浅尾美和、逆境からの飛躍へ=ビーチバレー
昨シーズンから不振に陥っていた浅尾だが、ようやく一筋の光が差し込んだ
昨シーズンから不振に陥っていた浅尾だが、ようやく一筋の光が差し込んだ【写真:横山健太】

 JBVツアーの最終日に「ビーチバレー界の顔」が戻ってきた。


 15日に行われたビーチバレーの「JBVツアー第2戦ファイテンビーチバレー大日本印章オープン」の3位決定戦で、浅尾美和(エスワン)・松山紘子(SAND BLOCK)組と、保立沙織・宮川紗麻亜(ともに2Y&A)組が対戦。今シーズン初めて最終日に残った浅尾・松山組は1─2で敗れ、4位に終わった。

 浅尾・松山組はあと一歩のところで表彰台は逃したものの、ランク上のチームを次々に倒す快進撃を起こし、価値ある4位を手にした。昨シーズンから不振に陥り暗中模索が続いた浅尾に、ようやく一筋の光が差し込んだ。

不振の原因はサーブレシーブ

 昨シーズンの浅尾は、失意のどん底にいた。


 「気持ちは入っているし、頑張ろうって試合に向かうんですけど、試合が始まると心と体がバラバラで空回りしてしまいました」(浅尾)

 

 攻撃の起点となるサーブレシーブが思うように上がらなかった。

 

 ボールの規格が変わったため、ジャンプフローターが主流となってきた昨今。無回転のフワフワと浮いたようなサーブに対応できず、浅尾の肩口に差し込まれる場面が多々見受けられた。「自分で自分のクビを絞めた」と語っていたように、サーブレシーブの返球率が低下。それは、スパイクの決定力にも影響を及ぼした。ミートのときにボールを芯から捉えることができず、勝負所のスパイクミスに泣き続けた。


 その反省を胸に迎えた今シーズン。松山との新ペアを結成した浅尾は、シーズン開幕前に二度の五輪出場経験を持つ楠原千秋に短期限定でコーチをお願いした。楠原は、「サイドアウトの確率を上げること。サーブレシーブの精度、攻撃のバリエーションを増やすこと」を中心に浅尾・松山組を指導した。

 

 しかし、上位2チームにJBVツアーの年間シード権が与えられる「JBVサテライト平塚大会」(4月23日〜24日開催)では、浅尾・松山組は4位。これまで「ビーチの妖精」としてJBVツアーの盛り上げに一役買ってきた浅尾だが、今シーズンは年間シード権を獲得することはできなかった。試合後の会見で、「負けることは全く考えていなかった。ワイルドカードで出場するほど、悔しいことはない」と茫然(ぼうぜん)と立ち尽くした。大会主催者が推薦するワイルドカードで出場した「JBVツアー第1戦東京オープン」も結果は5位と振るわず、突破口を切り開けなかった。

 

 下積み時代から浅尾を見守ってきた株式会社エスワンの曽根康浩社長は、現在の浅尾についてこう語る。

「予選会となったJBVサテライトでは4位。それが今の実力です。浅尾・松山組に必要なのは、決して『自分たちは強い』と思うのではなく、身の丈をしっかり感じること。今は一歩一歩、地に足をつけて地力をつけていかなければいけない時期でしょう」

吉田亜衣/ビーチバレースタイル

ビーチバレースタイル/2009年4月創刊。国内トップ選手の情報、大会レポート、技術指導、トレーニング論など、ビーチバレーを「見る」「やる」両方の視点から、役立つ情報が満載。雑誌のほかに、ビーチバレースタイルオンラインとして、WEBサイトでも大会速報、大会レポートなど、ビーチバレーに関する報道を行っている。

スポナビDo

イベント・大会一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント