男のロマンと6色の虹の架け橋!=リアルジャパン
藤原組長(右)がリアルジャパン初参戦。初代タイガー組と対戦する 【リアルジャパンプロレス】
カードを見れば男のロマンがよみがえる!
猪木とカール・ゴッチを師として仰いだ初代タイガー(左)と藤原の戦いは、プロレスのすごみを感じる試合となりそうだ 【リアルジャパンプロレス】
メインはそんな男たちの6人タッグマッチ。藤原喜明、長州力、天龍源一郎が組み、初代タイガー、藤波辰爾、グラン浜田との対決。頂点に昇り詰めた男たちのロマンを存分に楽しんでもらいたい。
記者会見で藤原が「この豪華メンバー、よく集めたな。頑張ったなあ」といいつつも「豪華なメンバーを集まれば、いい試合になるってもんじゃない」とグサリと胸に刺さることを言ったのは、逆に「俺がすごみを見せてやろう」という頼もしい職人気質とみた。
現に「身体的にも芯(しん)から力がグッと入るようになってきた。けっこう、いいところまで行けるんじゃないか」「出たからには、想像よりも何十倍も働いて元気だなと思わせるのがプロ」と強気発言もあったのは「俺に任せろよ」と言っているようなものだ。
興味深いのは初代タイガーマスクと藤原喜明の対決。ご存じのようにともにアントニオ猪木とプロレスの神様カール・ゴッチを師として鍛錬した仲。すでに2008年12月の「昭和プロレス」でシングル対決しているが、この時の試合がすごかった。藤原は胃がん手術から生還したばかり。強い蹴りを浴びると臓器の縫合部分が切れるおそれがあるが、初代タイガーは容赦なくミドルを蹴りまくる。客席から悲鳴に近い声がした。それほど凄惨をきわめた。しかし、倒れても倒れてもすごい形相で立ち上がってくるのが藤原組長だった。やられまくって怖さがジワリと伝わってくるレスラーって心底、恐ろしい。
昭和の名プロレスラーとはそういう怖さを内面に持っているのだ。プロレスのすごみをズンズン感じてもらおう。
長井満也相手にアレク大塚の防衛戦が燃える!?
アレク大塚は長井とのV6戦へ闘志を燃やす 【t.SAKUMA】
王者アレクサンダー大塚に挑戦するのは長井満也だ。大塚はこれに勝てばV6。大塚も王者としての貫禄がついてきたが、今度の相手はバトラーツのリーグ戦で激闘を繰り広げてきた長井満也だけに「僕がベルトを持って長井選手と闘えるとは感慨深い」と気持ちが高ぶる。
長井はシュートボクシング、UWF、リングス、全日本キック、K−1、掣圏道、バトラーツ、全日本、新日本、ドラディションとありとあらゆるプロレス格闘技ジャンルを渡り歩いてきた苦労人。関節技、蹴りを得意中の得意としているのはご存じの通りだが、根が善良なので小さい相手とやると、どうしても思い切りやれない心の弱点もある。だから見る側とすれば本来の実力が発揮できていないのではと思うことも多かった。
だからこそ、ほぼ同じ体格を持つ大塚との試合は100%本領発揮できる。ベルトがかかっていればさらに長井のテンションも上がる。熱が入る選手権になりそうだ。
突きつけられた鈴木の指令!
スーパー・タイガー(右)はスーパー・ライガーを破り、みのるからお墨付きをもらうことはできるか 【t.SAKUMA】
この試合はスーパー・タイガーがリアルジャパンプロレスメンバーであるスーパー・ライダーの首を獲りにいくことがテーマだ。
というのは、6・17後楽園で鈴木が、修行をさせるために1年間一緒に組んできたスーパー・タイガーにようやく合格点を出した。長井をねじ伏せて白星をあげたからだ。しかし、鈴木はここで指令を出した。
「まだおめでとうとは言わない。次、リアルジャパンで苦楽をともにした人間をお前の手でやっつけろ」
今回の対戦相手で、該当するのはスーパー・ライダー。このスーパー・ライダーに勝てば、尊敬する鈴木からお墨付きをもらえるのだから、スーパー・タイガーが燃えないわけがない。「恩返しの意味でも、スーパー・ライダーを超えられるよう、頑張りたい。超えないと先がない」(スーパー・タイガー)
だが、スーパー・ライダーにはサスケという強力なパートナーもいる。
(俺がついているのに、そんな思い通りにさせるもんかよ)
と、プライドの高いサスケが黙っているわけがない。スーパー・タイガーの燃える心をへし折ってくるだろう。Sライガー本人にいたっては「スーパー・タイガーが俺の首を獲るなんて、100年早いよ!」と牙をむく。
スーパー・タイガーは見事スーパー・ライダーの首が獲れるか。そして鈴木のお墨付きをもらう事ができるのか!