ケイマー、メジャー初V達成 ジョンソンはバンカーで涙=全米プロゴルフ選手権第最終日

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全米プロ選手権最終日、B・ワトソンとのプレーオフを制しメジャー初Vを達成したケイマー 【Getty Images】

 米国・ウィスコンシン州ウィスリングストレイツで行われた第92回全米プロゴルフ選手権は15日(現地時間)、マーティン・ケイマー(ドイツ)のメジャー初優勝で幕を閉じた。ケイマーはバッバ・ワトソン(米国)とのプレーオフ3ホール目を60センチのタップインボギーに収め、初のメジャータイトルを獲得した。

バンカーでの悲劇。ジョンソンは2打罰で5位に沈む

 25歳のドイツ人プレイヤーがメジャー初優勝を飾る前、最後の最後にドラマを演出したのはダスティン・ジョンソン(米国)だった。
 舞台のウィスリングストレイツにちりばめられた大小1000個以上のバンカー、最終18番ホールでその1つにつかまり、そこから4番アイアンでグリーンを狙ったジョンソン。ドライバーを右に曲げたことはショックだったが、そのホールをパーで収めれば勝利を手中に収めることが出来るため、気合いが入るショットとなった。

 バンカーはルール上、クラブの底を接地させてはいけない場所。ところがジョンソンは素振りの際、砂にクラブを接地させていたため、ペナルティーで2打罰が加えられることに。
 後に本人が語ったところによると、そのバンカーはギャラリーに踏み荒らされていたこともあり「バンカーだという認識がなかった」のだとか。不幸中の幸いは、優勝が決まるパーパットがカップインしなかったことだろう。
 バンカーショットを放った時点で、本人はペナルティーに気付いておらず、もしファーストパットを沈めていたら、勝ったと思って大騒ぎしていたはず。「あのパットが入らなかったことだけがせめてもの救い」(ジョンソン)

 ジョンソンが2メートル強のファーストパットを外した時点で、周囲も本人も通算11アンダーで並ぶケイマーとワトソンとの3人によるプレーオフを確信したはずだった。だがホールアウト直後に競技委員から2打罰の宣告を受けたジョンソンは、スコアが71から73に書き換えられ、首位と2打差の5位タイに沈んでしまった。

 思い起こせば6月の全米オープンでもジョンソンは悲劇のヒーローだった。最終日を後続に3打差の単独トップで迎えながら、82の大たたきを演じてメジャー勝利を逃した苦い経験がある。1シーズン、いやわずか2カ月で2度、こんな形でメジャーの主役になるとは、本人も思っていなかったことだろう。

 救いは彼が「18番で起こったこと以外、自分のプレーには満足している」と気持ちを切りかえ、前を向いたこと。近い将来のリベンジに期待したい。

ウッズは先週よりまし? ミケルソンは有終12位タイ

 タイガー・ウッズ(米国)のカムバックにはまだ時間がかかりそうだ。しかし全米プロ選手権の4日間を戦い終えた彼は、トータルスコアをアンダーパーにまとめることには成功した。

 最終日、ウッズがマークしたのは73。4バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの内容で通算2アンダー、28位タイと平凡な成績に終わった。だが前週のWGCブリヂストン招待でキャリアワーストの通算18オーバーをたたき、78位タイに沈んだことを考えるとまだましと言えそうだ。

 一方、前日48位タイまで後退していたライバルのフィル・ミケルソン(米国)は最終日67の好スコアで通算6アンダーまで伸ばしリーダーズボードを駆け上がり12位タイでフィニッシュ。それだけに第1ラウンドと第3ラウンドで73をたたいてしまったのが悔やまれる。

 ミケルソンの全米プロでの「67」は、2005年バルタスロルで彼が優勝したときの第2ラウンドで65をマークして以来の好スコア。今週ミケルソンは67を2度出しているが、全米プロで彼がアンダーパーをマークしたのは、2007年の最終ラウンド以来のことだった。
「メジャーに勝つのは特別なこと。優勝を狙ったけれど、思うような結果にはならなかった。それでも今週はゴルフを楽しむことが出来た」(ミケルソン)

<了>
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