内田博が魅せた好判断、ゴールドシップ鮮やか一冠=皐月賞

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厩舎ゆかりの血統で大輪、須貝調教師「格別の思い」

須貝調教師(右)は厩舎ゆかりの血統で騎手時代に勝てなかったGIをついに制覇、「格別の思いです」と勝利を噛みしめた 【写真:中原義史】

 一方、騎手時代を通じて初のGIビッグタイトルを手にした須貝調教師は「格別の思いです」と喜びを語った。
「馬主さんをはじめ、厩舎スタッフ、関係者の努力、内田騎手の好騎乗……すべてに感謝しております」
 ゴールドシップの母ポイントフラッグは、父・彦三氏のもとに預託され、須貝調教師が騎手時代にコンビを組んでオークス、エリザベス女王杯に出走。11着、10着と結果は残せなかったが、その5番目の子で大輪を咲かせた。

「僕がジョッキーの頃からのゆかりの血統なんですが、お母さんは背中が硬かった。でも、ゴールドシップは本当に背中が柔らかい。ここが種牡馬ステイゴールドの良さなんでしょうね」
 ポイントフラッグの父はメジロマックイーンであり、ゴールドシップは父ステイゴールド×母父メジロマックイーンという組み合わせ。そう、昨年の三冠馬オルフェーヴルと同じだ。今一番ホッとな血統背景と来れば、やはり日本ダービーでの二冠、秋の菊花賞での三冠を期待してしまう。

ダービーでの二冠に自信「東京は合う。距離もいい」

昨年5月の落馬事故から8カ月も戦線離脱、今年1月29日に復帰した内田博「こんなに早くGIを勝てるとは。旗手として本当に幸せです」 【写真:中原義史】

「今日のレースでも抜け出して1頭になった後は遊んでいたくらいですから、距離は延びるほどいいですね」
 須貝調教師がダービーへの明るい展望を語れば、内田博もまずは二冠への自信、そしてさらなる激闘に思いを馳せた。
「課題だったゲートも今日の感じなら大丈夫。東京コースの方が合っていますし、距離も延びる方がいい。ただ、強い馬はたくさんいますからね。そういった馬たちとの勝負でもっと競馬を盛り上げて、みんなでいい競馬をつくれればと思いますね」

“船長”内田博の好判断と“黄金船”ゴールドシップの能力がガッチリ噛み合い奪取した一冠目。今回以上に条件が好転するという5月27日の府中決戦では、さらなるパフォーマンスを見せててくれるのか。父ステイゴールド×母父メジロマックイーンの新たなるスターホースが、三冠ロードへいざ出航だ。

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