佐藤嘉洋が語る世界タイトル戦への決意「勝って格闘技界が盛り上がるプランを言う」=Krush.16

Krush実行委員会

世界タイトル戦へ意気込む佐藤。対戦相手のメルザに対しても「修羅場の数が違う」と一蹴した 【t.SAKUMA】

 2月17日の「Krush.16」後楽園ホール大会のトリプルメインイベント第2試合にて、ISKA世界ライト・ミドル級王者ファディ・メルザに挑む佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー)。一時は引退も考えたという昨年末から一転、佐藤はどのように今回の世界戦に挑む決意を固めたのか。そしてこの世界戦の先に見据えるものか。佐藤が胸の内を語った。

[記事提供:Krush実行委員会]

「僕とメルザではくぐってきた修羅場の数が違う」

佐藤は宣言通り、KO勝ちをすることはできるのか 【t.SAKUMA】

――これまで70kgで試合をしてきた佐藤選手ですが、今回は72.3kgのライト・ミドル級でISKAの世界タイトルに挑戦することになりました。

「僕の中では2010年のK−1MAXの世界トーナメントを一区切りにしようと思って挑んだんですね。それでトーナメントが終わった後に階級を上げて、キックボクシング時代にウェルター級とスーパーウェルター級では世界タイトルを獲ったので、3階級制覇を目指そうと思いました。今は確固たる目標がない状態で、自分で目標を見つけるしかないですから」

――日本にはK−1MAXという世界で認められる舞台があり、そこでチャンピオンになることが世界一と言っても過言ではなかったと思います。しかし昨年はK−1MAXの世界大会が行われず、選手にとってはぽっかりと穴が開いてしまったような印象を受けます。

「それは日本人の選手がそう思われているだけで、K−1MAXの世界大会がなくても海外の選手はガンガン試合に出ているし、彼らにとってK−1MAXは数多くある大会の中の一つという認識だったと思います。でも僕や(山本)優弥(Booch Beat)、城戸康裕(谷山ジム)君のようにK−1MAXを中心に戦っていた選手にとっては、ぽっかりと穴が開いたという気持ちは強いでしょう」

――今回は約1年ぶりのKrush参戦となりましたが、佐藤選手から見てKrushと他のキックボクシング団体のどこに違いがあると思いますか?

「Krushは競技ではなくて、K−1に近いエンターテイメントを目指しているんだなと思います。ルールに関してもKrushルールは実力差があっても試合をひっくり返せるもので、純粋なキックボクシングのルールでは下馬評通りに終わることが多い。Krushルールはそれを覆す要素があって、実際に逆転する試合も多いですよね。会場が沸くのはそういった試合が連続するからで、それでKrushは盛り上がっているんだなと思います」

――佐藤選手にとってKrushルールはやりやすいルールですか?

「今の僕にとってはやりやすいです。もともと僕はヒジ打ちと首相撲からのヒザ蹴りしかなかった選手でしたけど、K−1に出て全く違うルールに挑戦する中でボクシングとキックを上手く絡めたスタイルに変わっていきました」

――対戦相手のファディ・メルザに対してはどんな印象を持っていますか?

「僕がキック時代に海外で試合をしていたころに同じ大会に出ていたので、メルザの存在は知っていました。当時は試合をするかもしれないと思って見ていましたが、まさかお互い30歳を過ぎて日本で戦うとは思っていなかったです。メルザはテクニシャンタイプの選手なので、僕とはかみ合うんじゃないですかね。いい技術の攻防を見せられるんじゃないかと思います。ただ僕とメルザではくぐってきた修羅場の数が違うので、その差が試合に出ると思いますよ」

――どんな試合内容で勝ちたいと思っていますか?

「3R以降にKOで勝ちたいです。実は5Rの試合は久しぶりで、全日本キックで優弥と試合して以来、7年ぶりなんですよ」

――それは意外ですね。5R対策として練習内容や戦術などで変える部分はありますか?

「5Rと分かっていれば大丈夫です。特には練習内容は変えず、5R戦うイメージを持ってやればいいと思っています。5Rなので多少は序盤に相手を見るかもしれませんが、基本的な戦い方を変えるつもりはありません。それよりも自分の蹴りは後半になるに連れて効いてくると思うので、そこは自分にとって有利かなと予想しています」

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