【現役ドラフト】パ・リーグの注目野手10人を紹介 日本ハム・水谷瞬に続くブレーク候補に注目
二軍では1年目から本塁打を量産した西武・渡部健人。環境が変わればブレークの可能性を秘める。 【写真は共同】
今回はパ・リーグ野手編だ。環境次第では主戦場を一軍に移し、より一層の活躍が期待される選手たちである。昨年度の現役ドラフトで移籍した野手の中では、日本ハムの水谷瞬が交流戦MVPに輝くなどブレークを果たしたが、彼に続くような活躍の可能性を秘める選手たちを紹介したい。
※本文は2024年11月30日時点の情報をもとに執筆
※以下、選手の年齢は2024年12月31日時点
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走力が武器の西武・山野辺は打撃力アップで飛躍する可能性も
内外野をこなすユーティリティー性が持ち味の山野辺翔。今季は一軍でセカンド、サード、レフトのポジションを、それぞれ10試合以上で守った。プロ入りから6年間で通算25盗塁と足も武器であり、ベンチにいると助かる存在である。課題はバッティングだが、二軍では22年から3年連続で打率.270以上を記録。23年は年間で7本塁打とパンチ力も見せた。一軍投手との対戦経験を積んでいけば、チームの中心選手へと飛躍する可能性を秘めているだろう。
●渡部健人 (内野手/26歳)
次代の主砲候補として20年のドラフト1位で入団した渡部健人。二軍では1年目から19本のアーチを描くなど、通算で47本塁打を誇る。今季は変化球への対応に成長が見られ、三振の割合が減少した。それでも一軍の投手陣には苦戦し、思うような結果を残せていない。現役ドラフトでの移籍を機に花開いた細川成也(中日)も、移籍前年は一軍でわずか1安打しか放っておらず、渡部もきっかけをつかめればブレークするポテンシャルは持っているはずだ。
●佐野皓大 (外野手/28歳)
俊足を生かしたプレーが魅力の佐野皓大。投手としてプロ入りし、3年目の17年オフに野手へ転向。20年には77試合の出場で20盗塁をマークし、以降も代走での出場を中心に21年からのリーグ3連覇に貢献した。昨季は二軍で3割超えの打率を残しており、一軍ではホームランも放っている。今季は6月に右足の手術を受けてシーズンをリハビリに費やしたものの、来春のキャンプには間に合う見込み。幅広い起用に対応できる選手であり、継続的に出場機会が与えられれば、飛躍的な活躍をするかもしれない。
●山﨑剛 (内野手/29歳)
22、23年と2ケタ盗塁を達成している山﨑剛。武器である脚力は守備にも生かされており、度々チームを救っている。昨季はキャリアハイの117試合に出場し、今季の春季キャンプは一軍スタートが決まっていたものの体調不良によって離脱。コンディションの回復に長期間を要し、8月にようやく実戦復帰を果たした。楽天は今秋のドラフトで即戦力遊撃手との呼び声高い明治大・宗山塁を1位で獲得。さらには今季台頭した村林一輝の存在もあり、山﨑にとって出場機会の増加は望みにくい状況であるが、控え選手にとどまるには惜しい存在だろう。