156キロ右腕 早大・有原航平が描く未来像「メジャーは憧れ、日本で実力つける」

週刊ベースボールONLINE

今秋のドラフト会議で1位指名候補に挙げられる早稲田大の有原航平。現在行われている春季リーグでも3勝と好調だ 【写真=BBM】

 今秋のプロ野球ドラフト会議で1位指名候補に挙げられるのが、早稲田大学の156キロ右腕・有原航平だ。春季リーグでは絶対的エースとして存在感を発揮し、第5週終了時点で3勝。ラストイヤーを迎え、ますます難攻不落のピッチャーに近づいている。150キロのストレートと多彩な変化球。頼れる武器を携えて数々の難敵を牛耳ってきた。課題だったスタミナ面でも著しい進境を示しており、この右腕がドラフト最注目の存在であることに異論はないはずだ。17日からの明治戦を控える注目右腕を直撃した。

ケガの功名から生まれた「脱力投法」

バックにはそうそうたる顔ぶれ。早稲田の歴史があって今の自分がいると実感しているという 【写真=BBM】

──春季リーグでは、3カードを終えて3勝0敗。ここまでのピッチングを自己分析してもらえますか。

 開幕カードの法政戦は結果が良かったんですけど(120球、4安打完封勝利)、2カード目の立教戦では勝ったけど最後に点を取られてしまったので……(9回2死から3失点で降板)。今シーズンは1回戦をすべて完投するつもりで取り組んできただけに悔しかった。もっともっと練習しないといけないですね。

──立教戦ではこれまで課題とされてきた3回戦で先発しました。

 今まで1度も勝っていませんからね。1回戦と3回戦に投げて勝つことを意識して練習してきました。球速もある程度は出ていましたし、ヒットは打たれましたけど(6回3分の1を投げて被安打6、1失点)、何とか試合はつくれた。今まではあれだけヒットを打たれると、たくさん点を取られていたので。粘れるようになったのが成長した点だと思います。肩が張っている感覚はもちろんありましたが、優勝するためには自分が投げるしかない。覚悟を決めてやっています。

──以前、力を抜いて投げることを覚えたとコメントしていましたが、それはいつからでしょうか。

 3年秋の3カード目、立教戦あたりからです。自分にうまくマッチしたので継続していきました。

──その「脱力投法」、具体的にはどんなイメージなのでしょうか。

 ボールを離すまでに無駄な力を入れず、離すときに一気に。そんなイメージですね。夏のオープン戦で左足小指に死球を受けて骨折してしまったんです。そもそも力が入らなかったということもあるんですけど、その状態で投げたら、意外と良い球がいくようになったんです。

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