ベルギー・クラシコで存在感を示す川島=より高いレベルを模索した1年を振り返る
引き分けに終わるも首位の座をキープ
ベルギー・クラシコに先発した川島。首位を走るチームの堅守を支えている 【写真:Image Globe/アフロ】
試合が荒れがちな『ベルギー・クラシコ』だが、今回は非常にフェアな好ゲームになった。スタンダールの平均年齢は23歳半ばほど。アンデルレヒトのそれは22歳強と、若いチーム同士のビッグゲームだけに、中には力を発揮できなかった選手も見受けられた。しかし、彼らのテクニック、スピード、パワーは見どころ十分だった。
30歳の川島永嗣は、チームメートのイェレ・ファン・ダンメ、アンデルレヒトの守護神シルビオ・プロトと共にピッチ上で最年長。ベテランらしく、『ベルギー・クラシコ』で川島は先制点を許した後の気持ちの切り替えと、2度の好セーブが光った。
「お互い勝ちにこだわった試合だと僕は思いました。今日はオープンなゲームだったと思う。『ベルギー・クラシコ』という意味では良いゲームだった」(川島)
失点後も切り替えて好セーブを見せる
「でも、それ以上に失点後のプレーの方が大事だった」(川島)
前半終了間際には、MFギヨーム・ジレのヘッドを防いだ後のこぼれ球を、DFシェイク・クヤテに押し込まれそうになった。しかし、川島は逆に倒れながらも粘って足に当て、最後は味方DFローラン・シマンのクリアによってピンチを逃れた。
そして、55分にスタンダールのFWミヒー・バチュアイの同点弾が決まってから12分後、川島はアンデルレヒトのストライカー、アレクサンダル・ミトロビッチとの一対一を指先で辛うじて弾きゴールを死守した。
「結構早い時間帯に失点してしまったし、2点目を与えることはできなかった。集中して抑えるしかないと思っていたし、DFも体を張って守ってくれていた。最後は自分が仕事をしないといけないという気持ちでいた。そういうところで仕事ができたのは良かった。試合の中で点を取られること自体はあり得ることなので、90分間の中でどうやって仕事ができるのかが大切だと思う」(川島)