森井、元ルンピニー王者をKOで撃破=藤原祭り

長谷川亮

バックハンドのヒジ打ちで元ムエタイ王者をKOする快挙 【長谷川亮】

 外国人として初めてムエタイを破った伝説の男・藤原敏男会長率いる藤原ジムが主催する「藤原祭り」が19日、2年半ぶりに東京・後楽園ホールで開催された。
 全12試合がマッチメイクされた大会でトリプルメインイベント第3試合、トリを務めたのは藤原ジムの森井洋介。師の藤原会長、先輩である小林聡を継ぐ攻撃的キックボクシングで元ルンピニー・スーパーバンタム級王者ルンペット・ガイヤーンハーダオに挑んだ。

バックハンドでのヒジ打ちで元ルンピニー王者をKO

亡くなった祖父に「いい報告ができる」とKO勝利を喜ぶ森井 【長谷川亮】

 しつこい首相撲を得意とするルンペットに対し、森井は組ませない戦いを徹底。ルンペットが組みに来ても、森井はプッシングで突き放し、あるいはバックステップして振りほどく。そしてルンペットのガードの合間からフックとアッパーを振るってヒットする。

 思ったように森井を捕まえていられないルンペットは組みに行く動きが荒くなり、森井は2Rもフックとアッパーのヒットを追加。ルンペットも首相撲での攻勢を強めるが、森井はロープ際に追い込まれたところでクルリと回ってバックハンドでのヒジ打ちをヒット。これに打ち抜かれたルンペットは立ち上がることができず、森井がノックアウトでムエタイ強豪を撃破した(2R2分15秒)。

 4月に祖父が亡くなったという森井は遺影を手に「いい報告ができて最高です」と勝利を喜び、しかし「まだまだです」とも語り、さらなる強者との戦いに思いを馳せていた。

藤原敏男会長が初代タイガーらと大暴れ

藤原敏男会長は2年半ぶりの「藤原祭り」で大暴れ 【長谷川亮】

 大会第9試合、藤原祭り恒例となっているスペシャルマッチ(プロレスルール)には大会の主役である藤原会長が出場。
 試合は当初発表された組み合わせからなぜか藤原喜明組長が不満の声を上げたことにより、藤原会長&初代タイガーマスク&アントニオ小猪木組vs.藤原組長&小林聡&ジャイアント小馬場組でスタート。

 藤原会長はいつものように一升瓶を持ち込み酒乱ファイトを展開し、さらには場外乱闘を繰り広げ、藤原組長の頭突き、仲間にも関わらず初代タイガーの蹴りを浴びと大ハッスル。顔をパイケーキまみれにし、ボコボコになって骨折までした過去の戦いに比べると比較的静かに進んだ今回の試合だったが、最後はなぜか客席からリングインした井上京子にラリアットを浴び、3カウントを献上。しかし試合後はこれも従来通りに和田良覚レフェリーにラッシュを見舞い、うっぷんを晴らした。

 疲労感と爽快感をにじませながらマイクを取った藤原会長は観客に感謝の意を告げんとしたもののの、初代タイガーが事前にヘリウムガスを吸わせており、女の子のような声で「また来年もやりたいと思いますのでよろしくお願いします」とあいさつ。会場からは「可愛い」といった声も飛び、藤原祭り名物のスペシャルマッチを最後は笑いで締めくくった。

 また日本人唯一のIT'S SHOWTIME世界王者、山本真弘はチームドラゴンの中村圭佑と対戦するもドロー。一瞬であっても蹴り足をつかむ行為が反則となってしまうルール(K−1ルール)で、再三レフェリーにつかみ行為を注意されたことからリズムを崩し、中村の左ボディー、ヒザ、右クロスと浴び劣勢に。

 しかし3Rになるとつかみを入れない攻防にも順応を見せ、左フック、左ハイ、跳びヒザと当てて巻き返す。しかしダウンを奪うには至らず、判定は三者29−29。真弘は予想外の引き分けに終わった。

 そのほか、大会の全試合結果は以下の通り。

■「藤原祭り」

6月19日(木)東京・後楽園ホール

<メインイベント(第12試合) 58.51kg契約 ムエタイルール 3分3R>
○森井洋介(藤原ジム/Bigbangスーパーフェザー級王者)
(2R2分15秒 KO)
●ルンペット・ガイヤーンハーダオ(タイ/ルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級王者)

<セミファイナル(第11試合) ライト級 ムエタイルール 3分3R>
○宮越慶二郎(拳粋会/WBCムエタイ日本ライト級王者)
(2R1分31秒 TKO)
●橋本悟(橋本道場/INNOVATIONライト級王者)

<第10試合 51kg契約 藤原祭ルール 3分3R>
○いつか(新宿レフティー/WPMF日本フライ級王者)
(判定3−0)
●松田玲奈(y−park/J−GIRLSフライ級王者)
※29−28、30−29、30−28

<第9試合 スペシャルマッチ 無制限1本勝負>
藤原喜明・小林聡・ジャイアント小馬場・○井上京子
(体固め)
●藤原敏男・初代タイガーマスク・アントニオ小猪木

<第8試合 ライトヘビー級 FSルール 3分3R>
○寒川直喜(バンゲリングベイ・スピリット/WPMF日本ライトヘビー級王者)
(3R2分35秒 TKO)
●工藤勇樹(エスジム/WPMF日本ライトヘビー級2位)

<第7試合 60kg契約 K−1ルール 3分3R>
△山本真弘(藤原ジム/IT'S SHOWTIME世界−61kg級王者)
(判定ドロー)
△中村圭佑(チームドラゴン)
※三者29−29

<第6試合 55kg契約 ムエタイルール 3分3R>
○ダウサゴン(タイ/ラジャサクレック)
(判定3−0)
●野呂裕貴(エスジム/元NKBバンダム級王者)
※三者30−29

<第5試合 スーパーライト級 ムエタイルルール 3分3R> 
○鈴木真治(藤原ジム/WPMF日本スーパーライト級2位) 
(3R1分59秒 TKO)
●加藤慎也(平井ジム/WPMF日本スーパーライト級9位)

<第4試合 62垠戚鵝‘8矯廛襦璽襦。格3R>
△龍橋祐泰(Y'ZD GYM/UKFイーストアジアライト級王者、WPMF日本ライト級2位)
(ドロー)
△佐々木大蔵(チームドラゴン)
※30−29(龍橋)、30−29(佐々木)、29−29

<第3試合 アマチュア 65垠戚鵝.淵ぅ好潺疋襯襦璽襦。科2R>
○アレソラH(チームピットブル)
(判定2−1)
●尾沼宗憲(藤原ジム)
※20−19(アレソラ)、20−19(尾沼)、20−19(アレソラ)

<第2試合 スーパーライト級 ムエタイルール 3分3R>
○平野将司(インスパイヤードモーション/REBELSスーパーライト級5位)
(2R0分24秒 TKO)
●KING(マッハ道場坂東支部/元MA日本スーパーフェザー級2位)

<第1試合 スーパーライト級 ムエタイルール 3分3R>
○岩下隆樹(朝久道場)
(2R2分22秒 KO)
●クワンチャン(タイ/OZジム/元タイ国イサンフェザー級王者)
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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