飯伏、シュートボクシング初戦は中澤マイケルに決定=「お客さんが求めているものを見せたい」

才賀紀左衛門との一戦は危険と判断

男子プロレスラーとしてシュートボクシング初参戦となる飯伏の対戦相手がDDTの中澤マイケルに決まった 【(C)シュートボクシング協会】

 シュートボクシング「S−cup2014」(11月30日/東京・両国国技館)でスーパーEXマッチに出場するプロレスラー・飯伏幸太が28日、都内シーザージムで最終調整となるトレーニングを行なった。


 当初、飯伏の相手は格闘家・才賀紀左衛門が予定され、一部メディアにもカードが掲載されていた。しかし、飯伏がシュートボクシング用の練習をする中で、その技が「受け身に慣れていない格闘家には危険すぎる」と、シュートボクシング、DDT関係者が判断。体重差も考慮し、飯伏と同じDDTプロレスリングの中澤マイケルとの一戦が正式決定カードとなった。

 飯伏いわく、「普段はマジメな試合をしようとしない」マイケルだが、実は柔道二段。DDTで行なわれた柔道王選手権で優勝し、大家健とのキックボクシング戦でも勝利。近年では佐藤光留率いるUWFスタイルの大会「ハードヒット」にも参戦しており、“適性”は意外にも高そうだ。そんなマイケルを、飯伏も「フィジカル、特に体幹が強いです」と評価。そして、だからこそ「遠慮なくいけますね。ベストなものが出せる相手だと思います」とも。

SB経験のある風香GMからエール

「私以上に派手な戦いを見せてほしい」とSB経験のあるスターダム風香GMからエール 【(C)シュートボクシング協会】

 蹴り技、空中殺法に加え、頭上に持ち上げた相手をマットに叩きつけるシットダウン式ラストライド、各種スープレックスなど投げ技も得意としている飯伏。シュートボクシングルールに関しても「投げがあるので、やれることが多いですね。使える技はすべて使っていきたい」と言う。この日の練習には女子プロレス団体・スターダムの風香GMも合流。現役時代、エキシビションだけでなく公式戦でもシュートボクシングに出場した立場から、飯伏とともに策を練ったようだ。

「私の経験では、公式戦では緊張しすぎたんですけど、エキシビションは純粋に楽しめました」という風香GM。それだけに、飯伏にも「私以上に派手な戦いを見せてほしい。格闘技ファンの方にもプロレスラーの華やかさを知ってもらえたら。打撃だけじゃなく投げ技、それに飛び技も見たいですね。会場がどんな盛り上がりになるのか楽しみです」とエールを送った。

「お客さんが求めているものを見せたい」

プロレスのリングでは切れ味鋭い蹴りを見せる飯伏。シュートボクシングでもその格闘センスを見せ付けられるか!? 【(C)シュートボクシング協会】

 試合プランに関しては「お客さんが求めているものを見せたい。僕に何を求めているのかが気になりますね」と、会場の雰囲気を感じながら戦うことになりそうな飯伏。以前からプロレスファン以外の観客に自分の戦いを見せたいという希望を持っており、今回はそれが実現することとなる。

「会場はシュートボクシングのファンが多いと思うんですが、その人たちに少しでもプロレスが好きになってもらえたら。そして僕のことを見に来てくれるプロレスファンの人たちには、シュートボクシングを好きになってほしい。そういう戦いができたらベストですね」そう語った飯伏。

 これまで数々のタイトルを獲得し、史上初となるDDTと新日本プロレスの2団体所属にもなったプロレス界の至宝“ゴールデン☆スター”は、シュートボクシングルールでどんな戦いを見せるのか。

アルティメット・ベノムアーム狙うマイケル

シュートボクシングのリングでプロレスの私怨を晴らそうとする中澤マイケル。「みなさんがこれまで見たことのないものを見せたい」と気合は十分 【(C)シュートボクシング協会】

 一方、飯伏との対戦が決まったマイケルは、風香GMによると「プロレスの復讐をシュートボクシングでやろうと思ってるらしいです。柔道技で投げまくる、と」とのこと。シュートボクシング公式グローブを入手し、独自に練習を行なっているというマイケルは、シュートボクシング協会に写真とメッセージを送付。アンダータイツを脱いで手に巻きつけ、股間部分を相手の顔面に押し付ける必殺技「アルティメット・ベノムアーム」を準備するなど、早くも熱くなっている模様だ。シュートボクシングルールでは当然認められていないが、限りなくその枠を超えそうでもあるこの一戦。まさしく予測不可能だ。

以下は中澤マイケルからのメッセージ

■マイケル「グローブ着けてタイツを脱ぐ方法を研究中」

 自分は年齢的にもプロレスラーとして残された時間は、おそらく長くないでしょう。そんな中、飯伏さんと、それもシュートボクシングルールで戦うことができるというのはすごいこと。路上プロレスや工場プロレスなど、今までやったことのないことに踏み込んできたのがDDT。初めてDDTの選手としてアメリカで路上プロレスをやったのが、自分と飯伏さんでした。今回もDDTらしく、僕と飯伏さんにしかできない何かを見せたい。

 飯伏さんには、これまでさんざんヒドいことをされてきました。まあ何やっても大丈夫と思われてるんでしょう。だけど、僕もそれでケガしたことがないですから。お互い戦いながら楽しんでるし、全力でいける。

 アルティメット・ベノムアームも準備してます。とりあえず、グローブ着けた状態でアンダータイツを脱ぐ方法を研究中。まぁ今回はプロレスとは違いますが、みなさんがこれまで見たことのないものを見せたい。お客さんがドン引きしようが無言になろうが見せてやりますよ。
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