スポーツ観戦のもうひとつの楽しみ方!? 「松原渓のスポーツ百景」
【Getty Images】
スポーツの上達には観戦も重要
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生中継と録画、スポーツニュースのダイジェストも見たい……というわけで、普段はほとんどテレビを見ない私だが、最近はすっかりテレビっ子だ。
私は小さいころはスポーツ観戦に行く機会が少なかったこともあってか、自分で体を動かすのは大好きなのに、「見る」ことは20歳を過ぎるまで興味が持てずにいた。それが、今の仕事を始めてからサッカーを見るようになり、スポーツ観戦の楽しさを知るようになった。
どんなスポーツも上達するためには、たくさん練習するだけでなく、「見(観)る」ことも欠かせない。スポーツ観戦というと、応援歌を歌ってひいきのチームを後押ししたり、ビールを飲みながらまったりと観戦したり。いろんな楽しみ方があるが、「自分のプレーに生かせそうなヒントを探しながら見る」のも、また違った楽しみ方ではないだろうか。
最近見たスポーツの中では、4月28日から5月5日の8日間、東京・国立代々木競技場で行われた「世界卓球」から、ヒントを得た。
男女そろってのメダルに感動!
ただ、卓球台からかなり離れた席だったため、台の上では何が起きているか分からず、ボールの動きを追うのに精いっぱいだった。それも無理はない。2.74メートルの長さの卓球台の上で、直径40ミリ、2.7グラム(球技で一番軽い)の球が時速110〜120キロのスピードで行き交うのだから。
ハイレベルな試合を見てあらためて感じたのは、「卓球は台の上で起きていることを言葉で表すのが難しい」スポーツだということ。「卓球はチェスをしながら100m走をするようなもの」という言葉を残したのは、1950〜60年代にかけて12度の世界王者に輝いた荻村伊智朗さん。頭脳と瞬発力、肉体を同時に使うスポーツであるということを分かりやすくイメージさせてくれるたとえだ。
今回はテレビで見ていたが、分かりやすい実況&解説つきで、スロー・リプレーや選手の表情のアップが見られるのが良かった。女子決勝戦の日本と中国の試合は、まばたきも我慢してしまうぐらい面白いゲームだった。