大物選手の移動が相次いだビッグサマー=13−14シーズン夏の欧州移籍リスト
世界に衝撃を与えた130億円 ガレス・ベイル
約130億円と史上最高額の移籍金でレアル・マドリーに加入したベイル 【Getty Images】
そのほかに大型補強が目立ったのは、パリ・サンジェルマン(PSG)とモナコのフランス勢、マンチェスター・シティやチェルシーなどのイングランド勢に加え、ナポリといったところか。PSGはナポリからエディンソン・カバーニ、ローマからマルキーニョスを獲得。ナポリはカバーニの売却資金をフル活用し、レアル・マドリーからゴンサロ・イグアインら3選手を、リバプールからホセ・マヌエル・レイナ(期限付き)を釣り上げた。モナコは、今夏の目玉と言われたラダメル・ファルカオをアトレティコ・マドリーから手に入れ、ポルトからはジョアン・モウチーニョやハメス・ロドリゲスといった実力者を迎えるなど、昇格チームながらPSGに迫る勢いを見せている。
マンチェスター・シティは、マラガをチャンピオンズリーグのベスト8に導いたマヌエル・ペレグリーニ監督を新たに招へい。フィオレンティーナからステファン・ヨベティッチ、セビージャからヘスス・ナバスやアルバロ・ネグレドといった即戦力を獲得し、選手層の底上げを図った。チェルシーは、ジョゼ・モリーニョ監督が6年ぶりに復帰し、アンジ・マハチカラからサミュエル・エトーやウィリアン、レバークーゼンからアンドレ・シュールレを獲得するなど、戦力強化に成功している。また、ベイルを売却したトッテナムも、その資金を前提にパウリーニョ、ロベルト・ソルダード、エリク・ラメラといった選手を迎え入れた。
この3チームとは対照的に、同じイングランドのマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルは狙っていた選手をことごとく取り逃し、移籍市場で苦戦を強いられた。しかし、期限最終日にユナイテッドはマルアン・フェライニをエバートンから、アーセナルはメスト・エジルをクラブ史上最高額でレアル・マドリーから獲得し、面目を保った形だ。
欧州王者のバイエルンは、今冬にジョゼップ・グアルディオラ監督の就任を発表。マリオ・ゲッツェの獲得も4月中に決めるなど素早い動きが目立った。さらに指揮官の教え子であるチアゴ・アルカンタラも手に入れるなど、非の打ちどころがない陣容を作っている。
またここ数シーズンは、日本人選手の欧州挑戦が目立っていたが、今夏は京都サンガF.C.の久保裕也がスイスのヤングボーイズに加入した以外、新たに海を渡った選手はいなかった。出場機会を求めて長谷部誠がニュルンベルクに、岡崎慎司がマインツ05に、細貝萌がヘルタ・ベルリンに移籍したものの、永井謙佑や大前元紀らは定位置確保には至らず、それぞれ古巣の名古屋グランパス、清水エスパルスに復帰した。ミラン移籍が濃厚とされた本田圭佑は結局、CSKAモスクワに残留。ミランは、レアル・マドリーからカカを獲得し、ケビン=プリンス・ボアテングが移籍したトップ下を補てんした。
9月2日までに決定した主な移籍選手は以下の通り。
※選手名 ←(前所属/国籍)
■イングランド
<マンチェスター・ユナイテッド>
マルアン・フェライニ ←(エバートン/ベルギー)
デイビッド・モイズ監督 ←(エバートン/スコットランド)
<マンチェスター・シティ>
ヘスス・ナバス ←(セビージャ/スペイン)
アルバロ・ネグレド ←(セビージャ/スペイン)
ステファン・ヨベティッチ ←(フィオレンティーナ/モンテネグロ)
マルティン・デミチェリス ←(アトレティコ・マドリー/アルゼンチン)
フェルナンジーニョ ←(シャフタール・ドネツク/ブラジル)
マヌエル・ペレグリーニ監督 ←(マラガ/アルゼンチン)
<チェルシー>
サミュエル・エトー ←(アンジ・マハチカラ/カメルーン)
アンドレ・シュールレ ←(レバークーゼン/ドイツ)
ウィリアン ←(アンジ・マハチカラ/ブラジル)
マーク・シュウォーツァー ←(フラム/オーストラリア)
マルコ・ファン・ヒンケル ←(フィテッセ/オランダ)
ジョゼ・モリーニョ監督 ←(チェルシー/ポルトガル)
<アーセナル>
メスト・エジル ←(レアル・マドリー/ドイツ)
マテュー・フラミニ ←(ミラン/フランス)
ヤヤ・サノゴ ←(オセール/フランス)
エミリアーノ・ビビアーノ ←(パレルモ/イタリア)
<トッテナム>
パウリーニョ ←(コリンチャンス/ブラジル)
ロベルト・ソルダード ←(バレンシア/スペイン)
エリク・ラメラ ←(ローマ/アルゼンチン)
ブラド・キリケシュ ←(ステアウア・ブカレスト/ルーマニア)
クリスティアン・エリクセン ←(アヤックス/デンマーク)
エティエン・カプエ ←(トゥールーズ/フランス)
ナセル・シャドリ ←(トゥエンテ/ベルギー)
<エバートン>
ロメル・ルカク ←(チェルシー/ベルギー)
ガレス・バリー ←(マンチェスター・シティ/イングランド)
ジェラール・デウロフェウ ←(バルセロナ/スペイン)
ロベルト・マルティネス監督 ←(ウィガン/スペイン)
<リバプール>
ママドゥ・サコ ←(パリ・サンジェルマン/フランス)
チアゴ・イロリ ←(スポルティング・リスボン/ポルトガル)
ビクター・モーゼス ←(チェルシー/ナイジェリア)
シモン・ミニョレ ←(サンダーランド/ベルギー)
イアゴ・アスパス ←(セルタ/スペイン)
アリ・シソコ ←(バレンシア/フランス)
コロ・トゥーレ ←(マンチェスター・シティ/コートジボワール)
<WBA>
ニコラ・アネルカ ←(上海申花/フランス)
ディエゴ・ルガーノ ←(パリ・サンジェルマン/ウルグアイ)
ステファン・セセニョン ←(サンダーランド/ベナン)
<スウォンジー>
ウィルフリード・ボニー ←(フィテッセ/コートジボワール)
<ウエストハム>
スチュワート・ダウニング ←(リバプール/イングランド)
<フラム>
スコット・パーカー ←(トッテナム/イングランド)
ダレン・ベント ←(アストン・ビラ/イングランド)
マールテン・ステケレンブルフ ←(ローマ/オランダ)
<サウサンプトン>
パブロ・オスバルド ←(ローマ/イタリア)
デヤン・ロブレン ←(リヨン/クロアチア)
ビクター・ワニャマ ←(セルティック/ケニア)
<サンダーランド>
ファビオ・ボリーニ ←(リバプール/イタリア)
エマヌエレ・ジャッケリーニ ←(ユベントス/イタリア)
アンドレア・ドッセーナ ←(ナポリ/イタリア)
■イタリア
<ユベントス>
カルロス・テベス ←(マンチェスター・シティ/アルゼンチン)
フェルナンド・ジョレンテ ←(アスレティック・ビルバオ/スペイン)
アンジェロ・オグボンナ ←(トリノ/イタリア)
<ナポリ>
ゴンサロ・イグアイン ←(レアル・マドリー/アルゼンチン)
ホセ・マヌエル・レイナ ←(リバプール/スペイン)
ラウール・アルビオル ←(レアル・マドリー/スペイン)
カジェホン ←(レアル・マドリー/スペイン)
ドリエス・メルテンス ←(PSV/ベルギー)
ラファエル・ベニテス監督 ←(チェルシー/スペイン)
<ミラン>
カカ ←(レアル・マドリー/ブラジル)
アレッサンドロ・マトリ ←(ユベントス/イタリア)
マティアス・シルベストレ ←(インテル/アルゼンチン)
アンドレア・ポーリ ←(サンプドリア/イタリア)
<フィオレンティーナ>
マリオ・ゴメス ←(バイエルン/ドイツ)
ホアキン・サンチェス ←(マラガ/スペイン)
<ローマ>
マイコン ←(マンチェスター・シティ/ブラジル)
アデム・リャイッチ ←(フィオレンティーナ/セルビア)
ジェルビーニョ ←(アーセナル/コートジボワール)
ケビン・ストロートマン ←(PSV/オランダ)
ルディ・ガルシア監督 ←(リール/フランス)
<インテル>
サフィル・タイデル ←(ボローニャ/アルジェリア)
ロランド ←(ポルト/ポルトガル)
ウォラス ←(チェルシー/ブラジル)
マウロ・イカルディ ←(サンプドリア/アルゼンチン)
イシャク・ベルフォディル ←(パルマ/フランス)
ワルテル・マッツァーリ監督 ←(ナポリ/イタリア)
<パルマ>
アントニオ・カッサーノ ←(インテル/イタリア)
ワルテル・ガルガノ ←(ナポリ/ウルグアイ)