運動不足も……サッカーW杯に熱狂! 「松原渓のスポーツ百景」

松原渓

ぜひ真似したい! 素敵なプレーベスト3

4年後も楽しみ! 【松原渓】

1位:ドイツの“あうんの呼吸”と雰囲気の良さ

 今大会のドイツ代表は、同じクラブ(バイエルン)に所属する選手が多く、あうんの呼吸が完成していた。ピッチ内での味方同士の連係や呼吸は、1カ月や2カ月で作れるものではない。

 それは、人間関係も同じだろう。お互いにやりたいことが分かっているから、試合中に味方同士で声を荒げることもなく、誰がゴールを決めても自分のことのように祝福し合える。そんな雰囲気の良さは、サッカーに限らず、あらゆる「チーム」の理想形ではないだろうか。

2位:GL豪州vs.オランダ ケーヒル選手のスーパーゴール!!

 先制されたその1分後、オーストラリアのエース・ケーヒル選手が、右後方からのロングボールを、左足でダイレクトボレー!!美しいカーブを描き、ゴールの天井に突き刺さった。その距離、約40mはあろうかというロングパスを、逆足でピンポイントで合わせるなんて、すごすぎる。あんなゴールを決められたらとっても気持ち良さそう!

3位:PK合戦であえて動かなかったジュリオ・セーザル選手

 どの試合も素晴らしかったけれど、あえてベストゲームを選ぶなら、決勝トーナメント1回戦のチリvs.ブラジル戦。サッカー王国に対し、チリの迫真のカウンターはすごかった。

 クライマックスは、90分を通じて1−1から延長戦でも決着がつかず、迎えたPK戦。大きな重圧の中、ブラジルの守護神ジュリオ・セーザル選手が2本のPKを止めた。PK戦では通常、キーパーは蹴るのを待ってから反応しても間に合わないため、あらかじめ左右どちらかに狙いを定めて跳ぶことが多い。

 けれど、この時は120分間走った疲れと重圧とで相手キッカーのコントロールが乱れやすいことを想定したセーザル選手の「あえて動かない」選択が功を奏した。プレッシャーを逆手に取って心理戦を見事に制したところはさすが。GKだったらぜひまねしたいプレーだと思う。

 4年後のW杯はどんな大会になるのか、今から楽しみだ。皆さんも、寝不足を抱えながらのお仕事、お疲れさまでした!

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著者プロフィール

サッカー番組のアシスタントMCを経て、現在はBSフジにて『INAC TV』オフィシャルキャスターを務める。2008年より、スポーツライターとしての活動もスタート。日テレ・ベレーザの下部組織であるメニーナのセレクションを受けたことがある。『キャプテン翼』の原作者である高橋陽一先生が監督を務める女子芸能人フットサルチーム「南葛シューターズ」にて現在もプレー。父親の影響で、幼少時から登山、クロスカントリー、サイクリングなど、アウトドア体験が豊富。「Yahoo!ニュース個人」(http://bylines.news.yahoo.co.jp/matsubarakei/)でも連載中

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