92年米国バスケ「ドリームチーム」色褪せぬ栄光のユニフォーム=「オリンピックメモリー by コレクション」第1回

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日本にある五輪お宝グッズ、それにまつわるエピソードを紹介

92年バルセロナ五輪、あの米国男子バスケ「ドリームチーム」のユニフォームはいまだ色褪せない 【K-Collections】

 世界を巻き込む4年に一度の熱い戦い、ロンドン五輪開幕まで、カウントダウンも始まってオリンピックムードは高まるばかり。今回は、どんな競技で、どんなドラマが、どんな名勝負が繰り広げられるのだろうか、待ち遠しいばかりである。

 このコラム「オリンピックメモリーbyコレクション」では、五輪にまつわるグッズ、コレクションを見ながら、過去のオリンピックのヒーローや熱きドラマ、エピソードを振り返っていきたい。
 スポーツグッズコレクター「Kコレクション」の協力で現在、日本にある五輪関連グッズを紹介しながら、そのコレクションの価値や、当時の興奮と驚きを思い出してもらうというもの。

 まず第1回は1992年バルセロナオリンピックで話題を独占した米国バスケットボール男子代表「ドリームチーム」。マジック・ジョンソンをはじめ、マイケル・ジョーダン、ラリー・バードといったメンバーの五輪ユニフォームが、ここ日本に揃っているというのだから驚きである。

NBA史上に残るスター選手がズラリ集結

中心メンバーだったマジック・ジョンソンのユニフォーム、「1」の部分にサインも 【K-Collections】

 1980年代に入ると、国際オリンピック委員会は、財政再建と規模拡大を進め、その流れの中で「オリンピックには世界最高水準の選手が参加すべきである」という考えが浸透し始めた。従来のアマチュア主義が見直され、プロ選手の参加を認め、オリンピック人気の向上と増収に貢献することを期待しての方向転換だった。
 これを受けて、国際バスケットボール連盟は1989年、プロ選手が国際大会に出場することを認め、これにより1992年バルセロナ五輪からプロ選手がオリンピックに出場できることになった。

 そんな状況下、米国ナショナルチームを統括するUSAバスケットボールは、前回の1988年ソウル五輪でまさかの銅メダルに敗れていたこともあり、バスケットボール発祥の地・アメリカの威信を懸けてNBAオールスターチームを結成して送り込むことを決定。まず、NBAファイナルで5度優勝の実績をもつNBA史上屈指のポイントガード、マジック・ジョンソンに声をかけた。
 ジョンソンは1991年にHIV感染を理由に引退表明していたが、USAバスケットボールの説得が功を奏して出場を了承。彼の呼びかけで、ライバルとして共にNBAを牽引したラリー・バード、当時人気絶頂のマイケル・ジョーダンらも参加を了承するなど名選手が夢の集結。この時の米国代表を「ドリームチーム」と呼んだ。

歴代最高の代表チームという評価も

当時人気絶頂だったマイケル・ジョーダン、No.9というのもなかなかレア 【K-Collections】

 ドリームチームはバルセロナ五輪予選リーグで6勝0敗、決勝トーナメントでは準決勝でリトアニア、決勝でクロアチアを破って優勝。全8試合すべてが100点超え。そして平均43.9点差をつけるという、下馬評通りの圧倒的な強さで金メダルを獲得した。

 また、先に挙げたジョンソン、バード、ジョーダンを初め、パトリック・ユーイング、チャールズ・バークレー、スコッティ・ピッペン、カール・マローン、クライド・ドレクスラー、ジョン・ストックトン、デビッド・ロビンソンと、この初代ドリームチームのメンバー12人のうち、なんと10人が後のNBA設立50周年にあたる1996年に発表された「NBA史上の偉大な50選手」に選ばれている。

 このようにNBA史に残る名選手が勢ぞろいしたことや、オリンピックでの試合内容から、この初代ドリームチームは歴代最高の米国男子バスケットボール代表チームと評価されている。コレクションはジョンソン、ジョーダン、バードなど12人分がそろっており、ジョーダンはサイン入りユニフォームとこの大会で使ったサイン入りのシューズもある。

試合で使用したジョーダンのシューズもあり、サイン入りという貴重な一品 【K-Collections】

■92年バルセロナ五輪 米国バスケ「ドリームチーム」

4 クリスチャン・レイトナー(フォワード/デューク大)
5 デビッド・ロビンソン(センター/サンアントニオ・スパーズ)
6 パトリック・ユーイング(センター/ニューヨーク・ニックス)
7 ラリー・バード(フォワード/ボストン・セルティックス)
8 スコッティ・ピッペン(フォワード/シカゴ・ブルズ)
9 マイケル・ジョーダン(ガード/シカゴ・ブルズ)
10 クライド・ドレクスラー(ガード/ポートランド・トレイルブレイザーズ)
11 カール・マローン(フォワード/ユタ・ジャズ)
12 ジョン・ストックトン(ガード/ユタ・ジャズ)
13 クリス・マリン(フォワード/ゴールデンステート・ウォリアーズ)
14 チャールズ・バークレー(フォワード/フェニックス・サンズ)
15 マジック・ジョンソン(ガード/元ロサンゼルス・レイカーズ)

※所属は当時のもの

<了>
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