TUFシーズン10はいよいよ準々決勝に突入=第9週

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判定2−1でチーム・ラシャドのネルソン(右)が勝ち上がる 【UFC公式モバイル】

 ついに準々決勝に突入したジ・アルティメット・ファイター(TUF)ヘビーウェイツ。先にベスト4に名乗りを上げるのはロイ・ネルソンか、ジャスティン・ワレンか。

 まずラシャドが、前週でも口にしていたジレンマをアピールした。「8人中7選手が互いに対戦する中で、どうトレーニングをしろっていうんだ」。コーチとしてどちらをサポートするべきかもわからないところで、ラシャドが出した結論は、コーチとしてはどちらにもつかないということであった。「トレーニングの場はもちろん平等に与えるが、コーチとしてできる仕事は少なくなる」

 ネルソンの後ろでトレーニングするワレン、数日後にオクタゴンで戦う者同士とは思えない光景だ。

ランペイジのいたずらにラシャドは

 TUFハウスに戻ると、ミトリオンがまだ試合から残る頭痛を訴えていた。しかし他のファイターはまたミトリオンが弱音を吐いているだけと話し、それでも脳震盪(のうしんとう)の疑いが出ると、ここでまたもキンボ・スライス復活説が浮上する。

 翌朝のトレーニングで、ミトリオンが病院に運ばれたことが明かされた。そんな時、ランペイジは非情なまでのいたずらを仕掛けていた。

 駐車場でこそこそとあやしい動きのランペイジとコーチ陣。そしてカゴから登場したのはニワトリだ。ランペイジいわく「チーム・コッキー」に対しニワトリの制裁。なんとラシャドの車の中に大量のニワトリを放ってしまった。

 自分の車に戻りラシャドが気付くのを待つランペイジ。「さすがに相当怒るかと思ったよ。でもあいつはハッピーだったな。ただこんなとこで勝っても嬉しくないけどな」と語ったように、ラシャドは車内のニワトリ5羽と残された大量のふんを見て大笑いするしかなかった。

 そして逃げ出したニワトリを全力で追う両コーチ。皆がひざをついて大笑いした一幕であった。

 ミトリオンに戻すと、TUFハウスに戻っても具体的な症状を明かそうとしない。ダナ・ホワイトが様子を伺いに訪れるも、「ノーとは言わない」と話し、ダナも「医者がストップしないなら良いが」と歯切れが悪い中でハウスを後にした。

ネルソンが判定の末に勝利

 そして準々決勝初戦、13勝4敗のネルソンと8勝1敗のワレンの対決の時が来た。

 序盤ワレンが積極的に手を出していく。1分ほどが経過したところで、ワレンがハードパンチを複数ぶつけると、ネルソンはフェンス越しに押し付け、ここでレフェリーが中央に2人を戻した。

 次第に疲れを見せるワレンに対し、ネルソンがコツコツと拳をあてたところで、1R終了。

 2Rに入ると、ここでもワレンが意地で前へ前へと進める。ネルソンはカウンターを狙うが、不発。そして2Rも残り2分となったところで、次第にネルソンが押し始めた。スタンドに終始したファイトは、ワレンが手を上げるのも辛い表情の中でも戦い抜き、誰もが引き分け3Rでの決着を期待した。

 しかし判定は、20−18、19−19、20−18のスプリット・ディシジョンでネルソン勝利であった。

 ベスト4、一番乗りはきん差の戦いを手にしたネルソンとなった。
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