藤波辰爾&LEONAが初の親子タッグ結成=レジェンドプロレス見どころ

デビュー2戦目で「夢」の親子タッグ実現

藤波ジュニアLEONA(右)は、デビュー2戦目で親子タッグ結成 【t.SAKUMA/佐藤崇】

「LEGEND THE PRO−WRESTLING」の2014年新春興行が13日に東京・後楽園ホールで開催される。
 なんと言っても注目は『レジェンド40周年記念「夢」タッグマッチ』と題して行われるメーンイベント。藤波辰爾&LEONAvs.長州力&坂口征夫の一戦だ。

 LEONAは昨年11月19日に開催されたドラディション後楽園ホール大会における船木誠勝戦でデビュー。元三冠王者を相手に素晴らしいファイトを繰り広げ、“最後の飛龍”の遺伝子を確かに感じさせた。そして、飛躍が期待される2014年。年が明けたばかりのデビュー第2戦で早くも親子タッグが実現する。

父の生涯のライバル・長州と初対戦

父と“名勝負数え歌”を繰り広げた生涯のライバル・長州と初顔合わせ 【t.SAKUMA/佐藤崇】

 LEONAにとっては、親子タッグ結成だけでなく、父が“名勝負数え歌”を繰り広げた生涯のライバル・長州と肌を合わせるのも、同世代の坂口と対戦するのも、当然ながら全て初めて。どれをとっても「夢」に違いないが、決して「甘美な夢」にならないことは本人が一番理解している。12月に行われた記者会見でも、その場でこの対戦カードを初めて聞かされ、緊張感を隠せない様子だった。

 それでもコメントを求められると「今、できることは精一杯自分のコンディションを作るということ、一日一日を強くなるために練習するだけだと思います」と言い切ったのは“藤波二世”の面目躍如といったところ。この試練に真っ向から立ち向かう覚悟だ。船木戦を経て、何を学び、どんな成長を遂げているのか。デビュー戦後に「プロレスをもう1回ゴールデンタイムに戻すことに僕のレスリングキャリアを捧げたい」と涙ながらに語ったLEONAの戦いぶりは見逃せない。

 まるで“我が子を谷底に落とすライオン”のように息子に試練を与えた藤波だが、それも期待の表れ。「これは試練というよりも本人がいつかはそういう道を通るというところで、最初から厳しいところを経験できるのは光栄に思うべきだと思います」と語っている。

 親子タッグ結成となれば、公開練習で披露した『飛龍親子絞め』をはじめ連係や合体技がいつ飛び出すのかに注目が集まるが、それ以上に、コーナーで控える藤波が息子に飛ばす檄や、その時の表情がこの試合の見所と言えるかもしれない。狙うは親子タッグ初勝利。それを現実のものにすれば、「夢」の親子対決も見えてくる。

迎え撃つ長州力と坂口征夫の思いとは?

“荒鷲二世”坂口(中央)は、同じ二世レスラーとしてプロレスの厳しさを叩き込む 【t.SAKUMA/佐藤崇】

 対する長州にとっては大事なデビュー40周年記念イヤーの初戦。この試合を「自分自身の夢を再確認する戦い」と定義し、「夢がなくなったら前には進めない」と意気込みも新たにリングに上がる。

「LEONAに言っておきたいのは、父親である藤波辰爾と対戦相手の長州力を、どういう感覚でお前は感じるか。これから先、すごく財産になると思う」と長州。“ライバルの息子と対峙する長州”というのも興味深いシチュエーションで、形を変えた“親子対決”という見方もできる。藤波と同様に長州の表情にも注目したい。

“世界の荒鷲二世”坂口は藤波と初めて対戦を果たす。会見では「自分の中では考える部分があります」と語っていたが、その切れ味鋭い蹴りを物怖じせずに大先輩の藤波に叩き込むことができるのかも気になるところ。

 偉大なレスラーを父に持つ2人のレスラーが向かい合う光景も、まさに「夢」にほかならない。『LEGEND THE PRO−WRESTLING』では先輩レスラーから“厳し過ぎるエール”を受けたこともあるが、今度は逆にLEONAにプロレスの厳しさを叩き込む立場になる。坂口にとっては今後の試金石となる一戦になりそうだ。

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