チャンピオンの曙、金丸が挑戦者に屈辱敗=全日本

高木裕美

ドーリングが200キロ曙にデスバレー弾

挑戦者ドーリングにデスバレーボムを食らった曙は屈辱ピンフォール負け 【t.SAKUMA/佐藤崇】

 全日本プロレス「2013 王道ルネサンス」開幕戦となる21日の東京・後楽園ホール大会では、615人を動員。3日後に迫った長野ビッグハット大会に向け、2大タイトルマッチ前哨戦などが行われた。

 三冠ヘビー級王者・曙は大森隆男と組んで、世界タッグ王者の諏訪魔&ジョー・ドーリング組と対戦。長野で三冠王座に挑むドーリングが序盤から曙に肉弾戦を仕掛け、諏訪魔との合体ドロップキックを炸裂。さらに、200キロを超える曙の巨体を抱え上げてデスバレーボムで叩き付け、見せ場を与えないまま、ラリアットで首を刈り取った。
 痛恨の黒星を喫した曙は「1人だけでも十分強いのに、2人合わせたら倍以上だ」と、タッグチャンピオンの破壊力に舌を巻きながらも、「曙は初日の取りこぼしが多いんだよ」と、かつての大相撲時代を思い起こして、ここからの巻き返しと王座死守を誓った。

鼓太郎が王者から完璧ピンフォール

鼓太郎は世界ジュニア前哨戦で王者・金丸からピンフォール 【t.SAKUMA/佐藤崇】

 世界ジュニアヘビー級前哨戦では、王者の金丸義信が、挑戦者の鈴木鼓太郎にピンフォールを献上。金丸は得意技のディープインパクトを阻止され、垂直落下式ブレーンバスターもカウント2。逆に鼓太郎がブルーディスティニー、マスドライバーでマットに沈めた。
 かつてのタッグパートナーとして、お互いを知り尽くしている鼓太郎は「タイガードライバーを警戒してると思って、あえて別のフィニッシュにした。長野ではオレが金丸の力を引き出した上で倒してこそ、ベルトの価値が上がる」と、全力で金丸を潰しにいくことを予告した。

潮崎の新ユニットに宮原が加入

新ユニット初戦で潮崎を裏切ったKENSOには「帰れ」コール 【t.SAKUMA/佐藤崇】

 潮崎豪、KENSO、鈴木鼓太郎、青木篤志の4人が新ユニット「Xceed」(エクシード)を結成。記念すべき初戦では潮崎とKENSOがタッグを組んで外国人チームと対戦したが、突如KENSOが潮崎を裏切り、外国人チームと結託。潮崎に反逆の葉隠れを打ち込んだKENSOに、場内からはブーイングと「帰れ」コールが起きた。
 このピンチに、フリーの宮原健斗が反応し、Xceedへの合流を表明。全日本に新しい風を吹かせるべく、4人で力を合わせることを誓った。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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