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K−1王者サワーがボクシングデビュー
得意のまとめ打ちで4回TKO勝利

「ずっと以前からやりたかった」ボクシングに挑戦

K−1 MAXを2度制すなどキックボクシング界の世界的大物であるサワーがボクシングデビュー。4回TKOで勝利を飾った
K−1 MAXを2度制すなどキックボクシング界の世界的大物であるサワーがボクシングデビュー。4回TKOで勝利を飾った【遠藤文康】

 かつてK−1 MAXを2度制したアンディ・サワーが現地時間17日、地元オランダのデン・ボッシュ市の映画館併設多目的劇場パラダ・シアターで開催された全7試合のボクシングマッチで、32歳にして長年の夢だったボクシングデビューを果たした。


 対戦相手はグルジア出身で、37戦27勝しているベテラン、パータ・ファドゥアシビリ。サワーは初試合ということで本来は4回戦のはずだったが、6回戦デビューとなった。「4回戦で出るべきだけど用意された相手が14戦14敗という選手で、別に傲慢なつもりで言うわけじゃないけれど、そんな選手とのデビュー戦で勝ったとしても何の満足感も得られないと思った。だから難色を示すと6回戦の相手を用意してくれた。経験豊富で実績もある相手なので勝てるかどうかは本当に分からない。でもそういう選手との対戦だからこそ練習でも燃えて今日を迎えることができた」と試合前に熱く語ってくれた。


 なぜ今ボクシングなのかを問うと、「挑戦さ。ボクシングの練習はずっとやっているけど試合はしたことがない。ずっと以前からやりたいと思いながらキックに明け暮れ、気がつくと10年以上過ぎてしまった。年齢的にもやるなら今しかないのでボクシング協会に前々から大会があるときに試合をセットして欲しいとリクエストしていた。それがやっと実現したということさ。ファイトマネー? 数百ユーロ(数万円)。キックに比べれば微々たるものさ」と笑った。

2R以降に効果的なレバーフックを決めたサワー

パンツとシューズを黒色で統一したサワー。デビュー戦勝利をチームのみんなで喜んだ
パンツとシューズを黒色で統一したサワー。デビュー戦勝利をチームのみんなで喜んだ【遠藤文康】

 サワーは20分の休憩を挟んだ後半のダブルメインイベントとなる第6試合に登場。キック界のまぎれもない世界的大物の参戦に、オランダでは人気面でキックの後塵を拝すボクシング関係者もかなり興奮し、久しく見られなかったボクシング会場の熱い盛り上がりに笑顔が絶えなかった。アルバート・クラウスが息子を連れて駆けつけ、グローリー王者のリコ・フェルフーフェンも観戦にやってきていた。


 試合はタフな展開となった。序盤は互いの出方をうかがった両者。パータのガードは顔面をしっかりカバーして固い。一方のサワーのガードは少し低く、アゴのあたりだった。試合が動き出したのは2Rから。サワー得意のまとめ打ちが出る。左右のマシンガンフックにフォローで左レバーをヒットする。対するパータもサワーのガードの低さを狙ってカウンターのフックが決まるが、ダメージを与えるまでにはいたらない。結局、このラウンドではサワーのレバーフックが合計8発ほど決まったが、パータもダウンしないタフさを見せた。


 3R以降はサワーの流れがますます明確になり、4ラウンド終了時にパータは戦意喪失で試合放棄を決めて、サワーのTKO勝利となった。内容的にも次ラウンドでサワーはKOできただろうと思わせる快勝だった。

インパクトを残した30歳を超えてのプロデビュー

 クラウスやニキー・ホルツケンなどボクシングからスタートした選手が時々ボクシング戦を行うことはある。しかしサワーはスタート競技がキックであり、パンチ技術の練磨でボクシングジムへも長年通ってはいるものの、150戦以上ものキックキャリアと世界タイトルを2ケタ以上保持するキックのトップ選手が、30歳を超えてボクシングデビューを果たすのだからそのインパクトは大きいし、オランダボクシング協会にとってもボクシング人気にありがたい効果を生んだことは間違いない。


 サワーの次戦は4月6日にイタリア・ミラノ開催となるロシアンイベント「LEGEND」でロシア人との対戦が決まっている。休む間もないが、今回の痛快な勝利は次の試合への起爆剤となったに違いない。

遠藤文康

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