可能性秘めた若い選手団で、いざロンドンへ ディーン「ワクワクしている」=陸上

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福島(下段左)らロンドン五輪の陸上代表が出そろった 【スポーツナビ】

 日本陸上競技連盟は11日、7月27日に開幕するロンドン五輪の陸上日本代表選手を発表し、女子短距離の福島千里(北海道ハイテクAC)や男子ハンマー投の室伏広治(ミズノ)、同やり投のディーン元気(早大)らを選出した。高野進日本陸連理事・強化委員長は、「目標はメダル1、入賞はマラソン、競歩、やり投の中から5以上」と宣言した。
 以下、高野理事・強化委員長と、五輪代表に選出された選手のコメント。

高野理事・強化委員長「照準を合わせたことを評価」

高野理事・強化委員長は「可能性を秘めた選手団」と期待を寄せる 【スポーツナビ】

――今回のチームの特徴は?

 学生陣の代表入りが目立ち、若いチームという印象を受けています。この大会(ロンドン五輪)で集大成を迎える選手は少ないです。もちろん、室伏君をはじめ、ベテラン選手は生涯で最高のパフォーマンスを目指してくると思います。

 学生に関しては五輪を意識しながらも、日本選手権で一気に世界に行く力を自他ともに確認できたと思います。五輪とはどういうものか、どのように戦うのか、チームジャパンの方向性をこれから共有していく必要がある。と同時に、ものすごく可能性を秘めた選手団でもあると思います。もろさもあるかもしれないが、そういったネガティブなことは考えずに、学生中心のパワーをプラスに転じさせることが、監督以下、役員の仕事になると思っています。

――メダル、入賞の目標は?

 決して国民のみなさんが納得する目標か自信がないですが、メダルは1。前年の世界チャンピオン(男子ハンマー投の室伏広治)がいるわけですから。
 入賞は5以上を目指しています。男女のマラソン、競歩、やり投の中で5個はいきたいです。また、男子400メートルハードルの岸本(鷹幸=法大)選手も十分入賞を狙えると思います。当然リレーもそうです。ただし、リレーは出場権(7月2日時点で世界ランク16位以内)を懸けているところなので、厳しく見て目標の数字には入れていません。

――男子1万メートル、男子棒高跳でB標準突破者が日本選手権優勝という結果になったが、選出の基準は?

 五輪での活躍を期待する選手というのは、われわれが「一番期待する大会でしっかり結果を残す選手」ということです。ですから、たとえA標準記録を持っていたとしても、優勝すれば決まるという日本選手権で優勝できなかったということは、活躍を期待するにはあまりに心細い結果であったと考えました。
 A標準の選手が、B標準あるいはそのほかの選手に負けるということは、五輪で活躍できる保証はない。逆にB標準突破の選手が日本選手権で優勝したいうことは、ちょうどピークを合わせたことであり、五輪本大会でもしっかりと活躍してくれるだろうと考え、日本選手権に照準を合わせたことを高く評価しました。

――女子短距離の福島千里が100メートル、200メートルの両方に出場する意義をどう考えるか? また、期待することは?

 本人は日本初であるとかは意識していないと思います。北京五輪ではB標準の限られた枠を手にして、そこから女子短距離が一気に底上げされました。五輪を契機にアジア女王にも輝きました。
 福島さんは昨年の世界選手権でも予選、準決勝と通過しているわけです。彼女が両種目で日本記録を更新するような調子になっていれば、あわよくば決勝が見えてくるところを狙っているはずなんですね。前回の五輪、昨年の世界選手権の経験を生かして、最高のパフォーマンスを出してほしい。力を出し切って、1本でも多く走ってほしいというのがわれわれの期待です。

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