KENTA、ノアラストマッチに聖地が大熱狂 GHC王座V4の永田に丸藤が挑戦表明

高木裕美

KENTAのラストマッチに聖地・後楽園ホールは大「KENTA」コール 【t.SAKUMA/横田修平】

 17日のプロレスリング・ノア「Navig.with Breeze 2014」東京・後楽園ホール大会では、立見までぎっしりの超満員となる2000人を動員した。
 ダブルメインでは、4月末にノアを退団したKENTAが、フリーとしてラストマッチに出陣。10年12月以来、実に3年5カ月ぶりに丸藤正道との“丸KENタッグ”を復活させ、因縁の深い杉浦貴&中嶋勝彦組と対戦した。

丸藤との合体攻撃からフィニッシュ

盟友・丸藤との合体式雪崩式不知火が炸裂 【t.SAKUMA/横田修平】

 00年の旗揚げから参加していたノアに別れを告げ、新たな挑戦に乗り出すことを決意したKENTAは、この最後の試合で、03年に初代GHCジュニアタッグ王者に輝き、シングルでも数々の名勝負を繰り広げた丸藤とのタッグ結成を希望。
 会場を埋め尽くす超満員の観客から大「KENTA」コールの起こる中、ライバルでもありパートナーでもあった杉浦、GHCジュニア&ヘビー級王座をめぐって対戦してきた中嶋と、魂をむき出しにした激しい打撃戦を繰り広げた。
「1秒でも長く見ていたい」という観客の願いが、エルボー、キック、張り手でボロボロになったKENTAを震い立たせ、25分過ぎには丸藤との合体式の雪崩式不知火が中嶋に炸裂。すかさずKENTAが必殺技のgo 2 sleepを決め、新たな門出を自らの勝利で祝福した。

試合後も鳴りやまない「KENTA」コール

全試合終了後も鳴り止まないファンの「KENTA」コールに最後のあいさつ 【t.SAKUMA/横田修平】

 試合後も鳴りやまない歓声の中、14年間自分を支えてくれたファンに感謝したKENTAは「あれだけの観客が集まってくれて、幸せでした。恩返しをできるように、これからもやっていきたい」と、あくまでも引退ではなく、新たな出発であることを強調。「近いうちに、お知らせできることがあれば、自分の口から発表したい」と、噂されているWWE入りなどを含め、進路を明かした上で、プロレスラーとして、たった一度の人生として、悔いのない道に挑んでいく意気込みを示した。

ノアファンの希望を打ち砕いた永田

GHC王座を防衛しナガダンスを披露する永田に鋭い視線を送る丸藤 【t.SAKUMA/横田修平】

 ダブルメイン第2試合のGHCヘビー級選手権試合では、新日本プロレスの永田裕志がモハメド ヨネを退け4度目の防衛に成功。次期挑戦者には丸藤正道が名乗りを上げた。
 2年前の「グローバル・リーグ戦」で永田に勝利しているヨネは、得意の打撃に加え、客席通路でのランニング式クォーラルボンバーや、場外でのキン肉バスターなどのダイナミックな攻撃で王者に肉薄。だが、永田は白目式腕固めで会場を永田ワールドに引き込むと、強烈なバックドロップでノアファンの希望を打ち砕いた。

 試合後、得意げにナガダンスを踊りきった永田は、いつの間にか背後に立っていた丸藤を思わず二度見。丸藤の「オレのレスラー人生15年を賭けてベルトに挑戦させろ」という訴えに「ゼアッ!」の一言で応じると、「まだノアにはオレが必要。高くそびえ立つ壁としての役割を果たす」と、まだまだ王者として緑のマットを青く染め続けることを宣言した。

超危暴軍が前哨戦で田中を撃破

 31日の東京・ディファ有明大会で行われるGHCタッグ選手権前哨戦として、超危暴軍の森嶋猛&マイバッハ谷口と、弾丸ヤンキースの田中将斗が6人タッグマッチで激突。チャンピオンである超危暴軍は、得意のラフファイトで田中の弾丸エルボーに対抗すると、さすまた、竹刀、石斧による殺人フルコースからの森嶋のバックドロップで田中組に完勝。森嶋は「かかってきなさい」を連呼し、王座防衛に揺るぎない自信を見せ付けた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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