『JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦』3部リーグ第22節は、11月16日(土)に全6試合が行われた。

　最終節を前に、3部リーグは首位・國學院大學と2位・東京農業大学の2部リーグ自動昇格、そして3位・専修大学の2部リーグ参入プレーオフ出場が決定。上位グループで残るのは勝点42で並ぶ國學大と東農大の優勝争い、そして残る1枠となった2部リーグ参入プレーオフ出場チームの決定となった。

　首位戦線は、國學大と東農大で明暗が分かれた。

　首位・國學大は開始早々の1分、関東リーグ残留のため、負けられない11位・国際武道大学に先制を許す展開に。しかし、國學大も後半に入ると反撃を開始。69分に森次結哉のゴールで同点に追いつくと、75分にGKからのロングキックを収めた大澤昌也が、そのままシュートを流し込んで逆転弾。國學大が2-1で勝利し、4連勝でシーズンを終えた。
　一方、2位・東農大はこちらも降格圏に沈む8位・共栄大学と対戦。試合は共栄大が先制するも、前半終了間際に東農大が長谷川大貴のゴールで追いつき、1-1で試合を折り返した。しかし、プレーオフ出場を免れたい共栄大は63分、安倍颯汰がゴールを決めて勝ち越しに成功。1点のリードを最後まで守りきった共栄大が2-1で勝利した。

　この結果、國學大が勝点を45に伸ばし3部リーグ初優勝。東農大は2位となった。

　一方、2部リーグ参入プレーオフ出場を巡り、4位・亜細亜大学、5位・明治学院大学、6位・青山学院大学が熱戦を繰り広げた。

　5連勝中の4位・亜大は3位の専大と直接対決。勝てば文句なしで4位をキープ、2部参入プレーオフ出場となる亜大だったが、開始早々の5分に失点を喫し専大に主導権を握られてしまう。それでも41分に小池莉玖のゴールで追いつくが、専大も75分に松村厳が勝ち越し点を決めて1-2で試合終了。リーグ終盤、猛烈な追い上げで昇格争いに加わった亜大だったが、最終節に痛恨の黒星。6位に後退してリーグ戦を終えた。

　一方、5位の明治学院大学と7位・東京経済大学の試合は、明学大が立ち上がりから優位に進め、37分に佐伯亮太が先制点を挙げると、84分にもペナルティーキックを獲得。これを鈴木雄太が決めて試合を決定づける2点目を挙げ2-0で勝利。また5位・青山学院大学は15分に挙げた梅澤大輝のゴールを最後まで守りきって、12位・平成国際大学を1-0で下した。
　この結果、明学大が4位に浮上し、2部参入プレーオフで2部9位・拓殖大学と対戦することになった。青学大も5位に順位を上げるものの、プレーオフ出場まではあと一歩届かなかった。

　勝点1差刻みで並ぶ下位4チームのうち最下位の平国大と11位の国武大は敗戦。平国大のNorteリーグ（北関東・埼玉県リーグ）降格と、国武大の3部参入プレーオフ出場は決まった。

　東農大に勝利した10位・共栄大の降格圏脱出は9位・作新学院大学の結果次第に。その作新大は8位の中央学院大学と直接対決。試合は作新大が前半から積極的に攻撃を仕掛けるが、ゴールを決めきれないままアディショナルタイムに突入。すると90＋1分、中院大・玉置侑が劇的な決勝ゴールを決め1-0で中院大が勝利。この結果、作新大が10位に転落し、3部参入プレーオフ出場が決定。共栄大は9位に浮上し、最後の最後に降格圏からの脱出に成功した。

　今季で2年目を迎えた3部リーグの王者は國學院大學に決定。得点王に輝いた麻生哲平をはじめ、得点力のある選手を擁し大量得点での勝利も多数。最後まで2位・東農大と接戦を繰り広げたものの、終盤4連勝と安定した力で優勝に輝いた。来季は14年ぶりとなる2部リーグに復帰する。


※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。

（文・飯嶋玲子）

青山学院大　1(1-0)0　平成国際大
得点者）【青学大】梅澤大輝

亜細亜大　1(1-1)2　専修大
得点者）【亜大】小池莉玖【専大】道白優斗、松村厳

國學院大　2(0-1)1　国際武道大
得点者）【國學大】森次結哉、大澤昌也【国武大】三橋裕斗

明治学院大　2(1-0)0　東京経済大
得点者）【明学大】佐伯亮太、鈴木雄太

中央学院大　1(0-0)0　作新学院大
得点者）【中院大】玉置侑

共栄大　2(1-1)1　東京農業大
得点者）【共栄大】高梨天馬、安倍颯汰【東農大】長谷川大貴