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サキvs.スポーンは衝撃の結末に
「グローリー」イスタンブール大会結果

スポーン骨折…予想だにせぬ唐突な結末

グローリー・ライトヘビー級トーナメント決勝はスポーンの骨折で唐突な結末に
グローリー・ライトヘビー級トーナメント決勝はスポーンの骨折で唐突な結末に【Glory Sports】

 前回大会からちょうど1年ぶり2度目となる「グローリー15」イスタンブール大会。会場も同じウルケル・アリーナ。1万人規模の会場が今回も満席だ。

 大会テーマがまだ明確でなかった昨年とは違い、今回はライトヘビー級トーナメントという目玉が設定されている。そして前大会で場内を最大限に盛り上げた地元代表のグーカン・サキがそのトーナメントの陣列に名を連ねている。イスタンブールのキックファンが集う条件が揃っている。年に一度の春のトルコ大会は今後もグローリーシリーズの重要なポジションとして継続開催となるだろう。


 トーナメントそのものは下馬評通りにタイロン・スポーンとグーカン・サキが決勝へと駒を進めた。初戦でサキはネイサン・コーベットを1RKO。一方のスポーンはブラジルからの若手とフルラウンド接戦。スタミナ消耗度から見れば圧倒的にサキが有利な状態だ。

 昨年度グローリートーナメント覇者のスポーンは09年に日本でサキと戦いKO負けを喫している。スポーンにとっての今日のサキ戦は、あの時のリベンジ戦であるとともにグローリートーナメント連覇の意味合いがある。


 ガードを高く構えて慎重な両者。左ローで軽く探りを入れるスポーン。同じく素早いローを返すサキ。前に出て攻め込むサキがスポーンの強烈な右フックを浴びて思わずたじろぐ。場内もどよめく。

 徐々に圧力をかけてじわじわと前に出るスポーン。押されて下がりながらローを出すも空振りするサキ。スポーンはサキよりも一回り大きい。パワー、プレッシャーともにスポーンか。と、意外な形で試合は終わった。

 まさに観衆にとっても関係者にとっても選手本人にとっても予想だにせぬ唐突な結末。スポーンが繰り出したスピーディな左インロー。そして続けての右ロー。この右ローをサキがブロック。スポーンはサキのヒザ頭を蹴りスネを骨折。右足の異変で飛び跳ねながらバックステップしコーナー近くに倒れこんだスポーンは、もはや立ち上がることができずサキの優勝が決まった。

 サキも相手の骨折をすぐに察知したようでスポーンに近寄り抱きかかえて励ましていた。スポーンは今後の試合予定も決まっていたが、この様子では復帰にかなり時間がかかりそうだ。今後の選手活動に不安がよぎる事態となった。

不完全燃焼のサキに満面の笑みはなし

トーナメント優勝のサキは初のビッグタイトルにも笑みはなかった
トーナメント優勝のサキは初のビッグタイトルにも笑みはなかった【Glory Sports】

 サキはこの手の大舞台で初めて優勝という栄冠をものにした。この階級の初代優勝者がスポーンで二代目がサキとなった。ただし初戦と決勝を合わせて計2Rしか戦ってない。それも、ともにドクターストップTKOで汗らしい汗はかいてない。優勝はうれしいだろうが、不完全燃焼の気持ちもどこかにあるようでサキの表情に満面の笑みが見えない。言うなれば、『めでたさも中くらいなりおらが春』、の心境か。


 サキのグローリー仲間でエロル・スィンメルマンのニックネームがボーンクラッシャーだが、この試合でサキがリアルボーンクラッシャーになったかもしれない。


 このあとのグローリーシリーズは再びアメリカを舞台にし5月デンバー大会、6月ロサンゼルス大会と駒を進めて行く。

「グローリー15」結果

ロスマレンとグリゴリアンはスピーディな攻防を展開
ロスマレンとグリゴリアンはスピーディな攻防を展開【Glory Sports】

4月12日(現地時間)トルコ・イスタンブール ウルケル・スポーツ・アリーナ


<スーパーマッチ ライト級>

○ロビン・ファン・ロスマレン(オランダ)

(判定2−1)

●マラト・グリゴリアン(アルメニア)


 序盤はグリゴリアンが主導権を握ったように見えたものの、中盤からの両者の動きは素晴らしいスピーディな攻防となりロスマレンの強打も要所に決まった。判定結果は2−1に分かれてロスマレン。しかし両者にとって延長こそが適切かと思われる試合内容だった。


<ライトヘビー級 リザーブファイト>

ダニオ・イルンガ(ドイツ)

(1R2分33秒 KO※右ストレートフック)

アンドレイ・ストイカ(ルーマニア)


 トーナメントリザーブの一戦。勝負が決まる瞬間まで厳しい攻防を繰り広げた両者。素早いパンチ交錯からストイカの左フックを顔面に受けたイルンガがそのまま大きな右ストレートフックをカウンターで返しストイカをマットに葬った。まさに『肉を斬らせて骨を断つ』形で勝利をものにしたイルンガだった。


<ライトヘビー級95kgトーナメント準決勝>

○タイロン・スポーン(スリナム)

(判定3−0※29−28、29−28、30−27)

●サウロ・カバラリ(ブラジル)


 カシアス・クレイの異名を持つ若いカバラリが番狂わせを狙うが、やはり序盤から流れをつくったのはスポーンで、中盤もパワー全開で強烈な右フックをカバラリに見舞う。終盤でリズムをつかんだカバラリだったが時すでに遅し。


<ライトヘビー級95kgトーナメント準決勝>

○グーカン・サキ(トルコ)

(1R2分35秒 TKO※左フック)

●ネイサン・コーベット(オーストラリア)


 サキの左フックを受けコーベットの右耳内部からの出血によりドクターストップ。これでサキはスタミナをほとんど失うことなくファイナルへ集中できる。


<ライトヘビー級95kgトーナメント決勝>

○グーカン・サキ

(1R TKO※スポーンの右スネ骨折)

●タイロン・スポーン


<スーパーファイト ヘビー級>

○ヘスディ・ヘルヘス(エジプト)

(2R終了時 TKO※ディニス陣営試合放棄)

●ホナタ・ディニス(ブラジル)


<スーパーファイト ライトヘビー級>

○ムラド・ボウジディ(チュニジア)

(3R 判定)

●ランディ・ブレイク(米国)


<スーパーファイト ミドル級>

○フィリップ・フェルリンデン(ベルギー)

(3R 判定)

●イスラエル・アデサニア(ニュージーランド)


<スーパーファイト ウェルター級>

○ジョナサン・オリビエラ(ブラジル)

(3R 判定)

●アタカン・アルスラン(トルコ)


<スーパーファイト ライト級>

○二クラス・ラーセン(デンマーク)

(1分33秒 TKO)

●スティーブ・モクソン(オーストラリア)


<スーパーファイト フェザー級>

○ヨドクンポン・シトモンチャイ(タイ)

(3R 判定)

●ラス・ラスキシャン(アルメニア)

遠藤文康

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