<国内男子ゴルフ>どんなに痛くても2位。木下稜介がプレーを続ける理由

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
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【我慢©JGTOimages】

「第52回三井住友VISA太平洋マスターズ」

11月7日ー10日 太平洋クラブ御殿場コース・静岡県/7262yard・par70(コースレート71.224)▼7日・初日

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TBSさんのテレビ中継では気丈に立ち姿で答えたが、その後の囲み取材はスタッフさんに椅子をお借りして、着席せずにはいられなかった。

この日、1組前で回ってきた堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)が明かしたとおり、木下稜介(きのした・りょうすけ)の股関節痛は深刻だ。

コース入りした月曜日にストレッチで左側を痛めた。

水曜日のプロアマ戦は、主催者に詫びながら、前半ハーフでやむなくキャンセル。

安静につとめたが完治にはいたらず、この日も「朝の練習で痛すぎたら棄権しようかと思いましたが何とかクラブは振れる状態だったので」と、恐る恐るスタートしたが、「こんなに痛いのは初めて。足が後ろに行くと痛むので。ちょっと見苦しい歩き方になってしまった」と、その姿に反してゴルフは好調だ。

「完走するのを目標にしていたんですけど。上がってみればノーボギー、5つも伸ばせたんで奇跡みたいなラウンド」と、本人も驚く2位発進だ。

「特にドライバーで左に踏み込んで、回る時が痛いので。ほとんどが右プッシュのミス」と、ショットの制御に苦しんだが、スタートの10番で5メートルを沈めるなど、パッティングは好調。

「この痛みなのでつらい部分はありましたけど、なぜか今日はいいプレーができたので。明日も痛みと付き合いながら」と、無理を押すのは悲願の賞金王獲りと、今大会終了時点で賞金1位になれば米ツアー最終予選会の切符が得られるから。

「それを頭に入れながら乗り込んできた」と、簡単にやめるわけにはいかない。

大会は2020年に首位で最終日を迎えながら1差で負けて2位。涙もこぼれたが、今夏のドローからフェードへの球種変更で、当時は打ちずらかった6番や11番が得意ホールに。
苦手コースが好相性に変身し、見え方も変わった。
「成長を感じる」と、技術も精神力も増した。

先月の「日本オープン」は17番でチップインバーディを奪っても今平に負けて2位。
「悔しくてもそれがあったから、今この位置にいられる」と、へこたれない。

「賞金1位を目指して準備してきました。残り4戦で優勝して賞金王になれるよう、全力で頑張りたい」。
まさに正念場だ。
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