長島☆自演乙☆雄一郎 プロレス2戦目直前インタビュー「僕はやりたいことをやりたい。今はプロレス。K−1は……」

茂田浩司

6月14日ZERO1後楽園大会でのプロレス2戦目を直前に控えた長島☆自演乙に突撃インタビュー 【茂田浩司】

 5月5日「ブシロードレスリング」でプロレスデビューを果たした長島☆自演乙☆雄一郎。メインで佐藤耕平とのシングルマッチに臨み、ヘビー級のパワーに苦しみながらもムーンサルトプレスやシャイニング“乙”ザードを決めて、最後は飛び付き回転十字固めで勝利。満員の後楽園ホールを熱狂させて、満点のデビュー戦となった。

 注目の第2戦は6月14日(火)のZERO1後楽園ホール大会。曙とタッグを組み、大谷晋二郎、橋本大地組と激突する。この「超カオス」(乙)な組み合わせが6月10日の記者会見で初めて一同に介した。
 会見は終始「乙」ペース。曙とのタッグチーム名を「AKB64」と勝手に命名。「横綱のお名前(AKEBONO)と僕もアキバ大好きで」(64は第64代横綱から)と説明すると次に曙にコスプレ入場を提案。「何も聞いてない。これで(タッグは)終わったな」と拒む元横綱相手に終始低姿勢で“お願い”。会見場の“やらざるを得ない空気”を察した曙は「やったる!」すかさず乙は「するんかい!」。

 さらに「せっかくなんで必殺技を」と“合体技”の投入を示唆し「AKB64、もしかしたら増えるかも。総選挙もやります! 今は二人ですけど、でもやります!」とあくまで前日の「AKB総選挙」に乗っかる姿勢を貫いた。曙は「最近の若い人は根性ありますねえ」と苦笑するしかなかった……。

 会見後、「『瀬戸の花嫁』の巻ちゃん」コスでZERO1道場にたたずむ長島☆自演乙☆雄一郎を直撃した。

衝撃のプロレスデビュー戦「ムーンサルトはかなり練習しました」

5月5日のプロレスデビュー戦で発射したムーンサルトには誰もが度肝を抜かれた 【t.SAKUMA】

――あの乙選手……、会見ではかなりの浮きっぷりでしたね。

 もうね、冷たい目線は慣れたもんです(キッパリ)。昨日(6月9日)も川崎のクラブチッタでライブをやってきたんですけど見事にスベって、連日スベる自演乙、スベりファイターです(笑)。でもライブでは不思議とブーイングもなかったんですよ。

――……ハート強いですよね。

 振り切るって大事です(笑)。

――(笑)前回のデビュー直前インタビューが好評で、ネットでの「乙人気」を再認識したんですよ。

 それは嬉しいですね。ウェブに関しては誰にも負けないと思いますよ。

――デビュー戦を見て思ったのはアニメファンとプロレスは相性がいいんだなと。

 プオタとアニオタは結構相性いいと思いますね。両方行ってる人も多いし。

――大会後の反響はどうでした?

 いや、凄かったですよ。MX(テレビ)のCMがエグいぐらい流れて(笑)ツイッターを見たら毎日「自演乙が出てる!」って話題になってましたから。

――試合も「格闘家のやるプロレスとは違うプロレスをやる」という宣言通り。特にムーンサルトは度肝を抜かれました。

 でしょ(笑)。皆さん褒めてくれて、高評価なんですよー(笑)。誰もが「UWF、U系」(格闘技スタイルのプロレス)やと思ってたんですよね。でも、せっかくプロレスを1から練習してるんでU系にはなりたくなかったんですよ。僕が見てたのは「闘魂三銃士、TEAM2000、nWo」なんで。

――ムーンサルトは武藤敬司選手のスタイルだとか。

 そうですね、武藤さんの「武藤式」ですね。

――前回の取材の時、突然スワンダイブ式(エプロンからトップロープに飛び乗り、反動でリング内に向けて飛び技)をやり始めて、それがまたグラグラ揺れて危なっかしくて(笑)。あの後の2週間でよく仕上げましたね。

 空いた時間はずっとムーンサルトの練習をしまくってましたからね。飛ぶだけやったら出来たんですけど、距離を合わせるのがホンマ難しかったです。ただ、試合の時は「怖さ」は一切なかったです。皆に「本番タイプやな」って言われますし、他のレスラーさんに褒められたのは凄い嬉しかったです。

12月31日、後楽園ホールで「オタクの力2011」ってどうですか?

異次元の空間となって盛り上がったブシロードレスリング、大みそかに第2回開催!? 【t.SAKUMA】

――ブシロードレスリング主催の木谷社長からは何か言われました?

 「感動した」と。あと「プロレスだったね、やったね」って言われました。

――木谷社長はプロレスをガッツリと見てた世代ですよね。

 そうでしょうね。あきらかにサラとかビンス・マクマホンをオマージュしてましたから(笑)。MXのOAを見たら解説じゃなくて応援してくれてました(笑)。そういう木谷さんを見て僕も嬉しかったし、感動しました。改めてやって良かったなって。

――ブシロードレスリングはレギュラー化されないんですか?

 してほしいですけどねー。そん時は僕を使っていただかないと(笑)。本当にニーズがあると思うんですよ。あの空間はすごい異次元の空間で、盛り上がって、全部にプロレスの面白さがあって、すごくいいコンテンツじゃないですか。あれだけ盛り上がれば、言い方は変ですけど(選手が)やってても楽しいんじゃないですか。

――レスラーが観客に乗せられてる瞬間がありましたね。

 ぜひぜひ今年中に第2回をやってほしいですよ。12月31日、後楽園ホールで「オタクの力2011」ってどうですか?

――いいですね! ただ「打倒ダナ・ホワイト、打倒ビンス」を掲げる木谷社長の野望が後楽園ホールサイズで収まるのかどうか(笑)。

 (冷静な口調で)いや、12月31日は大きな会場は抑えられてるんで。だから! 横浜文化体育館でやりたいですね! まだ取られてなさそうなところを(笑)。

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著者プロフィール

94年から週刊の情報誌でスポーツページを編集。野球、サッカー、NBA、テニス、F-1など様々な競技や選手を取材。96年からフリーに。99~02年「ゴング格闘技」編集ライター。現在は格闘技、お笑い、教育、健康、舞台・テレビ、政治・時事などを幅広く取材・執筆中。

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