パンドラに見るマツクニGI馬の雰囲気=エリザベス女王杯で吹くか“二冠”の風
エリザベス女王杯で“二冠”を狙う秋華賞馬ショウナンパンドラ、同馬を管理する高野調教師にインタビュー 【netkeiba.com】
TRでの岩田を信頼していた
「岩田騎手に強敵として名前を挙げてもらえたことは、とても嬉しかったですね。秋華賞はヌーヴォレコルトに騎乗することがわかっていましたから、僕も敵に手の内を見せた形ですけど、この時はとにかく権利を獲ることが一番だったので。正直、目の前のレースのことしか考えていなかったです。岩田騎手なら、本番にライバルになることがわかっていても、手を抜くことは一切ないですし、秋華賞への権利獲り請負人という感じでとても信頼していました」
何よりも一番変わったのは食欲
休養を経て一番変わったのは「食欲」 【netkeiba.com】
「何よりも一番変わったのは食欲です。これまでも全く食べないということはなかったですけど、食欲旺盛という感じではなくて……。その分、どうしても調教を加減しなければならなかった。でも、休養中に牧場のスタッフがよくやってくれて、背も高くなったし、幅も出て、食べたものが身になるようになったんです。ここからは、順調だったらやりたいと思っていた調教が、すべて出来るようになりました」
牝馬にとって、“食欲”というものは天から与えられた才能の一つではないだろうか。人間が介入しきれないこの問題を、たった2か月半の休養で乗り越えて見せたのだ。復帰後さらに力を付けたショウナンパンドラは、超不良馬場の紫苑Sでクビ差の2着に入り、見事秋華賞への出走権を獲得した。
「正直、ホッとしたというのが一番です。馬も頑張りましたし、ジョッキーの好アシストも大きかったですね。もちろん勝つことが目標でしたけど、権利を獲ることが最大の目標だったので、そこは果たせたかなと。春はなかなか勝てなくて、もどかしい気持ちもありました。これだけの血統の馬を預けていただいたわけですから、オーナーの期待はクラシックだろうと感じていましたし、この馬を預かった時からそこを意識していたので。オーナーが喜んでくれてるんじゃないかと思うと、とても嬉しかったです」