内田博が魅せた好判断、ゴールドシップ鮮やか一冠=皐月賞
「東京なら違う」ワールドエース、ダービーで反撃だ
2着に敗れたワールドエースと福永、ダービーでの逆転を誓った 【写真:中原義史】
スタート直後に大きくつまずくアクシデント。あわや落馬かと思われたくらい体勢を崩した福永だったが、「その後はリラックスして走っていましたし、グランデッツァを見ながら道中はいい感じで進めました」と、その後のレースに大きな影響はなかったと語った。
その言葉どおり、最後の直線は父ディープインパクト譲りの末脚を爆発。先行馬を大外から次々と抜き去っていったが、あと1頭、内田博とゴールドシップは2馬身半も先でゴール。勝ち負けに持ち込むこともできず、クラシック第一冠は“完敗”に終わった。
しかし、悔しさをにじませつつも、福永は前向き。GI日本ダービー(5月27日、東京2400メートル芝)での逆転を力強く誓った。
「今回は出し抜けを食らった形だから、力負けとは思っていません。最後も伸びてきているし、東京コースならと違ってくると思います」
昨年のオルフェーヴルに続き『池江厩舎から2年連続の三冠馬』という壮大な夢は破れたが、世代ナンバーワンの座までもアッサリ譲るつもりはない。競馬の祭典ダービーで、真の3歳エースが誰であるかを証明する。
「スリップしっぱなし」グランデッツァ馬場に泣く
1番人気グランデッツァは馬場に脚を取られ5着敗戦 【写真:中原義史】
ワールドエースを抑えての1番人気。それほど、前走GIIスプリングステークスが強かったグランデッツァだが、この日は見せ場らしい見せ場もなく5着に敗れてしまった。
「今日はずっとスリップしっぱなし。前回のレースとは全く違っていた」
“滑る”というジェスチャーを交えながら、レースを振り返ったデムーロ。今回の芝がやや重だったのに比べ、前走のスプリングSは重での勝利。それだけに道悪はこなせるタイプと思われたが、あれから中山コースはさらに1カ月も使われた後だ。やや重、重といった言葉では伝わらない微妙な馬場コンディションの変化が、グランデッツァには合わなかったのだろう。
だが、道中ノメり通しながらも5着にまで追い上げたのは、能力があるからこそ。二冠目のGI日本ダービー(5月27日、東京2400メートル芝)では“アグネスタキオン産駒最高傑作”の実力を証明したい。