瀧谷「必殺技の壊王拳をさく裂させたい」=Krush55kg級王座戦インタビュー

株式会社グッドルーザー

5.11「Krush41」で開催される55kg級タイトルマッチにで対戦する瀧谷と戸邊 【提供:株式会社グッドルーザー】

 5月11日に開催される「Krush.41」後楽園ホール大会のダブルメインイベント第2試合、「Krush −55kg級タイトルマッチ」で対戦する王者・瀧谷渉太(KSS健生館)と挑戦者・戸邊隆馬(シルバーウルフ)の試合前インタビューが届いた。
 一度は返上した初代王座に続き、1月の王座決定戦を制し再びKrush−55kg級の頂点に立った瀧谷。一方、瀧谷に一度敗れている戸邊は、リベンジと悲願のベルト戴冠へ闘志を燃やし、初のタイトルマッチに挑む。

第2代王者としてベルトの価値を感じていきたい

以下は瀧谷のインタビュー。

――1.4「Krush.37」で匠選手に勝利し、Krush−55kg級のベルトが手元に戻ってきました。王座に返り咲いた時の心境を聞かせてもらえますか?

 やっとベルトを取り戻せたといううれしさがありつつ、ここからが東京に出て来て本当のスタートだという気持ちになりました。次の防衛戦が僕にとって新しい環境での初戦だと思って必ず勝ちたいと思います。

――久々にベルトが手元にある生活はいかがですか?

 正直、試合をしないことにはベルトの価値を感じることができません。初防衛戦で負けてしまえば、すぐにベルトを失って再スタートの場所まで戻ってしまいます。ベルトは絶対に手放さずに、ここから第2代王者としてベルトの価値を感じていきたいです。

――瀧谷選手がベルトを獲った後、Krushではチャンピオンは必ず防衛戦を行うというルールに変更されました。瀧谷選手はこの新ルールを聞いた時、どう感じましたか?

 最初はあまり何も思わなかったのですが、試合が近づくに連れて防衛戦の不安を感じています。単純にベルトを失う確率も増えるし、毎回タイトルマッチを戦うだけの気持ちを作らないといけない。そういう面では過酷なルールだと思います。今はまだ不安が大きいですが、試合が近づいて来ればそれがモチベーションに変わってくれると思います。

――今の瀧谷選手にとってKrushのベルトはどんなものですか?

 強さの証ですよね。55kgで自分が一番強いことを証明するためのものだと思います。

ハートの強い戸邊選手のハートを折ってやる

――初防衛戦の相手が戸邊選手になりましたが、戸邊選手と戦うことはイメージしていましたか?

 1月の大会でKO勝ちしていたので、いずれは戦うことになるだろうなと思っていたのですが、すぐ再戦するとは思っていませんでした。

――1月の戸邊選手の試合を見た感想はいかがですか?

 ガードを固めて圧力をかけながらパンチで前に出る。あれには警戒しなければいけないと思いました。

――戸邊選手とは昨年9月にも対戦(瀧谷が判定勝利)していますが、あの時はどんなことを感じましたか?

 戸邊選手はハートが強くて、1Rにダウンを奪った後、倒すつもりでガンガン行ったのに倒しきれなくて……自分の甘さもあったと思うのですが、あれだけ攻めて倒れなかったのは戸邊選手の気持ちの強さだと思います。2Rも普通の選手なら倒れているだろうと手応えがあるパンチが入っていたのに、戸邊選手はぐいぐい前に出てきましたからね。結果的に判定までいく試合になって、肉体的にも精神的にも本当にキツい試合でした。今回もそうなる覚悟を決めて戦います。

――戸邊選手もタイトルマッチとなればより気持ちが入っているでしょうし、タフな展開になりそうですね。

 はい。でも今回は戸邊選手にハートの強さも出させないような、戸邊選手の意識すら断ち切るようなキレのある動きでガンガン攻めていきたいです。ハートの強い戸邊選手のハートを折ってやろうと思います。

――瀧谷選手は前回の戸邊戦と比較して、どこが変わりましたか?

 第2代王者になったという自信は大きいですね。匠選手とあれだけの試合をして勝ってベルトを取り戻せたことは自信につながっています。9月の試合はある意味、勝っても負けてもベルトに直結しない試合でしたが、次の試合は勝てばベルトを防衛できるし、負ければベルトを失う。そういう試合です。だから前回以上に気持ちを入れて戦おうと思います。

――今回の試合は試合順もダブルメインイベントの第2試合です。知名度やキャリアを考えると板橋vs.大月の方が上ですが、それでも瀧谷vs.戸邊が大トリに組まれたのは、この試合への期待の表れだと思います。

 板橋選手や大月選手よりも優っているものをお客さんに見せたいですね。軽量級ならではのスピードと手数・足数を見てもらいたいです。あとは僕は55kgでも身体が小さい方ですが、それでも大きい相手に勝てるんだぞというところも見せたい。格闘技をやっていて「僕は身体が小さいから勝てない」と思っている子供たちがいると思うんですけど、僕が勝つことでそういった子供たちに夢を与えたいです。

――瀧谷選手にはそういったモチベーションがあるんですね。

 僕自身というよりも周りから「瀧谷は子供たちに夢を与える選手になれるんだぞ」と言ってもらうことがあって、それがモチベーションになりましたね。僕も身体が小さいことを言い訳にしたくないし、子供たちにもそういう言い訳をしてほしくない。僕が身体の小さな人間が勝てる技術・戦い方を見せて、Krushのチャンピオンでいることで、子供たちの目標にされる選手になりたいです。

――-58kg級、今年新設された65kg級と女子王座を除けば、全階級で新しいチャンピオンが生まれています。しかし55kgでチャンピオンになった選手は瀧谷選手しかいません。瀧谷選手は自分が55kgの象徴だという意識はありますか?

 正直、その意識はないですね。55kgにはまだ戦っていない選手がいるし、実際に戦ってみないと結果がどうなるかは分からない。戦っていない相手に対して「自分の方が強い」とは言えないと思います。Krushはチャンピオンが毎回防衛戦というルールに変わったので、55kgの選手たちを片っ端から倒して、最終的に自分が55kgの一番上に立った時に「俺が絶対王者だ」と胸を張って言いたいと思います。

――最終試合の赤コーナーを任された瀧谷選手はずばりどんな試合を見せたいですか?

 55kgのベルトは誰にも獲られたことがないので、僕が他の階級のチャンピオンとは違う、特別な存在だと思ってもらいたいです。どんな攻撃でも相手を倒すもしくは倒す寸前まで追い込めるというところを見てもらいたいです。あとは最近KOで勝っていないので、必殺技の"壊王拳"をさく裂させたいです。

――記者会見でもコメントしていましたが、壊王拳は完成に近づいていますか?

 イメージはできています。僕の中で壊王拳は一発で倒す技ではなくて、瞬間的に動きが速くなって連打している時が壊王拳さく裂なんですよ。まずは壊王拳を完成させて、そこから孫悟空のように10倍、20倍…とパワーアップさせていきたいです!

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