TAJIRIが語る5・29「SMASH.3」完全ガイド

(C)スマッシュ

セミファイナル:FCFチャンピオンシップ ヴァレンタインvs.TAJIRI

SMASHの名を世界に広めるためにも「チャンピオンシップは何としてでも勝ちたい」とTAJIRIは意気込む 【t.SAKUMA】

TAJIRI おそらく北欧のタイトルマッチが日本のリングで行われるというのは、史上初めてのことなんじゃないですかね。だからこそ、もしこのベルトを僕が獲ることができたら、欧州マット界における日本への認識がまた変わると思うんですよ。たぶん、彼らは新日本と全日本ぐらいしか知らないと思うんですけど、そこにSMASHというのが突然入り込んでくるんじゃないかなと。そのためにも、僕はこのベルトを絶対に獲りたいんですよね。

――そんな中、対戦相手となるチャンピオンのヴァレンタイン選手はいかがですか?

TAJIRI フィンランドに行ったときに彼の試合は見てるんですけど、まさにハーリー・レイスやニック・ボックウィンクルのような往年の世界チャンピオンっていう感じのスタイルを持った選手なんですよ。ただ、そうかと思えば、その場跳びムーンサルトプレスをやったりとか、垂直に高く飛び上がってジャンピング・ニーパットをやったりとか現代的なエッセンスもそこには加わっていて、オールラウンドプレイヤーの一面も持ってるんですよね。あとは、顔がとても怖いんですよ(笑)。

――顔がとても怖い(笑)

TAJIRI 凶悪犯みたいな顔をしてるんですよねえ(笑)。

――「SMASH.2」のエンディングで流された映像でヴァレンタイン選手が登場してましたが、確かにちょっと狂気じみていると言いますか、危ない雰囲気を持った印象を受けました

TAJIRI 本当に何を考えているのかわからないっていう恐怖感はありますよね。

――先ほどのお話にもありましたが、この試合でTAJIRI選手がベルトを奪取できれば、SMASHに初のベルトがもたらされることになります

TAJIRI 考えてみれば、僕にとってもWWEを辞めて日本に帰ってきてから初のベルトになるかもしれないんですよね。

――調べたところ、TAJIRI選手が日本で獲得したタイトルは、大日本プロレス時代に獲得したBJW認定ジュニアヘビー級王座のみなんですよね。これは意外でした
]

TAJIRI そうなんですよ。それで、聞いたところによるとFCF王座っていうのは、そのベルトを獲得したいがために欧州の各国からいろんな選手がフィンランドにやって来て挑戦してるみたいで、それをかつてはFCFのボスであるスターバックが防衛して守り続けていたベルトなんですよね。だからこそ、SMASHが欧州というマーケットに割って入るためにも、このベルトは何がなんでも獲りに行きたいですねえ。

メーンイベント:KUSHIDAvs.プリンス・デヴィット

KUSHIDAはデヴィットに勝利し、ジュニアの勢力図を塗り替えることができるか 【t.SAKUMA】

TAJIRI 新日本のジュニアヘビー級にはいろんな選手がいますけど、いま一番目に付くのはやっぱりデヴィットなんですよ。だからこそ、僕はKUSHIDAvs.デヴィットっていうのはどうしても見たかったし、一発目に持ってきたかったカードだったんですよね。そして、KUSHIDAにとっても新日本ジュニアの中で一番興味があったのは、やっぱりデヴィットだったと思うんですよ。そういう意味でも、この試合でKUSHIDAがデヴィットに勝てば、日本のジュニア界の勢力図がガラリと変わって、KUSHIDAが一気に浮上してくると思うんですよね。

――KUSHIDA選手にとっては、デヴィット戦の翌日には、新日本プロレスの『BEST OF THE SUPER Jr.』開幕戦が控えています

TAJIRI そう考えると、KUSHIDAはデビットと試合をして、翌日には開幕戦でライガーさんと試合なんですよね。この連戦は相当キツイなあ(笑)。

――改めて、TAJIRI選手から見たデヴィット選手というのはいかがですか?

TAJIRI デヴィットとは新日本で何回も当たっているんですけど、リング上で向かい合ったとき、ジュニアヘビーの選手じゃないような大きさを感じたんですよね。ファンから見たデヴィットのイメージっていうのがあると思うんですけど、実際に当たってみるとそのイメージとはまったく違った印象を受けたんですよ。やっぱりそれだけ彼はしっかりした選手なんですよね。

――どういった試合展開になると予想されますか?

TAJIRI 先日JCBホールでやった新日本のジュニアタッグトーナメント準決勝で二人はちょっと絡んでましたけど、お互いにまだ何も見せてないと思うんですよ。本で言ったら、まえがきの段階ですよね。そう考えると、KUSHIDAとデヴィットというのは、今回の試合をきっかけに今後何回も闘っていく関係になるんじゃないかなと。もしかしたら、僕とスペル・クレイジーのような関係になってくるような気もするんですよね。

――つまり、ライバルストーリーがここから始まる可能性もあると

TAJIRI KUSHIDAもそろそろライバルを見つけないといけない時期にあると思うんですよね。そして、ライバルというのは自分の手で見つけないといけないんですよ。

――逆に、デヴィット選手にとっても、まだライバルというのは存在しないような気もするのですが

TAJIRI そうなんですよ。でも、デヴィットに関しては、周りがデヴィットのライバルという座を狙ってるっていう感じはありますよね。そこにKUSHIDAが割って入って、一気に奪い取りに行かないといけないんですよ。だから、試合に勝った負けたでどっちのジュニアが強いとかそういう世界もあるのかもしれないですけど、そんなちっぽけなことよりも、僕はこの試合でもっと大きなものをKUSHIDAは見せてくれるんじゃないかなって気がしますね。

「SMASHを世界のフリーポートにしていきたい」

「SMASHを世界のフリーポートにしていきたい」とTAJIRIの夢は壮大だ 【(C)スマッシュ】

――今回のラインナップを見ますと、日本人選手vs.外国人選手という図式になりました

TAJIRI まあ、これは日本人選手と外国人選手の数がちょうど半々になっただけのことで、まったく狙ってもいなければ意識もしてないんですよね。それがまたSMASHらしいというか(笑)。例えば、WWEでレイ・ミステリオvs.TAJIRIという試合が組まれたときなんかは、勝手にメキシコvs.日本みたいな感じになってるじゃないですか。他の試合なんかでも、アメリカvs.カナダみたいな感じでファンが国旗を掲げて盛り上がってたりしますし。だから、あえて狙わなくても自然にそういう図式にSMASHもなっていければいいと思うんですよね。人種も性別もまったく関係ない、世界各国からいろんな選手が自由に集まってくるフリーポートのような団体にしていきたいですね。

SMASH.3

5月29日(土)東京・新宿FACE 開場17:00 開始18:00

<メインイベント>
KUSHIDA
プリンス・デヴィット(新日本プロレス)

<セミファイナル FCFチャンピオンシップ>
[王者]ヴァレンタイン
[挑戦者]TAJIRI

<第3試合 6人タッグマッチ>
小路晃、朱里、児玉ユースケ
キム・ナンプン、Mentallo、リン・バイロン

<第2試合 シングルマッチ>
大原はじめ
ジェシカ・ラブ(FCF)

<第1試合 ワールドトライアウトマッチ>
AKIRA
ゴーレム・ナイト

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