アギーレ「今後もチームを向上させる」=アジアカップ ヨルダン戦後会見
無失点でグループリーグ3連勝と磐石の戦いを見せた日本だが、アギーレ監督は「タイトルを防衛するのは簡単ではない」と気を引き締めた 【写真:ロイター/アフロ】
試合後、「次のステージ(進出)に値するチームだったと思う」と振り返ったハビエル・アギーレ監督。連覇を懸けた決勝トーナメントに向けては「タイトルを防衛するのは簡単ではない」としたうえで、「今後もチームのプレーを向上させることを考えたい」と気を引き締めた。
会見の冒頭のみ同席した香川は、アギーレ監督就任後の初得点に「素直にうれしかった」と喜びを見せつつも、「次を勝つことが大事なので良い準備をしたい」と、こちらも決勝トーナメントの厳しい戦いに向けて気持ちを切り替えていた。
香川「一番重要なのは勝てたこと」
香川 すごくタフなゲームになると思っていたし、相手も激しく来ていたので、その中で前半で点が取れて試合をスムーズに運ぶことができたんじゃないかと思います。後半、相手の圧力がさらに高まった中でカウンターから2点目が取れたのはとても理想的だったし、完封で勝てたのは何よりだったと思います。
──久しぶりのゴールだったが、なかなかゴールが決められなかった時の思いと、これから期待することは?
香川 素直にうれしかったです。ただ、それよりも一番重要なのはチームが勝てたこと。仲間が自分のゴールに対して喜んでくれたのは、すごくうれしかったです。次の試合もタフになるし、もう負けられないので、まずは勝つことを考えたい。ゴールが取れたことはよかったですけれど、次を勝つことが大事なので良い準備をしたいです。
(香川退席)
──3試合無失点というのは、日本の過去のアジアカップでは初めてだが、守備についてどう評価しているか?
アギーレ 良いディフェンスが、この大会でできている。それはDFだけでなくチーム全体でのディフェンスだ。またGKのプレーが要求された時も、うまくそれに応えている。(香川)真司が言ったように勝ったことも重要だが、無失点であったことも重要だ。これからも難しいゲームが続くが、無失点を続けて攻撃では得点を重ねていきたい。
アギーレ「日本はこの大会で成長している」
アギーレ コパ・アメリカ(南米選手権)、ワールドカップ、ゴールドカップ(北中米カリブ海選手権)での経験から言うと、グループリーグを突破した8チームは、まったく同じチャンスを持っている。ここから、またゼロから始めないといけない。それぞれの90分間を戦わなければならない。相手に敬意を払い、これからも同じように戦い続けたいと思う。
──2点目はシンプルな攻めで良かったが、自分たちで難しくしているように感じた。監督は攻撃のシンプルさをどう考えるか?(大住良之/フリーランス)
アギーレ もちろん相手を見ないといけない。相手がわれわれをプレーさせなかったという状況があった。もう少し早い時間で2点目が取れていたら、より楽な展開になっていたかもしれない。取り消された2ゴールがあったように、形は作れていたので、これ以上の要求を選手たちにはできない。
──なかなか点を取れなかった香川についての評価と、インサイドでの彼のプレーについて。
アギーレ 彼はたくさんのものを兼ね備えている選手だと思う。インサイドハーフだけでなく、外側、内側、その前、その後ろ、複数のポジションをこなせる良い選手だと思う。そして彼の役割はアシストすることがメインだが、私はもっとペナルティーエリアに入ってシュートを打って欲しいと要求している。イラク戦のPKも、そういった場面から生まれているので満足している。
──日本はタイトルを守る立場にある。それを実行するためには何が必要で何が足りないか?
アギーレ 日本はこの大会で3試合を通じて成長していると思う。同じ流れで次のゲームもさらに良いプレーを期待している。タイトルを獲るためには、そういったことが必要だ。先ほども申し上げたが、(日本以外にも)7つの質の高いチームがいるので、タイトルを防衛するのは簡単ではない。今後もチームのプレーを向上させることを考えたい。フィジカル的にもメンタル的にも、非常に強い状態であると思う。あとはレフェリーに関わらず、規律のところで問題がないようにしたいと思う。
ヨルダン代表、レイ・ウィルキンス監督のコメント
ウィルキンス 非常に残念だ。われわれは非常に良いチームと対戦し、選手たちはとてもハードにプレーしてくれたが、プランどおりのことができなかった。
日本は非常にファンタスティックなチームで、若手とベテランとがうまくミックスされており、彼らを破るのは容易ではない。われわれはパレスチナから5点を取ることができた。しかし日本に対しては、リスペクトをし過ぎたように思う。
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