こういったことに巻き込まれることは、今までの日本代表にはなかったことだ。このことに関してはどう考えるか？

大仁　それに関しては私どもも反省しています。もっとしっかりと調べておくべきだった。今後はそういうことのないようにしっかり調べたいと思っています。

――後任人事だが、アギーレ監督同様、原専務理事と霜田（正浩）技術委員長が中心となって選ぶのか？　また、すでにリストアップはしているのか？

大仁　今までもそうですが、原と霜田ということではなく、技術委員会で検討し、最終的に理事会と私で決めたことです。今後も監督の選任は技術委員会が中心になります。後任については、この情報が出て、いろいろな対応を考えている中で、技術委員長には万が一のことに備えておくようにということを伝えておきました。

――技術委員会中心にということだが、アギーレ監督の契約解除に関して霜田技術委員長とどういうやりとりがあったのか？（フットボール批評／中山佑輔）

大仁　これは監督の指導力とは関係ないケースです。私のほうから、Ｗ杯予選への影響を考えるとやむを得ないということで、契約を解除せざるを得ないと霜田に伝えました。（万一に備えて）情報を収集するように伝えたときにも、それは言ってありました。

――契約解除に至るプロセスの中で、三好委員長も大仁会長も、監督が起訴されるかどうかがひとつのポイントになると言っていた。今回、告発が受理された時点で契約解除となったが、考えが変わった理由を教えてほしい。

大仁　私は「起訴されたら」とは言っていません。「告発が受理されたら」、そこでご説明しますと申し上げています。やはり告発が受理されたというのは、それなりのことがあって受理されたのだろうと思います。これが起訴される可能性が出てきたということで、起訴されたら解任せざるを得ないと思っています。したがいまして、起訴されて解任しなければならないのが、Ｗ杯（予選）期間中になるというダメージは避けたい。そうとなると、今この時点しかないのかなというのが、結論に至った一番の理由です。

――スペインのメディアでは早い段階で告発受理の報道があった。実際は昨日なのか、それよりも前なのか？　前ならば、なぜ確認が遅れたのか？

三好　受理されたのは先週金曜日、１月３０日と我々は聞いています。アギーレ監督の代理人弁護士からです。１月１４日くらいに受理されたのではないかというスペイン紙の報道がありましたけれど、あれは事実ではなかったと我々は認識しております。我々は受理されていたのに、今まで放置していたというわけではないです。

――後任候補には日本人も含まれているのか？（六川亨／フリーランス）

大仁　何人（なにじん）というのを前提で技術委員会はやっていません。それは私からもそういう話はしていないですし、最もふさわしい人を選ぶのが大前提だと思っています。

――３月の親善試合は監督代行の可能性もあるという理解でいいのか？

大仁　なんとしてもそれまでには間に合わせたいと思っていますが、間に合わせの人事はしたくないので、その可能性はゼロとは言えません。

※質問者に関しては、掲載許諾の確認が取れた方のみ明記しています。記名のない方は確認が取れていない方ですので、拒否されている訳ではありません。